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米国型組織と日本型組織(第15の扉)

キャリア開発24の扉 昨日は、第15の扉「組織と職務とMBO/CD(P)」でした。

組織のあり方として、手放す経営、雇用しない経営、ティール組織、自律分散組織などを色々考えている上でも、今回のテーマ組織と職務が重要なのがわかりました。
米国型組織と日本型組織、そして、今考えている週2勤務正社員を取り入れる上でも、検討しなければいけない事柄です。

米国型組織に代表される異質性を前提とした組織(図の左)。そもそも、人種も文化も違う人達が同じ組織で同じ目標で行うために職務をきっちり分ける。契約のときにルールを明文化して、誤用や対立を避けるために業務マニュアルもしっかりと作り、そこを根拠にはっきりと主張します。
池元さんが例で上げてくれましたが、運送会社の中でも、それぞれの職種において組合があるそうです。たとえばトラック運転手には、運転手組合があり、荷降ろし担当の人には、荷降ろし員の組合があるそうです。だから、目的地までついたトラックがあったとして、運転手がちょっと時間もあるし、次の出発が少しでも早くなるようにと、荷降ろしを手伝おうとすると、荷降ろし担当の人から職務を犯している。私達の仕事を奪うのかと、訴えられることもあるとか。

つまり、しっかりと自分の仕事内容が決まっていて、その仕事に対して対価である賃金をもらっているので、他のことをしない。できないというきっちりとした明確な硬い組織です。

そういえば、海外に行ったときにマクドナルドの食べ終わったプレートを片付けるなと言われたことがあります。そのプレートを片付ける仕事を専門にしている人がいるので、仕事を取っちゃいけないということらしい。そういえば、道路にゴミを捨てるのも、拾ってくれる仕事をしている人がいるのでと。

今度は、日本型組織として、代表される曖昧で柔らかな組織(図の右)。人種もほぼ一緒で文化も同じなので、なんとなくわかってくれるかなと職務分掌規定や職務権限規定なども曖昧です。仕事も、内容によっては部署関係なく参加したり、手伝ったりします。その代わり曖昧なので、押し付け合ったり、お見合いして見過ごしたりすることも起きてきます。ある意味臨機応変であり、ある意味曖昧なのかもしれません。

職務記述書がはっきりしているからMBO(目標による管理)がしやすかったりするのかもしれませんし、米国でMBOによる管理がうまくいって、そのままその手法を日本に持ち込まれたらうまくいかなかったということもあるのかもしれません。

実はこのはっきり分かれた2つの山のようですが、近年米国では、右へ近づき、日本では、左へ近づいてきているらしいのです。皆さんの会社も、この2つの間であり、どちらかに近いという位置にあるのではないでしょうか?

米国型の硬い組織では、経営者・経営陣が決めた目標を細かく分けて下におろしていくので、逆算型の組織ができ、イノベーションが起きにくそうです。
参考:「会社や組織でイノベーションが起きない理由は、組織にあった」


日本型の曖昧な組織では、決まってないことも多くその場しのぎで出たとこ勝負ですし、1人でも遅く残って残業をしていると、なかなか帰りづらいということが起きてきます。組織としては、残業に対する経費が知らないあいだに膨れているということもあるでしょう。また、社長やオーナーが「悪いようにはしないからこの仕事や立場で頑張ってくれ」と従業員に言うシーンも見受けられますが、そう言われた従業員は、そう言われてうまく行った良い方向に導かれたことがどれだけあるでしょうか?(笑)

■重要なのは、組織の目標の共有 そこからの自分の目標

ここで学んだことは、どっちの組織にしても、会社組織がどのような目標を持っているのか、そしてそれを社員と共有しているのか、その社員は共有された目標に対して、自分はどうしていきたいかを考えられて自分の目標を建てているかでしょう。会社から言われた目標、上司から言われた目標をこなすのでは、なかなか自分のやりがいも感じられずただノルマを渡されただけに終わります。もちろん組織が目標に基づいて振り分けた内容だったとしてもです。会社組織の目標、そして部署の目標を把握した上で、自分自身の目標を自分で立てるまたは、上司と話し合って納得した目標にする。それは自分のためにも、周りのスタッフのためにも、そして、会社のためにも、なると思います。

今回これから私も考えているいろいろな組織形態があり、そして、週2日の正社員化を考えていく上でも、会社組織の目標を全社員と共有すること、その目標にもとに社員一人ひとりが自分の目標を自ら考え、実行し、自分の成長を実現することで、会社の成長を一緒に喜べるようになるのがみんなのとって幸せになるんだろうなと思います。

ひいては会社の成長が地域の成長、世の中の成長につながっていくと思いますし、会社の業務を通じて社会貢献につながるとこんなしあわせはないのではないでしょうか?

うちの会社での「会社としてどうしていきたいか」「どう言うことを考えているか」を恥ずかしながら最近伝えるようになりました。経営者の私が、キャリア開発を勉強することは、社員を従わせるとか、懐柔するというのではなく、社員とともに会社が成長する。社員は働くことに幸せを感じてもらうということだなぁとつくづく思いました。

また、日本型であれ、米国型であれ、職務や人の間を取り持つコミュニケーションがいちばん重要なのもよくわかりましたし、今までとは違うコミュニケーションの取り方がITによって手段がが増えているので、うまく活用していく必要性も感じました。

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