見出し画像

読書感想文「こんがり、パン」

久しぶりにビジネス本や資格の本以外の本を読みました。
河出文庫のおいしい文藝シリーズの内の1つ、こんがり、パンというタイトルのエッセイ集です。タイトルの通り、パンという共通のテーマについて様々な作家の5ページ程度のエッセイを集めた本です。

上記リンクから作家の一覧が確認できますが、選ばれている作家も食味歳時記の獅子文六や吉本隆明からディスイズザデイの津村記久子まで多種多様。同じパンと言っても出てくるパンの種類も多いですし、作家自身の幼少期の経験からどこどこの店が美味いとか、内容もバラバラです。図書館で予約してから3ヶ月も順番待ちしていたので、本当に面白いかは半信半疑でしたが、確かに飽きない面白い内容です。

興味深いのが、これだけ色々な作家が書いているにも関わらず、いくつかは共通のお店のパンについて書かれたものがあるのです。その中の1つが木村屋のあんぱん。

私は食べたことがないので何とも言えませんが、美味しいのでしょう。食べてみたいと思うと同時に、作家というのは生活圏や行動パターンが似ているからこういった同じ店の話が出るのでしょうし、そう考えると職業作家の生態が垣間見えてクスリと笑ってしまいました。

1話1話の話が短いのでちょっとした隙間時間に読めますし、選ばれている作家も錚々たる顔ぶれですので、読む機会があれば是非手に取って読んでみて下さい。ちょっとした立ち読みでも楽しめると思います。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?