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猫大好き!ツンデレ天皇

今日は2月22日。
22日といえば猫の日ですね。
「にゃんにゃんにゃん」で猫の日ということで1987年に、

「猫と一緒に暮らせる幸せに感謝し、猫とともにこの喜びをかみしめる記念日を」

という趣旨の元に猫の日制定委員会とペットフード工業会が共同で制定しました。

そんな猫の日にちなんで、猫が大好きでツンデレ天皇と呼ばれた天皇を紹介します。

その天皇は、第五十九代宇多天皇です。

彼は、光孝天皇の第七子で、臣籍降下して源氏となり陽成天皇の侍従を務めたこともあり、珍しい経歴の天皇でした。

同時に、遣唐使の停止、諸国への問民苦使の派遣、昇殿制の開始、日本三代実録・類聚国史の編纂、官庁の統廃合などの改革を行い、後に宇多天皇の親政は「寛平の治」と称えられました。

また、文化面でも寛平御時菊合や寛平御時后宮歌合などを行い、多くの歌人を生み出す機会をつくりました。

そんな宇多天皇が一部の猫好きの方々から「ツンデレ天皇」と親しまれているのかというと、

それは彼が書いた全十巻からなる日記『寛平御記』の寛平元年2月6日の記述からでした。

引用しても読むのが面倒くさいので、どこかで見つけて現代語訳を書きます。

「今日は閑なんで、うちの猫について書いてみたいと思う。

太宰府の役人が退官の時に先帝(父親)からくれたのがうちの黒猫 うちの黒猫ちょっと変わってるんです

何て言うか・・・

この子に比べたら他の猫は見劣りするんです。

なにせ墨のように真っ黒

チョー真っ黒

その姿は、まるで韓盧(=中国戦国時代の韓の名産だった黒い名犬)そっくり

かがむときびみたいに小さいけど、伸びると弓のようです  すごいんです

目はキラキラと燃え

毛は針のように でももふもふ。

まるまって眠ると、どこが頭やらしっぽやら

その姿は、まるで宛(魏時代の杭州)の塀の中の黒い宝石のような美しさ!

そして、歩く姿は

そうまるで

雲の上の黒龍みたいなんです

その上、家の猫はネズミを捕まえるのもとっても上手、他の猫なんて足元にも及ばないほどなんです。

あれから5年 毎日ミルク粥を食べさせてる。

あ、ところで

一言言っておくけど

これは先帝からおしつけられたから仕方なく面倒をみているだけで

ぜんぜん愛してなんか いないんだからね

まぁ、時々猫に話しかけたりしてるんだけどね♪

でも、この賢い猫は私の心は理解しているけど、悲しい事にしゃべれないんだよね。

ものの見事にツンデレであります。

特にミルク粥は、当時としては贅沢品。

これだけで猫に対する溺愛がわかるというものです。

ちなみに、これが日本で最初の猫に関する記述だったりもします。

しかし、このツンデレっぷりを見て思うのは、いくら文明が進歩したとしても本質的に人というものは、今も昔も変わらないものなのだなぁということです。

さて猫好き天皇は、もう一人いて、こちらの記事に書いてあるので、よかったら読んでください。


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