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【田舎暮らしって何が幸せ?】自然溢れるアメリカの郊外VS 東京港区 暮らしとそれぞれの魅力

目次

▶︎都会暮らしと仕事
 ①東京港区キラキラアーバンライフ
 良いところ、良くないところ
▶︎アメリカの大自然溢れる田舎暮らし
 良いところ、良くないところ
▶︎田舎で暮らしていることに救われた2020年
▶︎7年暮らした所感 ︎

都会暮らしと仕事

①東京港区アーバンライフ

都会暮らしのいいところ
生まれは東京の西、武蔵野方面。東京にしては自然が多めで、素朴な雰囲気な心安らぐ町。アメリカに移住する前は、大卒後、大手メーカーに勤め、夫婦で港区のマンションに住んでいた。週末にはシーバスで、風に吹かれながらお台場に行ったり、表参道のお洒落なレストランでランチをしたり、友達と女子会をしたり、皇居マラソンで汗を流したりしていた。東京にいると、ファッションや美容、消費者マインドの変化、情報がどんどん入ってくるし、オシャレな服、雑貨なども目に飛び込んでくるのが楽しかった。銀座、青山、新宿など、街をぶらぶらウィンドウショッピングをするだけでも、とてもワクワクした。さらにアートが好きなわたしにとって東京は美術館、ギャラリーもあちこちにあり、アートに気軽に親しむこともできた。駅前には駅ビルがあるので、美味しくて安いパン屋さん、ランチを楽しめるお店も沢山ある。日本のお店はどこに入ってもコストパフォーマンスが良いのも素晴らし過ぎる。回転寿司、ファミレスはファミリーにとっては最強だと確信した。アメリカでレストランに入るとチップを入れて軽く30ドル〜50ドルはかかる。そして対して悲しいことにそれほど美味しくもない…。
マンションの部屋からは、眩しく美しい朝日や宝石をちりばめたような夜景を眺めることもでき、20代の若かった夫婦にとっては、東京に住むというアーバンライフを味わえる素晴らしい経験だったと思う…


田舎暮らしで気づいた都心暮らしの違和感
一方で、都心暮らしの良くない点を一言で言うと…息苦しさ。これは、私個人の感じ方と周囲の人間関係によるところも大きいのかもしれないので一概にまとめられないけれど。30歳に休職しアメリカに渡るまで、仕事に打ち込んでいた。会社や人からの評価、今後のキャリアへの悩み、そこから来る精神的なストレスや行き詰まりも強く感じていたかもしれない。常に仕事や予定に追われている感があり、今乗っているレールから外れてはならない、という上司や同僚や親からの見えないプレッシャーも感じていた。日々、グローバルでダイバーシティな会社で働いているはずで、多様な価値観を持つ人々の中で揉まれていたはずだった。けれど、今思えば、狭い価値観の中で生きているような気もする。心満たされる人間らしい生活ではないようにも感じていたこともあり、恩師の退社を機に、色々考え悩み、東京に残り、ひとり仕事しながら夫の居ない部屋で、キャリアのため日々に奮闘するのか…それとも未来の家族をつくるためアメリカへ渡るのか。渡米するか悩んだ末、渡米することに決めた。話はそれたけれど、日々に追われて、目の前の事をこなすという毎日を送る人達は沢山居るのではないかなと、思う。
さらに東京で暮らしていると、とにかく緑が少ない。もちろん大きな公園はあるし、所々の公園はある。でもそれは、どれも人工的な自然で、自然溢れる豊かな景色とはいえない…慣れてしまえばどうってことはないのかもしれないけれど、常にコンクリートに囲まれた生活はエネルギーを耕し与えてくれるものではなかったのかもしれない。
また、トレンドや情報が溢れている分、生きているだけでマーケティングされ、消費に走ってしまうとも感じた。電車に乗れば目に飛び込んでくるつり革広告。気軽に入った本屋で陳列された魅力的なポスターや雑誌。そこには、カテゴライズされたロールモデルとなる女性像のファッション、ライフスタイルなどが提案されている。東京にいる女性たちは皆、そのいくつかにカテゴライズされたファッションやヘアスタイルをしていると(良くも悪くも)海外に出てみると気づく。。。帰国して街を歩くと、流行ファッションがすぐに見て取れる。この秋冬はコレ!とディスプレイされている上に、安くデザインも質も良い洋服、靴、バックが買えるのでついつい欲しいものが増えてしまう。ファッションを楽しめる反面、気づかぬうちに美容、ファッションなどにお金を使う機会が増えているように思う。(それが仕事のモチベーションでもあり、楽しかったのだけれど!)ファッションだけでなく、食べ物へもお金を沢山使うような仕組みもできていて、コンビニには、バラエティ豊かに1人用サイズのお菓子やランチが売られていて、マツキヨなどのドラッグストアに入れば低価格でついで買いしたくなるような気の利いたものが沢山、山積みされて売っている。そこら中に設置された自動販売機では、最新のフレーバーのお茶やジュースが売られていてついついためしてみたくなってしまう。平均して1日3本くらいはペットボトルを購入していたかな…と思う。
衣食住、全てがうまくマーケティングされていて、一歩外にでれば買い物をしてしまうようなシステムになっている。これは東京に住んでいると本当に当たり前のことで、まったく気づかないことだろうと思う。消費者の潜在欲求をくすぐる様な商品開発がされていて、とても素晴らしいのだけれど。1週間で一度か二度しか買い物をしない田舎暮らしのライフスタイルと比較すると、本来必要なくても良いものに対して毎日消費していることに気づいたり。例えば、飲料ペットボトル。アメリカの田舎では自家製麦茶を入れた水筒や、庭で摘んだミントの葉を入れたお水を持ち歩くのが普通だったし、まとめ買いで安く購入したお菓子や手作りパンなどを持ち歩くことが習慣になっていた。この習慣を東京で実践すると、おーいお茶や午後のお茶を何回も自動販売機やコンビニで買わなくても、日々が送れてしまう。。。アメリカの田舎生活では、洋服にもそこまでお金をかけない。年に一度か二度、買い足す程度。NYコレクションもあり、流行はアメリカにも、もちろんあるはずなのだけれど、さまざまな人種がいて好きなファッションをしているので、周りの目など気にならない。周りのアメリカ人を見ていると、運動を習慣にしていて、スタイルを維持していたら、あとは流行など関係なくて、好きなものを選び来ているな、と感じる。体のラインがキレイなら、シンプルなTシャツやパンツのようなファッションをしていても、様になると思う。「この秋は長めのパンツスカートとこの色!」というようなモデルなんかが無いので、各々好きなものを着ている。都会と郊外のファッションへの意識の差もあるんだろうけれど、、、流行の影響が少ないので、振り回され買い物をすることはないのだと感じる。。😊

アメリカの大自然溢れる田舎暮らし

アメリカ田舎暮らしの良いところ


子どもができてから、思うのは図鑑や絵本に出てくる自然がすぐそこにあるということ。4月には桜やツツジ、5月には菖蒲の花や薔薇庭園、6月にはラベンダー畑、7月には向日葵と季節ごとの花を見に行こうと思えば、すぐ近くにボタニカルガーデンや、庭や、野原に生えていた。花を摘んで、剣山や花瓶に生けたり。庭では春野菜、夏野菜を種から育てて食べて暮らしている人たちも沢山いる。ミントやローズマリーなどのハーブ🌿を育てて日々の生活に使うことも日常。春には、青い卵を生むロビンがリビングの窓から見える木に巣を作り始め、卵を生む。明るい青色をした卵をあたため、雛が生まれた。親鳥が餌を与え、か弱かった雛は次第に成長し、巣立っていく。そんな小さな命の成長過程をリビングから見守れる幸せを愛おしく、ありがたく感じた。季節の移り変わりを身近に感じ自然の恵に感謝する気持ちを持てたのは、このアメリカの田舎に住んだからこそだと思う。

田舎暮らしに救われた2020年

東京都心生活からアメリカの田舎へ移り、初めの数年間は、特に不便さ、変化のなさに物足りなさを感じて不満ばかりだった。欲しいものが手に入りにくい、どこに行くにも何時間もかかるし、不便も多いし、時代の変化は感じにくい。
でも、一方で人々の生き方はより人間らしいと感じた。アメリカ人の友達は、皆家族の時間を、とても大切にしていたり、自然に触れる時間を沢山持っていた。
この変わらない美しさ、素晴らしさ、丁寧な暮らしを知ることで、また喧騒の中での暮らしに息苦しくなったり、会社内の価値観にプレッシャーを感じたら、また自然の暮らしや、様々な生き方、価値観をもち、生きている人々がいることを思い出し、立ち戻ることができるだろう…と思う。都会に近い郊外、これが私にとってのベストな場所かもしれないと思う。

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