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女子旅2023夏4 - フィンランドで湖畔キャンプPart1

フィンランドの湖畔でキャンプしてきました。
2023年の夏、フランスのレ島、アルカション・ボルドー、そして北欧フィンランドを旅しました。その旅日記の第4回、フィンランド編第2回です。

音楽祭が終わり、これからフィンランドの自然の中に沈没しに行きます。時間を思いっ切り贅沢に使いたい!


1. フィンランドの無料の山小屋「ラーヴ Laavu」のこと

ひとつ前の記事で「フィンランドはキャンプ天国!」と書きましたが、それをよく表すものとして「ラーヴ Laavu」が挙げられます。フィンランドには約3700ものラーヴがあるそうです!
ラーヴのこと、少しだけ説明させて下さいね。

カレリア地方ヨエンスーの近くにあるラーヴ「Välilammit Laavu」(Googleマップより)
そのラーヴ付属の薪小屋(Googleマップより)

ラーヴを一言でいうと「無料のオープンタイプのログハウス」。特徴は、
(1) 無料で誰でも使えます🙌 
(2) 木製のログハウスです。外へは一方向だけ開いていて、風・雨・雪を避けることができます。ログシェルター、オープンシェルターと呼ぶ人もいます。
(3) Googleマップでは「Lean-to Shelter」。これで検索!
(4) 2泊ぐらいまでなら勝手に泊まっていいことになっています!(例外もあります) 夏は蚊が多く冬はオープンで寒いので、ラーヴの近くにテントを張る人もいます。
(5) 焚火ピットとベンチは必ずあります。焼き網もあります。斧や鋸、薪割り台があるところも。
(6) 薪はあるところとないところと。近くに薪小屋があることも。炭を置いてるところもありました。薪も炭ももちろん無料。
(7) バイオトイレがあるところもあります。
(8) 多くはちゃんとメンテされていますが、長らく放置されているところも。

ラーヴの多くは国立公園の中にあります。国立公園内では指定場所以外は焚き火禁止です。それ以外の多くの森林でも、たとえマイ焚き火台を持っていても日本のようなゲリラキャンプでの焚き火は地域の条例によりアウト。それがフィンランドのルール。その代わりにこういう施設がたくさんあるんですね♪

フィンランドのアウトドア施設は、情報サイト「Tulikartta」で検索できます。ラーヴのほか、無料の山小屋「アウティオ・トゥパ Autiotupa」、有料で予約可能な山小屋「ヴァラウス・トゥパ Varaustupa (ヴオクラ・トゥパ Vuokratupa)」なども載っています。スマホアプリもありますよ!使い方はこちら

無料の山小屋「Autiotupa」。原則相部屋です。(Googleマップより)

フィンランドの女性ソロキャンパーさんのラーヴ泊動画です。場所はフィンランド南西部、セーデルロングヴィク Söderlångvikの岩盤の上にある海の見える絶景ラーヴ。(Googleマップ)(ハイキングルート) いつかこういうキャンプをやってみたい!

日本でもラーヴを建ててもらえるとうれしいですよね。薪や道具の持ち去り、ゴミの放置とかがなければ、日本の市町村も考えてくれるかも。(フィンランドのラーヴの多くは自治体管理です)

2. 次のキャンプ地へ!

7月16日。フィンランド・フフタニエミのキャンプ場で出発の朝。

次のキャンプ地に向かいます。20分ほどドライブしたところにラーヴがあるので、早速寄ってみました。(Googleマップ

Sylyvin Laavu」(シルヴィのラーヴ)。かつてこの土地の所有者だったシルヴィ・ジョーさんの名前からきているそう。ここまで車でも来れます。
中には白樺の薪がたくさん!
ラーヴの前にはベンチと焚き火ピット。裏手にバイオトイレがありました。

ここはよく整備されていました。
さらに1時間ほど走ったところにもラーヴがあるので、立ち寄ってみました。(Googleマップ)ここはメンテされなくなってしばらく経っているような感じ。でも湖畔の素敵なラーヴです。

「Iso-Ruuhi Järvi」(大ルーヒ湖)と書いてありました。近くまで車で行けます。ここには薪はなかったです。
ラーヴの前はきれいな湖!

3. 湖畔のラーヴで焚き火ごはん

30分ほど走ってスーパーで食材を買って、湖畔のラーヴでお昼にしました。(Googleマップ)ここはよく整備されていました🙌

2019年にアーネコスキ🐈の高等専門学校生が建ててくれた「Paniaisniemen Laavu」(パニアイス岬のラーヴ)。湖畔のラーヴの前にはベンチとテーブル。
ラーヴの中からの眺め。焚き火ピットがあります。
ラーヴの裏には薪小屋がありました。

火を起こしてソーセージを焼いてホットドッグを作りました。(「寄り道+焚き火ごはん」はこれしかしません💦)食後はヘルシンキで買ったコーヒー。

ここの入り口には「キャンプ禁止」との立札がありました。宿泊はNG。すぐ近くに別荘地があるからかな。

ラーヴを後にして、途中のスーパーで食材を調達します。
フィンランドのスーパーにはK-SupermarketなどのKescoグループ、S-MARKETなどのSグループ、ドイツ系のLIDLの三大スーパーチェーンがあります。肉の品ぞろえはS、青果の鮮度はK、その他はLIDLというのが私の感触。
どんな地方都市へ行ってもどれかは必ずあって、どこも日曜日もやっているという旅行者の強い味方です💕
大きな都市にはPrismaというハイパーマーケット(ショッピングモール)もあります。

4. ラウタランピのキャンプ地で

ラウタランピにある今日の湖畔のキャンプ地に到着しました。おしゃれな庭!

薪小屋にはスノーモービルがありました。ここの湖は冬は完全凍結するので、車よりも早く町へ行けるんでしょうね。

コテージから50mぐらい歩くと湖畔です。カヌーは自由に使っていいって!

湖岸にはサウナ小屋もあります。

サウナ小屋には部屋が二つあって、入り口の向こうは焚火グリル、その先にサウナがありました。調理もサウナもぜんぶ薪で賄えます。
サウナに入って湖に飛び込んで焚き火飯で盛り上がるのがここの流儀!

左が焚火グリル、右がその奥のサウナ。
冬でもぬくぬくですね!

夜はここでステーキを焼きました。フィンランドに来て初めて。
キャンプでおしゃれなステーキソースは作れないけど、ステーキ自身の味は直火焼きが一番だと思う!

わたし流焚き火ステーキの焼き方
(左)まず強火を作って、肉の表裏の表面を一気に焼きます。(中)一度肉を火から離し、薪を平らにして熾火を作ります。(右)肉を戻し、熾火の赤外線で数分かけてじっくり焼きます。

カウスティネンのアルコ(国営の酒類販売会社)の店員さんおすすめのニュージーランド・ピノノワールと共に。

湖畔のテーブルからの風景です。
この風景の中での、焼きたてステーキと赤ワインの組み合わせは最高!もう今日はなんにもしません。

5. カヌーで湖さんぽ~湖畔のカフェへ

7月17日。朝を食べて早速湖でカヌーさんぽ。船体はカヌーですが、ダブルブレードのパドルを置いてくれているので、カヤックのように一人で簡単にパドリングができます。

フィンランドに18万ある湖のひとつをひとり占め!

お昼は15キロぐらい先の湖畔カフェ「Kivisalmen kievari」へ。道はほとんどがダートでした🚗💨

自分のボートで訪れるお客さんも。
カフェの前は中央スオミ県と北サヴォ県との県境の水路になっていて様々な湖とつながっているので、交通の便のいいカフェ好適地!

6. 二つの湖を結ぶ運河を見に

午後は湖と湖を結ぶ運河、ケルコンコスキ運河(Googleマップ)を見に行きました。
フィンランドの湖は、すべての湖面の高さが同じというわけではありません。なので湖面の高さが違うところはパナマ運河のように複数の堰が設けてあって、堰を順番に開閉しながら船を通す仕組みになっているんです。
普通は運河番さんがやってくれるんだけど、ここは何とセルフで堰を開け閉め!!

「下流から来た場合、セルフサービスのスターターコードと説明書が橋の近くの右下の水路の壁にあります。上流から来た場合は右上の水路の壁にあります」(公式サイトより)

向こう側よりも手前の方が湖面が高くなっています。高低差2.8m。
船が来なくても、横からこうやって水を少しずつ逃がしています。昔は小川だったのかも。

7. 晩ごはん~夕日を見に再び湖へ

晩ごはんにはベニマスを焼きました。

今晩はノーアルコールです👍

カヌーで夕日を見に行きました。
湖のまん中で、雄大で静かな眺めをひとり占め。来てよかった!!

カヌーに小波がちゃぷんちゃぷんと当たります。noteに動画を貼れないのが惜しい!
BGMをあてるならドビュッシー En bateau(小舟にて)
岸辺に戻ってからも、しばらく眺めていました。

8. 出発前に朝のカヌー

7月18日。次のキャンプ地に向かう前に朝のカヌー。朝のひんやりした空気の中で、森の香りが風に乗って湖まで流れてきます。

次のキャンプ地へGo!
「フィンランドで湖畔キャンプPart2」に続きます。


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