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いろんなパニック障害人



一般的なパニック発作

突然、動悸や息苦しさ、めまい、吐き気などの身体症状とともに、「死ぬのではないか!」といった恐怖や不安に突然襲われる…

おそらく世間一般で認識されている、パニック障害の発作はこういったところでしょう。突然、とか、何の前触れもなく、とか書いているサイトもありますが、その裏にはやはり、少なからずストレスや肉体的な疲れのようなものもあったはずです。

ああ勘違い?私のパニック発作

私は初めての発作で、まさしく「死ぬかもしれない?!」という恐怖を味わってしまったがために、発作というものは…
「呼吸が出来なくなって倒れこみ、精神の危機?にある状態」というのがパニックの発作だと思い込んでいました。

これはパニック障害の人ならある程度は理解していただけると思うのですが、その発作が起きた瞬間、自分の精神状態もどうしようもない恐怖と緊張感のようなもので張り裂けてしまいそうで、焦燥感が半端ない状態になっていました。

その発作時は、とんでもなく病的な精神状態でMAXになり、ある一定のラインを越えたときに、がたっと崩れ落ちるような感覚のものでした。
意識がピキーンッ!と切れてしまい、もう倒れ込むしかない?(笑)

そういったものが発作だと思い込んでいたのです、私。

でも、パニック障害の本が出回るようになった頃、私はすでにある程度、普通の生活は出来るようになっていたので、確認程度に手に取って読んでみたら…

  1. 胸がドキドキする

  2. 冷や汗をかく

  3. 身体や手足の震え

  4. 呼吸が早くなる、息苦しい

  5. 息が詰まる

  6. 胸の痛みや不快感

  7. 吐き気、腹部の嫌な感じ

  8. めまい、ふらつき

  9. 非現実感、自分が自分でない感じ

  10. おかしくなってしまう、狂うという心配

  11. 死の恐怖

  12. しびれやうずき感

  13. 寒気または、ほてり

これらが10分以内でピークに達し、通常30分以内でおさまるーと書いてある。それは人それぞれ強弱は違うのでしょうが、こんなことってしょっちゅう味わっていたので驚きました。

っということは、私はすでに何百回も発作を起こしてたってことになりますからね。(笑)

なんか私、有難い勘違いしてたようです。でも、いったいどこからどこまでが発作なのか?そう思いませんか?
ここで病院なんかにかかると、先生は病名はつけなくちゃいけないし、その症状も明確に伝える必要があるでしょうから、それと合わせて自分で判断するしかないのだと思います。発作の度合い、感じ方によって、自分のその症状が発作か否か?は自分に聞くしかないのでしょう。

キッチンで発作を起こした人

私は場所を問わず、どこであったとしても、その時の精神状態によって発作らしきものを味わっていたので、「この場所だから」というものが具体的にはありませんでした。

でも中には、キッチンに立っている時に強烈な発作を起こしたばっかりに、キッチンに立つといきなり不安感に襲われ、いてもたってもいられなくなり、その場を離れてしまう…という人もいると知りました。

だから、主婦なのにご飯を作ることそのものが大変なのだと…テレビの特集かなんかでやっていたのですが、ご主人が仕事から帰ってきてご飯を作っていたと記憶しています。
こういうタイプも大変ですね。生きていく上での基本は食べることですからね。でも、その人にとっては条件反射のように、その場に立つとなんか緊張感が走り、ドキドキしてしまうのでしょう。

誰かと一緒でないと出かけられない人

これは以前、私がセッションで関わった女性の話ですが…
彼女は自分がパニック障害かもしれない、ということを薄々気づいてはいましたが、アルバイトだけは続けていました。でも、そのうちアルバイト先でも苦しくなることが増え、結局辞めてしまいました。

不安感が強くて、そのうち外出もままならなくなっていったのです。
すると見るに見かねた家族が、外出に誘います。

彼女も外には出かけたかった、でも怖くて逃げ腰だったのです。
家族がいると安心だということで、時々がんばって外出していましたが、ある時、やっぱり調子が悪かったのでしょう。家族の運転する車で外出したはいいけど、買い物先で発作が出てしまいました。
彼女は発作が起きると、立ってはいられなくなるのだそうです。
その場に座り込んだ彼女でしたが、いつまでもそこにいるわけにはいきませんから、がんばってトイレに駆け込みました。そこで数分間、冷や汗をかきながら怖れと闘っていたところ、家族がきてくれて車まで連れていってくれたのだそうです。

それからというもの、外出は家族が一緒でないと出かけることは出来なくなってしまったのでした。

そんな彼女とは正反対なのが私です。

誰かと出かけたくない人

これは私でした。私は、外出するときは(時と場合にもよりますが)出来れば一人がよかったのです。
その理由は、発作がきそうな時って挙動不審な状態を誰かに見られるのが嫌だったし、その場所を離れて気が休まる場所に移動するとか、発作が起きようとする時の対策は、一人でいるほうが動きやすいからです。人気のない場所に動いたり、しばらくトイレに籠っていたりしてくても、誰かがいると自由度が低くなります。相手を気遣う必要が出てきますからね。

それに誰かと一緒にいたところで、発作が楽になるわけではありません。
だから私は、出来れば一人でいたかったのです。

こういったことで気づいたのは、私は「基本的にひとりで行動するのが好きだ」ということでした。どこか遠方にいくのに、車を乗り合わせていくということがありますが、それも嫌でした。好きな時に帰れないし、誰かに合わせる必要があるからでしょうね。それが団体ならかなり自由度が奪われますから学生の頃の遠足やツアーなんかも苦手でした。

やることが多すぎてパニックになる人

私の周りには鬱を経験したことがある人、現在も鬱の薬を飲んでいる人、そして「パニック障害だから薬飲んでます」という人など、結構、精神的な病と言われるものを持つ人と多く出会った時期がありました。

そのパニック障害の彼女は、3人の子供がいて上の子が発達障害で大変な毎日でした。そこにきて、パートナーも病気…
彼女は元々強さを持っている人に見えましたが、内面はナイーブだったのでしょう。病院に行って薬も処方してもらっていました。

はじめてその話を聞いたときは本当に驚きました。とてもそんな風には見えなかったからです。

ある時彼女が言いました。「目の前にたくさんのやらなくちゃいけない事があると、パニックになりそうになるんだよね」と…
例えば学校が新学年になると、名前だの健康状態だのを記入するプリントがたくさん配られますよね?あれを前にしつつ、そこに何かやらなくちゃいけない事が重なったりしたら、もう大変な精神状態になるのだとか…
彼女は3人もいるので、大変なのはわかります。
それが度を超えて本当におかしくなるんだそうです。(わかる気がする!)

その時は少々暗い顔をしていたのですが、次に会った時にはやたらハイテンションで「あれ?今日はどうした?」と思いつつ会話していると、彼女はこう言いました。

「あまりにも辛すぎて、行きつけの病院の先生に話を聞いてもらったら、薬を変えましょうって言われて、キツイ薬に変えてもらったんだ~!」と、やたら明るい。

内心「大丈夫なのかな?」と思いました。テンション高すぎて逆に心配になったのです。でも、私がとやかく言う立場ではありませんし、本人の家庭の状況を考えると薬を飲んででも、出来る限り安定させていないと、家族の面倒もみられませんからね。

感謝すべきはこの人!

今思い起こせば、私がパニック障害で悩んでいる時からそれが過去のものになっている今まで、精神的に問題を抱えている人とたくさん出会ってきました。意外に多いものですよ。なにかしら問題を抱えている人。それは過去形だったり、現在進行形だったりもしますが「それでもみんな生きている」!

そんな人たちが一番うまく付き合っていかねばならない相手は、「自分」なんですね。
あなたがどれだけ周りの人に迷惑をかけて、手を煩わせていたとしても、一番あなたを想ってくれているのは「自分」であるあなた自身なんですね。まずは自分に感謝してあげましょう。

最近私は毎日これをやっています。

全身の細胞に「ありがとう」と言ってるんです。昨年末からひどい首凝り肩凝りに悩まされ、追い打ちをかけるように尻もちをつき、お尻まで痛くなりとひどい状態でした。そこまでになってはじめて、もっと労わらなくちゃ!と反省したのでした。

一番頑張ってくれている自分にありがとう!です。
名前を呼んで感謝するとなお良し!です。

好恵ちゃん、ありがとう!

最初はねこっぱずかしいんですが、だんだん感謝の念が強くなってきますよ。やってみてください。気持ちがやわらいできますから!

最近の傾向として「頑張らなくてもいい」とか「ありのままでいい」とか言われる傾向にありますが、私はこの言葉が好きではありません。特にパニック障害と闘っていた私にとっては逆に腹立たしくも感じていました。

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