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全部、言っちゃうね。/清水富美加

清水富美加さんの私の記憶は高畑裕太さんに迫られていて無理、と某番組で答えていたことのみで
名前は知っていても
出演作は一通り見ていないと思う。

 
昔、古典の解き方のコツとして、「主人公らは愛だの恋だのにうつつを抜かして、およおよ泣きながら気持ちを歌にして、報われないとすぐに出家する。」
漢文は「主人公は信念を持って行動している。話は筋道が通っていて、教訓が分かりやすい。」と伝えていた。

※あくまでも私の独断と偏見のイメージで、もしも文法や内容が読み解けない時にはこの世界観をぼんやり浮かべると、分かる問題もある、と伝えていた。

 
不倫していた、と報道で知り
いよいよ恋に破れて俗世に嫌気がさして出家なんて、古典みたいな話だなぁ。

私はそんな印象があり、興味がわき、本を中古にて購入した。
 
 
本の内容は
「仕事でこんな嫌なことがあった、自殺未遂した、辛かった、でも
小さい頃からいつも心の中には幸福の科学があった。
だからなんとか耐えてこられた。
芸能活動していた頃は不安定だった気持ちも、今は安定している。

 
宗教というといいイメージはないかもしれないけど
私にとって宗教は
人の幸せを願い、正しく生きようとすること。」

そんな内容であった。
 
 
部分的に分からないでもないな、という印象。

辛い時に芸能会社側が頑張れ頑張れ言ってきて(実際はまた違うかもしれないが、そう受け取れるような言動をされ)
そんな時に家族みんな入信している幸福の科学の誰かしらが話聞いたり優しくしてくれたら
そちらにいくだろう。

 
辛い時そばにいてくれる人がいたら
一般的に正であろうと悪であろうと
自分にとっては光であったり
毛布のようにあっためてくれる存在になってしまうと思う。

忙しくてお金なくて
稼げなくて
そうしたらどんどん荒んでしまうだろうね。
芸能活動始めたのが若いときならなおさら。

 
信じるものがある。
それは強さなんだと思う。

 
私は無宗教だけど
神様の存在はいいことがあった時や悪いことがあった時や何かの時はぼんやり信じて
その気持ちのおかげで
頑張れたことは確かに今まであったと思う。
 
だからきっと彼女にとって
小さい頃から家族みんなで信じていた幸福の科学の影響はすさまじいだろうし
神様のお手伝いをする仕事ができるのは
使命であり、ありがたいことでしかないのだろうな。

 
本の中で、霊に体を預けた時期があったと書かれてあったけど
私や友人も金縛り体験や不思議な体験はしたことがあるから(割と女性は多いのかな?)
ちょっと親近感わいたりもした。
 
 
印象的だった本文はこちら↓

【洗脳上等だよって感じですよね。「洗脳されてるんじゃなくて、されるの選んでるんだ」っていう気持ちなんですよね、こっちからしたら。】

 
なんか、分かる気がする。
 
 
何かを強く信じてそこに向かって生きている人に
私は憧れているし、なりたいと思っている。

 
時間と共に変わるものはたくさんあるし
置いていかれたり
残されたり
でも生きていくしかないとき
信じる人やものがある。
それは力になると思うんです。

好きになるより、信じる方が難しい。
信じる力は偉大だ。
 
 
清水さんは仕事を続けていたら、今度は未遂じゃなく、死んでしまったかもしれない。
生きるための逃げなら必要じゃないのだろうか。

そう感じた一冊だった。


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