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アンダーグラウンド・約束された場所へ/村上春樹

毎日、毎年大小様々な事件があるが
10~20代の頃の私が特に何が衝撃的な事件だったか問われたら
酒鬼薔薇事件と地下鉄サリン事件と答えるだろう。

今ならば同じ問いならそこに、相模原障害者施設殺傷事件と京都アニメーション放火殺人事件も加える。

 
私が当時通っていた大学の後輩として麻原彰晃の三女の松本麗華さんが入学することになった。

 
小学生の頃はクラスメートが自殺し
高校の頃は先輩が交際相手の年上女性(先生だっけな?)を刺し
学校にマスコミ関係が来たり、集会が開かれたりした。

 
だからまさか大学でまでマスコミ関係者が集まるとは思っていなかった。
中学時代だけしかマスコミに関わらない学校生活ではない。

 
後輩は講義で松本さんと同じだったり、話したりしたらしいが、「特に何もなく、普通でしたよ。」と言っていたのが印象的だった。

私は報道の情報と後輩のその言葉くらいでしか、松本さんを知らない。
だから松本さんの書いた本を読み、知ろうと思った。

 
「止まった時計」を読み終わった後、ネットで皆さんの感想を読んでいたら
“あなたにおすすめ”として村上春樹さんの本が紹介されており、そちらも合わせて購入。
「止まった時計」の作中にも作品タイトルは出てくるのだが、村上春樹さんが作者なので小説だと思っていたそれは、地下鉄サリン事件の被害者・遺族、(元)信者へのインタビュー本であった。

あまりの分厚さに驚く。
取材に取材を重ねたのだろう、

 
教団教祖の娘・ 被害者(遺族)・(元)信者の三視点から、私は改めて地下鉄サリン事件について考えたいたいと思ったのだ。

 
先日、親戚から「ともかちゃんは親族の中で一番ニュートラルだ。」と言われた。
三冊読むのはニュートラルだからなのかもしれない。






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