中途半端な過干渉
母のことは、過干渉な親だと思っている。
しかし、中途半端な過干渉だなと思う。
私の好きなもので母が気に食わないものは、否定されることが多かった。
中学校でアニメや絵を描くことにハマったが、「アニメ好きは気持ち悪い」、「幼少期に描く絵は可愛かったのに、今はこんなアニメみたいな絵になって」など、当時一番好きだったことは、そんな風に否定されていた。
なので、趣味も自然と母が許す(母も楽しめる)ものになっていた。
恋愛でも、誰かと付き合うたびに文句を言われた。
ある時食べた昼ごはんがラーメンだと「お金をかけてもらえてなくてかわいそう」、ラーメン以外でも「おしゃれなレストランには連れて行ってもらえないのか、若い頃にそういう経験をしたほうがいい」、「身長は170cm以上じゃないとダメ」などなど。
恋人を褒める時もあったが、何かしら口出しされることが圧倒的に多かった。今もそうである。
ゲームや漫画も禁止だった。
ゲーム機は当時すでに離婚していた父が買ってくれたが、いい顔はしなかった。
また、体が大人になる時期に、いわゆる”下の毛”が生えてきたが、「最初は抜いておいたほうがいい」と言って無理やり毛抜きで抜かれたこともある。
流石に同性の親とはいえ、下半身をまるまる見せる(しかも抜くために毛が見える距離なので、お風呂でばったり裸を見ちゃいましたとかじゃない)のはとっても嫌がったがあるが、結局私が折れて抜かれた記憶がある。
こういうところが、過干渉だなと思う。
しかし、別に進路を決められたわけでもないし、服や食事だって自分で決められた。
こういうところもあるので、中途半端だなと思う。
こんな母のせいでうまく自己主張ができない人間になったが、ここまで不自由なく育ててくれた感謝もあるので、複雑な気持ちを抱いている。
少しずつ距離をあけられたらいいのかなと、思っている。
うまくいくかは知らないけど。
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