冷めた紅茶

慶應SLIS卒。大学院修士課程中退(48単位取得)。国家公務員Ⅱ種(図書館学)合格後、…

冷めた紅茶

慶應SLIS卒。大学院修士課程中退(48単位取得)。国家公務員Ⅱ種(図書館学)合格後、司書歴30年弱。 いろいろあったけど、やっぱり図書館や情報、本が好きです。仕事と人生の経験をとおして気づいてきたことを、雑談として、すこしずつ書いていきたいと思います。(2022.11.11記)

最近の記事

東京・巣鴨、2000年ごろの風景。

ちょうど2000年ごろ、30代前半に書いたお蔵入り?エッセイが出てきたのでお口直しに載せます(笑)。 *** 巣鴨に引っ越したのは、もう九ヶ月まえのことになる。(※これを書いた2000年ごろ当時) 朝、駅に向かう途中、改装中の吉野家のカウンターで、作業の人たちがマクドナルドの紙袋に入った朝食をとっているのを見かけた。一見なんでもないようだが、少し考えるとちょっと珍しい。おかしかった。 ところで、そのマクドナルドは、吉野家のある商店街を出て、駅前のアーケードを何軒か行っ

    • 私の夢は、ダメだったけど。

      私の夢は、生まれてきたことの最大の目的というか、それぐらいに思っていたイメージとしては、もともとは「本当に、一番好きと思える人と結婚して、働くお母さんになる」ことだった。 私が将来像をイメージし始める年ごろだった、おおよそ30年前(1990年代前後)は、女性が結婚しても子供を産んでも、同じ仕事を積み重ね働き続けられるお母さんになるというのは、いろいろな条件がそろわないと実現しにくいことではあって、ある意味仕事の種類を選ぶよりも、出産や育児をすることを前提にして「続けられる仕

      • そんなものですか

        作家の思い出インタビューというものが、いかにいい加減なもので、昔のことだから(笑)と、いい加減で配慮のないものだということを、ちいさい規模ながらも、実際に知る機会に出くわした。 小さな高校の同窓会の印刷物だけれど、同級生の作家が、当人の参加したことのない図書委員会活動を「めちゃくちゃだったのかもしれない」と表現していて、インタビューの回答について、同窓の同学年なものだから、SNSで、当時の実際を知る私のほうから「これは誤解を招く可能性が」と尋ねて当人からコメントを確認したと

        • ネット上の交流でつまづいたときに

          文字だけで交流、というのは会って話をする場合に比べると、言っていることの温度やテンポが伝わりにくく、時としてちゃんと伝わったかの不安や誤解が起きるもので、、、私は若い時から何度も失敗もしています。画面を隔てての言葉のやりとりに、怒ったり泣いたり、深く考えこんでしまって、悩んで眠れないことも、昔はありました。最近は、ほかのメールやSNSも含めても、年に1,2回くらいで済んでるような気がするけれど。 ただ、それでも私が、言葉を送ることに参加し続けているのは、誠意のあるものならば

        東京・巣鴨、2000年ごろの風景。

          「資格」と「仕事」、働く組織に採用されるということ。

          「司書資格をとったのだから、それを活かした図書館の仕事がしたい。」 「やりたい訳でもない仕事はする気になれない」 こんなふうに就職活動で悩んでいる相談の書き込みを見かけた。 (その場所に対しては、私の意見をその場所に書き込んできた) そう思う気持ちはわからないでもないけれど。 さて、就職のための応募書類や採用面接のさいに、この考え方や表現を受けとめて「採用する側はあなたを選んでくれるのかなぁ?」とは思う。 何人(何十人かもしれない)かの応募者があって、その中から選ん

          「資格」と「仕事」、働く組織に採用されるということ。

          石川県立図書館、見学メモ。

          【追記】この文章を大晦日に投稿した翌日、年のあけた2024年の元旦の夕方に北陸地方で大きな地震がありました。微力ながら、日本海側の皆さま、石川県の皆さまのご無事と安全をお祈りいたします。冬場の困難もあるかとは思いますが、どうか被害が最小限ですみますように。 *** 遅ればせながら、ことし見学させていただいた図書館のメモを残します。 楽しみに、金沢まで出かけて行ったのですが、さすがに素敵な図書館でした。 2023年5月下旬、朝のバスに乗って、着くとちょうど9時前。図書館の

          石川県立図書館、見学メモ。

          これから図書館で働きたい、という相談についての回答

          しばらく、別の場所で、図書館に関する質問を読んだり、ためしに回答を書いたりしていました。投稿された質問に刺激されて、私も思うことを言葉におきかえて意見をまとめる練習をしました。余暇に趣味としてやってみたことだし、あくまでも私個人の経験や知識からの意見ではありますけれど。 1)「高い目標も、ためせるのは若いうちだけでは?」 あなたが若かったら(30歳以下)、司書を目指すのに、非正規ではなく正規のポストを目指したほうがよいです。激戦とか難関とか言われますが、良い雇用条件の募集

          これから図書館で働きたい、という相談についての回答

          30年前の大学受験当日のこと

          当日の朝については、まだすこし書き忘れたことがあります。 朝、2時間くらいは早くに最寄り駅について、「大きな大学なんだし、てきとうに人の流れについていけば、行けるよね、、。」とざっくりアバウトに、若者の流れについて歩いていったら、都立三田高校の門だった、、、とか。(笑) そこから慌てて方向転換して、小雨のなか、慶應の三田キャンパスにぐるっとまわってたどり着いた。 まさに本番前!ってときですよ(笑)。間に合ってよかったねぇ。 入試の教室についたら、すぐそばに同じ高校出身だけ

          30年前の大学受験当日のこと

          大学受験の波乱万丈

          もう、時効だと思うので、言っちゃいますが、 30年以上前、私はかなりダメな受験生でした。 受験対策は、ほぼ自力でするはずが、秋ごろ、昼寝ばかりしてあまり進まなかったのも覚えています。もともと、課外活動のほうが好きであちこちで絵ばっかり描いていた高校生だったし、5月に理系志望から、文系志望に転向し、親との確執がけっこう激しかったり、国立大学か早慶上智でなければ費用を出さない、というのが家庭の進学条件だったので、のんびりしていたわけではないのですが、やっぱり不安だったのです。

          大学受験の波乱万丈

          大学図書館職員の仕事について、姪っ子からプチ・インタビューを受けたときのメモ。

          もう、5年くらいは前なのですが、姪っ子の宿題協力(笑)として、仕事についてのインタビューを受けたときの回答メモがあるので、公開します。たぶん、学校の授業では発表された内容です(笑)。 1.仕事の内容 大学の図書館で、学生や教員の要望を受けて、図書や雑誌、データベースなどの選定、受入(購入の事務処理)、整理(目録情報を入力するなど)をする仕事。日本語の本はもちろん、外国語の本もある。 整理した資料が、利用者さん向けに提供され、貸出・返却などのサービスの部署にまわって活用され

          大学図書館職員の仕事について、姪っ子からプチ・インタビューを受けたときのメモ。

          図書館の貸出期限をオーバーしそうなときは。

          前のトピック※に続いて、予防策も書いておきます。 いろいろね、図書館の本を返しに行きたくても、他の用事が優先事項で、気が付いたら予定がいっぱいで時間がない、身体がひとつじゃ足りない!という状況になってしまって、本を期限までに返しにいけなくなってしまうことってあるかもしれませんよね。 最近は妙な流行りの病気もあって、体調不良で家から出られなくなってしまった、という場合も、以前より増えているかと思います。 そこで、そういうときはどうするのがベストか、という話です。 さまざま

          図書館の貸出期限をオーバーしそうなときは。

          長期間、返し忘れた図書館の本は。

          「返し忘れてしまった図書館の本が、引っ越しの準備で出てきた、 2年くらいの返却遅れになってしまうので、謝り方に悩んでいる」 という相談を某所でみかけて、おおよそ以下のようなお返事を書きました。 「宅急便や郵送で図書館宛てに送るとよいかと思います。 送るための連絡は特にしなくても大丈夫だと思います。 遅くなった理由は知らせてもよいですが、知らせなくても大丈夫なので、 本を送ってあげてください。 図書館側はきっと他の仕事に忙しくて、チェックまで手が回らなかったのかと思いますが

          長期間、返し忘れた図書館の本は。

          「冷めた紅茶」のわけ: 本を読むって、習慣だから。

          まだ、今よりは若い、20代、30代のころに、同じ学校の出身というわけでもない、図書館関係の人でもない人たちと遊んでいると(というか、普通に趣味や音楽の遊び仲間を繋いでいったら、そのほうが絶対多い。あえていわなくてもわかるだろうけど。)、 友達が、不意に私の職業を思い出してか、たまに、 「私は(僕は)、本って読まないんだけど、本を読むって、どう? おもしろい?」って聞かれることがあった。 で、私は。「どう、答えようかな」と、おもった。私は、本のこと、好きだけれど、自分勝手に語

          「冷めた紅茶」のわけ: 本を読むって、習慣だから。

          さみしいときは気をつけて

          自分が低迷している時に淋しさから出会った縁はあまり良くない事が多い。なぜならその後、あなたの調子が上向きになったとき、知り合った相手はあなたに嫉妬したり、抑えたり、追いかけてきたりするから。気をつけなければいけない。 調子が悪く淋しい時に出会って良かった本はその後調子が上向きになっても支えてくれる良い本になる。大事にするといい。 ここが難しいところだけど、自分の調子が悪くなる前からの縁で、調子が悪い低迷期もつきあいを続けてくれる友人は、たぶんそんなに多くないけれど、その後

          さみしいときは気をつけて

          恋愛や結婚について、今、すなおに思えること。

          ・・・たぶん、だけれど、さすがにもう、だいたいわかってきた。まぁ、死ぬまでにわかってきて良かったほうかな。 結婚というのは、社会の中で助け合って生きていく約束をした二人組の制度のこと。 とくに特定の誰かを決めて助け合わなくて、ひとりで社会に直接向き合っていける人や、結果的にまぁひとりで何とか社会とうまくやっていかなきゃいけない、っていうのが結婚していない状態の人たち。 助け合う相手が決まっているかどうかだから、それが幸せかどうかは人によるし相手による。 期待に応えてもら

          恋愛や結婚について、今、すなおに思えること。

          倍率の哲学(?)

          最近、ニュースなど報道を見ていてもやたらと「〜倍」とか「率」で状況を伝えようとしているのが、相応しくないように思える場合もあって気になる。元の値が小さければ「〜倍」の数字は簡単に大きくなる。本当に変化率が必要ですかね?  コロナ禍前を基準にしたら、途中いったんすごく減って戻ってるのだから、小さいところから増えたところは「率」でなく「量」で(回復した、という意味づけで)表現したほうが、不要な感情的扇動を回避できてよいのではないか?  景気は跳ね上がったわけでなく元に戻ろうとし

          倍率の哲学(?)