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デリシャス焼きなす大作戦

我が家のキッチンはIHだ。家を建てて3年半。便利だと思うことも、直火が欲しいと思うこともある。みなさんのご家庭ではどうだろうか。

先日、妹が遊びにきてくれたとき、いっしょに料理をしていて、大発見をした。

我が家のIHグリルは、焼き茄子がつくれる。

妹 「焼き茄子っていうメニューあるやん」

私 「あ、ほんまやね。いま気づいた」

我が家に集まった9人分の夕食。デリバリーで調達したものだけでは足り苦しいと判断した私たちは、なにか一品つくろうとしていたところだった。

「冷蔵庫開けていい?」と聞いた妹の手には、昨日買ったばかりの茄子が4本。これを焼いて皮を剥き、おだしをかけたら一品として出せる。

妹がグリルのタッチパネルを指し示す。よく見てみると「焼きなす」の文字。わー、知らなんだ。

今まで何を見ていたんだろう。

私は夕食づくりにかける時間は60分までと決めていて、あまり手の込んだものはつくらない。いや、つくれないと言ったほうが正確だ。そんなに手早くできないのだ。

それに、料理歴6年の私の頭のなかには、大したメニューの蓄積もない。某レシピアプリさまさまである。

レシピアプリを見ながら、時計を確認しながら、いつもキッチンに立っている。

そうやってなんだかいつもあわてているから、グリルもちゃんと見ていなかった。焼き魚やグラタンのほか、下味をつけた鶏肉を焼くくらいで、ほかの機能を使いこなそうなんて考えてもみなかった。

それに反して、妹はわりと料理好きの料理上手だ。仕事と育児を両立し、空いた時間ができればまめにお菓子づくりをしている。

私には見えていなくて、妹には見えているものもたくさんあるんだろうなあ。ほかの人だってそう。だから人と交わるのは面白い。発見に満ちている。

できあがった焼き茄子は柔らかでジューシー、甘みのある味わい。その場にいた家族からも大好評で、あっという間になくなった。

それ以来、ときどき焼き茄子をつくっている。娘たちもおいしいおいしいとよく食べる。

おいしいものが食べたいなら、道具をちゃんと知らなきゃね。そう自分に言い聞かせている。

今度はおだしに工夫して、もっと旨みを引き出せるか試してみよう。料理も仕事も、育児も、なんでも発見と工夫の繰り返し。この過程が楽しいことに、やっと気づいた。

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