あはれ私は娼婦

終わるまでの時間をやり過ごしていた
何も感じることはなかった
「気持ちええやろ」「感じてるんやろ」
和姦に持ち込もうとする声も息遣いも
すべてがどうでもよかった

そのとき私は声が出なかった
声が出ない私への罰なんだと
不思議な理屈をぶつけられた
すべてがどうでもよかった

やり過ごし方だけは手慣れていた
こんなことは何度目だろう

そのまま人魚姫のように消えたかった

こんな世界に付き合いきれない

涙を流れに委ねた

なのにローレライは私を選ばず
消えることすら赦されず

すべてがどうでもよいはずなのに
絶望して笑うしかなかった

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?