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短歌 ミスターX

チロルチョコ23円。青春がそろそろ歴史の本に載る頃

「変ですよ、それ」と言い出せなかったし誤解のほうがたぶん平和だ

世の中はいつになったら慣れるんだミスターX(旧Twitter)倦む


地元の商店でものすごく久しぶりに、チロルチョコを見かけました。あ、と思って値段を見ると「23円」。ただし税抜きです。

更新をサボっている私の感覚だと、チロルチョコは一個10円のイメージだったので、少し驚きました。でも、経年と昨今の物価高を思えば、それでも良心的なお値段です。

昔、住んでいた家の最寄駅の高架下が商店街になっており、そこに文房具屋兼駄菓子屋がありました。チロルチョコをはじめ、とりどりの駄菓子に心ときめいたのは、けっこう普遍的な思い出ではないでしょうか。

私の定番はヨーグルにフエラムネ、ビッグカツからのチロルチョコでした。甘、甘、塩、ときて甘味で締めくくるのです。甘いとしょっぱいはエンドレスなのだと、駄菓子から学びました。

駄菓子屋で、限られた予算をいかに使うかで頭をひねった子どもたちが、今は「大人買い」ができる年代になっているのでしょう。でも、なんとなく野暮というか、こどもの頃のしゃぼん玉のようなわくわくした気持ちを割ってしまう気がしたので、今日は商店で、夕方から会う約束をしていた友人たちの人数分だけ、チロルチョコを買いました。

「私は断然きなこもち推し」
「王道ミルクは外せない」
「ビスを忘れるなビスを」

と、チロルチョコでひとしきり盛り上がったので、駄菓子は共通の心の故郷たりえるのだと、そんなことを梅ソーダ(ノンアル。みんなはがっつりお酒を飲んでました)をちびちびしながら思ったのでした。

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