「平時×若年層」による寄付に可能性がある
僕は「どうすれば寄付を集められるのか」にいつも考えているのだけど、僕が大切だと考えているポイントについて、思考の整理を兼ねて、簡単にnoteに纏めておきたいと思う。
平時と有事の寄付額の差
2009年から2016年までの個人寄付額の推移を見ると、震災のあった2011年の寄付額が頭一つ突き抜けていることがわかる。
2010年の寄付額が4,874億円であるのに対し、2011年はその2倍以上である10,182億円が集まっている。(震災関連の寄付は5,000億円)
日本には寄付文化がないと言われるけれど、有事の際にはしっかりと寄付が集まっている。
大切なのは平時の際に寄付を集める仕組みなのではないだろうか。
若年と高齢の寄付額の差
年齢別で見ると男性も女性も「高年齢ほど寄付者率」が高く、20歳代から右肩上がりに寄付者率が上がっていく。
男性においては20歳代の26.6%が最も低く、70歳代の52.6%が最も高い。女性については20歳代では25.7%、70歳代が63%となっている。
つまり「若年層(20歳代〜40歳代)への寄付を促すような仕組み」があれば伸び代を見込めるということになる。
参加する仕組みが不足している
日本にはまだまだ寄付を集めるための仕組みが不足していると思う。
寄付者の意識・考え方に関するアンケートにも約6割の人が「参加できる仕組みがあまりない」と答えている。
有事の際に利用できる仕組みは少しずつ増えていると思う。一方、上述したような平時、つまり普段の生活の中で利用でき、且つ若年層が利用したくなるような寄付を集める仕組みはまだまだ足りない。
若年層が日々の生活の中で利用できる仕組み、もっというと「いつも通り過ごしていただけなのに、気づいたら良いことをしていた」と言わせることができるような仕組みがあれば、日本の寄付額を増やすことができると考えている。
図表の出典:ファンドレイジング協会「寄付白書2015」,「寄付白書2017」
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