マガジンのカバー画像

読んだ書籍

28
読んだ本の感想などです。
運営しているクリエイター

記事一覧

『テレビ局再編』既に開始されている再編への地殻変動

日本テレビで役員も務められた、根岸豊明さんによるテレビ局再編論です。 テレビ局の「中の人…

『正欲』単なる「多様性」のアンチテーゼ本ではない傑作小説

映画化もされた、朝井リョウさんのデビュー10周年記念作『正欲』をようやく読み終えました。 …

『必殺シリーズ始末 最後の大仕事』石森史郎先生も参加されたインタビュー集!

立東舎から刊行されている「必殺シリーズ」の第3弾が発売となりました。 今回の『必殺シリー…

『エンタメビジネス全史』現在の視点から、エンタメビジネスを俯瞰で語る

『エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造』と大上段に構えたタイトルに賛否…

『花殺し月の殺人』|映画「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」の原作本に圧倒され…

『花殺し月の殺人』。 まずタイトルが素晴らしいです。甘美である一方、残酷さも感じられます…

16

『ポテトチップスと日本人 人生に寄り添う国民食の誕生』ポテトチップスから、団塊ジ…

『ポテトチップスと日本人 人生に寄り添う国民食の誕生』は、ポテトチップスという身近なスナ…

4

『小山田圭吾の「いじめ」はいかにつくられたか』インフォデミックには理性で対処

過去の障害者「いじめ」問題によって、小山田圭吾さんが東京オリンピック・パラリンピックの楽曲担当から外れることになった事件は、未だに生々しく記憶の棘として自分の心に突き刺さっています。 今となっては沈静化しましたが、問題が勃発したときは蜂の巣を突いたような大騒動になりました。 「イジメ、それも障害者にイジメをおこなっていた人物に東京オリンピック・パラリンピックの楽曲を担当さえることは何事だ!?」 ……といった意見が主流でした。 一方で、「ロッキング・オン・ジャパン」はじめ

『ディズニーCEOが実践する10の原則』コンテンツ業界のトップCEOが語る仕事と人生

著者のロバート・アイガーは、ピクサー、マーベル、ルーカスフィルム、21世紀フォックスを買収…

ミッドライフクライシスは文学を読んで乗り越える | 中年危機(河合隼雄)

中年の危機(ミッドライフクライシス)は、30歳以上になると誰しもが経験する不安や鬱などです…

15人が暗殺されたプーチンの静かなる戦争『ロシアン・ルーレットは逃がさない』

本のタイトルが安っぽいので敬遠していたのですが、読みだしたら止まらなくなってしまいました…

『六番目の小夜子』(恩田陸)から感じた高校3年時の不安定さ

第3回日本ファンタジーノベル大賞で最終選考まで残った『六番目の小夜子』は、恩田陸さんのデ…

『京アニ事件』を読んで、『ルックバック』について思いを馳せた

アニメーション研究家の津堅信之さんが書かれた『京アニ事件』。 新書判で、端的に「京アニ事…

『逆・タイムマシン経営論』で「同時代性の罠」を回避する

本著は、かのベストセラー『ファクトフルネス』をもじって、『パストフルネス』という提言を行…

アニメビジネスのよくある誤解を解く~『アニメ産業 生態系論』~

日本のアニメ業界団体である、日本動画協会が毎年「アニメ産業レポート」を発行しています。「アニメ産業レポート」とは、アニメ制作会社からのアンケート結果も参考にしながら、アニメ産業の調査や統計、分析などが記されたレポートです。 この「アニメ産業レポート」の編集統括・増田弘道さんが、現在「アニメビジネス叢書」シリーズをKindleで展開中です。 「アニメビジネス叢書」シリーズは、以前増田さんが星海社新書で出された『製作委員会は悪なのか? アニメビジネス完全ガイド』のアップデート