見出し画像

勘弁してよ! 新幹線と駐車場でのあるあるハプニング! 本日の日帰り出張でのエピソード


新幹線の席は決まっている。
最後部の窓際だ。
誰にも気兼ねなく席をリクライニングできるし、コンセントも気兼ねなく使える。
車窓の景色も独り占めだし、出窓に物も置ける。
すぐ後ろにトイレとゴミ箱があると文句なし。
快適な移動空間だ。

唯一の欠点は隣に人がいた場合、席を立ちづらいことだが、秋田新幹線では大抵の場合、空いている。
行きの電車では、秋田では有名な牛玄亭の豪華弁当を頬張りながら(本日の会議の頂き物です)、食後にコーヒーとチョコレート。
移動中も、ネットに繋いで、いつもと変わらずに仕事ができる。
お腹いっぱいだったので、おやつに買ったバナナボート(スポンジケーキの中にバナナが一本入った秋田で定番のおやつ)はバックにしまった。

仙台の帰りには、決まって、ずんだシェイクを買う。
お土産は、子どもたちにはポケモンセンターで買ったお菓子と雑貨、奥さんには牛タン弁当、事務所用には笹かまぼこ。
東京からやってきた秋田新幹線こまちに乗り込むと、電車は満席だった。
荷物を荷物台に置いて、すみません、と隣の人に席を立ってもらって、座席に座る。
しまった、自分の弁当も上に置いてしまった。
取り出すためには、隣の人に動いてもらわなければならない。

隣の人は、プシュっとビールを開けて飲み始めた。
テーブルの上ではサンドイッチやつまみを広げている。
これでは、立とうにも立てない。

隣の人が、ゴミ捨てややトイレで立たないかと待ち続けること30分。
車内販売の人が来て日本酒を頼み始めた。
追加のおつまみも買って広げ出す。
おい、まぢか。

酒を飲むな!
ゴミを捨てろ!
席を立て!

別に俺が、すみません、と声を掛ければいいだけの話なんだけど、なかなかそれができない。
テーブルに物がなければ言いやすいのに。
今度は、じゃがりこを出してきた。
じゃがりこ寄せろ!

あぁ、腹減った。
微妙に漂う隣人のアルコールの匂いがすきっ腹に気持ち悪い。
盛岡で降りることも期待したけど、期待もむなしく過ぎてしまった。
よし、こうなったら、次の田沢湖で降りるふりだ。
これしかない。
バックに物を仕舞って、降りる雰囲気を醸し出しつつ、田沢湖に着くなり、すみません、いいですか、と席を立つ。
やっと脱出できた! やっと弁当を救出できる!(隣の人は大変良い人だった)

待ちに待った、銀鮭のはらこ飯弁当を食べる。
今度はこっちの番だ。遠慮しないで食べてやる。
めっちゃ美味い。腹が減ってるから余計に美味い。
そして、めっちゃ少ない。おにぎり1個分くらいしかないんじゃないか。
あっという間に食べ終わる。
そうだ。バナナボートがあった。
潰れてぬるくなったバナナボートを食べる。
チョコバナナ味。これはこれで美味い。
お腹も満たして満足。

隣人は、大曲で降りた。
これで快適な移動時間がまたやってくる。
静かな夜の移動時間。

秋田駅に到着。
車掌さんの最後のアナウンスがかっこいい。

皆様、気を付けてお帰りくださいませ。
hive a nice sleep !


旅先で最も困るのは、このように、誰かのせいで行き先が塞がれることだ。
最後は、こういう落ちで締めくくられることとなる。

駅の駐車場を出ようとした際、前方の車が駐車場の出口で動かなくなった。
オッちゃんが慌てふためいている。
あっちを向いたり、こっちを向いたり、カバンを広げたり、サンバイザーをパカパカしたり、パニックになっているオッちゃん。
しばらく様子を見ていると、後ろに車が連なりだした。
みんな何が起きているのかと窓を開けて覗き込んでいる。
やれやれ。
オッちゃんに大丈夫ですか? と話し掛けに行くと、「いや、駐車券がなくて、困ったな。どこ行ったかな。」とパニクっている。
電話してみたらどうですか? と管理会社に電話をすることをアドバイスし、車に戻る。

何だ? 何だ? と怒り気味の男2人が歩いてきて、何が起きているのかを俺に尋ねる。
状況を説明すると、「なんだよ、ふざけんなよ」と言いながら車に引き返していく」。
もう少しすると、すぐ後ろの車のおばちゃんが、様子を尋ねにやってきた。
駐車券なくしたみたいで、今電話で問い合わせてるところみたいですよ、と教えると、「あらぁ、何とかならないのかしらねぇ」と車に戻っていく。
なぜ、みんな俺に聞く? 当事者には誰も近寄らない。

しばらく電話し続けるオッちゃんを見守っていたものの、埒が明かないようなので、再び声を掛けに行く。
「5,000円払えっていうんだけれど、3,000円しか持ってないよ」と涙声のオッちゃん、なんか可哀想だ。
それでもこの渋滞はなんとかしないと、みんなが困る。
オッちゃんの電話の仕方がおかしいのではと思い、駐車券の機械の隣にあった緊急用の電話を取ってみるが、なかなか出ない。

「20分もかかるの? 何で20分もかかるの!!」とオッちゃんが叫んでいる。
後ろからやってきた出張帰りのサラリーマンが「おい、まだかよ。え? 金持ってないの? 金払ってやるから早く出て行ってよ、勘弁してよ!」と財布からお金を取り出す。
「今の時代、現金は持ち歩かないからねぇ。駐車券なくすなんてねぇ。でも、誰にでもあるかもしれないことだからねぇ。可哀想だけど、困るわよねぇ?」とおばちゃんが俺に相槌を求める。
結局のところ、出張帰りのサラリーマンがお金を貸してあげることで、全員が解放された。

やれやれ。
それぞれに長い一日だった。
まぁ、オッちゃんも5千円は痛いけれど(確かに5千円は高すぎる)、ケガしたわけじゃないから、後で振り返れば笑い話だ。

みんな、ゆっくり休もうぜ。
Have a nice sleep!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?