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なぜコンピュータが世界を変えたのか?

こんにちは。だいすけです。
今日のテーマは、「なぜコンピュータが世界を変えたのか?」です。
現代社会において、インターネットを利用していない人はほとんどいないと思います。
我々が普段利用しているコンピュータは、そのほとんどが、ノイマンという天才数学者によって原型が作られました。
もともとコンピュータは、高速で動く計算機として発明されたものですが、現在はビジネスを支える重要な機械になっています。
では、なぜコンピュータが世界を変えたのでしょうか。
今回の記事では、人類の歴史を振り返りながら、コンピュータが社会を変えた要因を考察していきます。

人類と社会の起源

ここではまず、人類がどのような社会を作ってきたのかを大局的にみていきます。
そもそも、人類にとって社会とは何でしょうか。
歴史を見ると、大きく6つの時代に分けることができます。
その6つとは、「地球と生命の誕生」、「認知革命と集団生活」、「農耕革命と定住生活」、「国と宗教」、「科学と産業」、「資本主義の基礎と成長の概念」です。

地球と生命の誕生

まず、地球と生命の誕生です。
当たり前ですが、地球がなければ、人類は社会をつくることができません。
はるか昔に地球が誕生し、生命が生まれ、そこを生き抜いた種族が我々サピエンスの先祖となりました。
そして当然ですが、そこにあるのは海や大陸といった自然物質のみです。
地球にはもともと、国境という物理法則は存在せず、もちろん貨幣や法律という概念もありません。
ただ、そこには大きな大陸が海に浮かんでいるだけでした。

認知革命と集団生活

そして、地球の気候が安定してきたころ、地球上には様々な生物が活動を始めました。
もちろんそこには生死をかけた生物どうしの熾烈な競争がありました。
その中で、我々の祖先であるサピエンスはどうやって生き抜くことができたのでしょうか。
それは、認知革命と呼ばれる脳の変化です。
認知革命とは、人類を人類たらしめる最も偉大な変化であり、これによりサピエンスは言語を使用したコミュニケーションが可能になりました。
また、そうすることで他人と協力するという技を身につけ、周りの巨大で凶暴な敵に対して協力することで自分たちの身を守ることに成功ししました。
これが集団生活の基礎となり、複雑な社会の基礎になっていきます。
この時は、小さな集団で生きていくだけのコミュニケーション力が要求されました。

農耕革命と定住生活

そして人類は、次の革命である農耕革命を経験します。
この農耕革命で、人類はこれまでの移動の生活から定住生活へとスタイルを変えました。
また、定住になったことから、暇な時間が生まれ、余暇を持て余すようになります。
この暇な時間が、哲学をはじめとする学問の始まりを助長し、今日の複雑な学問領域の基礎とります。
ここでの重要な変化は、格差やヒエラルキーが顕著に生まれたことです。
今までは集団の移動生活をしていたため、グループの規模は大きくありませんでした。
しかし、定住になり、生活が安定すると、人口が増え、途端に集団の統治が難しくなりました。
人間はもともと、少ない情報しか処理できないように脳が進化しています。
そのため、大集団の統治をしようとすると、どうしても脳のキャパシティーを超えてします。
そこで、差別やヒエラルキーといった概念を導入することで、誰がどの行為をすれば良いという概念が明確になり、統治しやすくなったのです。
この行為が、現代社会の倫理観の基礎を作りました。

国と宗教

農耕革命によって築かれた定住生活は、次第に規模を拡大し、これが国という考え発展させます。
そして、国境という考え方が登場し、本来つながっている大陸を、自らのイデオロギーのみで分断し始めます。
国を治めるには、強力な統治が必要です。
しかし、人間には本能的に規律的に動くというDNAを持っていないため、他の方法で規律にしたがわせる必要がありました。
これが、宗教支配の根本的な理論です。

宗教の考え方自体は、認知革命が起こった時にすでに存在しましたが、国が築かれて、さらにその存在感を増しました。
神様によって定められた規律というものを信じることで、人間はそれに従うように行動し、結果的に国の統治がしやすくなったのです。

科学と産業

次に人間社会に訪れた大きな変化は、科学革命であり、それに伴う産業革命も大きな影響を与えました。
科学という考え方が生まれる前までは、世界は神によって創られていると信じられてきました。
神が全てを支配しており、聖書にすべての知識が記載され、この世に未知なものは何1つないと思われていました。
しかし、科学という考えが、これを覆します。
科学者は、「この世には未知のものであふれており、自らの手で世界を確かめる」という発想を抱き、徐々にその思想が世界に広がりを見せました。
今までは、神が作った規律の中で生活を送るというのが常識でしたが、科学の発展に伴い、自らの手で世界を変えていくという思想が強まったのです。
つまり自然現象を受動的に受け入れるという姿勢から、自然を管理するという能動的な姿勢へと変化し、これが技術開発へとつながります。
また、科学の発展に伴い産業革命も起きました。
産業革命の詳しい事情は、別の記事で記述します。

資本主義の基礎と成長の概念

産業革命を迎えた後、現代の資本主義の基礎が出来上がりました。
私たちが生活している社会は、ほとんどが資本主義を採用しています。
これは、簡単に言えば、資本によって商品を生産し、それを売ることで利益を得る仕組みです。
この仕組み自体は中世から存在していましたが、産業革命によって一部の労働が機械化されたことをきっかけに、資本主義の構造が確立しました。
資本主義の前提として、自由市場の競争があり、これは、法律さえ守れば、自分のサービスをとことこん強化して利益を稼ぐことが許されるものです。
これを機に、国は軍事力に加えて経済力も強化するようになりました。
また、資本主義の基礎として、成長というワードが人々を魅了しました。
今までは、生産性が上がっても、その分人口が増え、結局個人としての豊かさは変化しないというマルサスの罠と呼ばれる状態が続いていましたが、産業革命以降、人口増加をしのぐ勢いで生産が強化されたため、人々は生産性を上げることで豊かになることを覚えました。
これが経済成長という考え方の始まりであり、この思想が、現代に至るまでの国家や企業の戦略を支えてきました。
そして、この思想が現代社会にいたります。
現代社会は紛れもなく資本主義の経済成長という考え方を正面から肯定しており、その考え方のもとで人々が幸せになるように様々な事業や政策を実行しています。

人間の本質とは何か

では、人間の本質と社会の本質とは何でしょうか。
人間はもともと、集団生活をして狩りや採集の時代を生き延びたわけですが、ここで重要なポイントは、コミュニケーションです。
つまり、人間は集団生活をしていく中で、コミュニケーション力や社会性を発展させ、種としての存続を守ってきました。
この集団生活では、他人に迷惑をかけないことや、他人に認められることなど、現代の私たちの感情や価値観の基礎となるような考えを発展させていきました。
人間の本質や基礎となる概念は、他人とのコミュニケーションを通して、集団の中で認められることにあります。

社会の本質とは何か

次に、社会の本質を考えます。
社会には、3つの構成要素があります。
それは、自然法則、テクノロジー、共通認識です。
自然法則とは、地球に存在する自然現象のことであり、これらは人為的な操作が行われずとも発生する現象です。
これは科学とも呼ばれ、「世界の真理を追究する」ことが焦点です。
テクノロジーとは、自然法則をもとにして作られた人工的な物質のことを指し、社会を大きく変える役割を果たします。
この焦点は、「世界を自らの手で変える」です。
最後の共通認識とは、物質世界に存在するもの以外の、私たちの生活を規制するもの全てです。
要するに、人間が、「それは当然だろう」と考えているものすべてです。
例えば法律や国民国家といったものから、資本主義という概念、または貨幣という存在です。
これらは、自然界にもともと存在するものではなく、あくまでも人間が勝手にルールを決めたもの、そして世界中の全員がその存在を認めているものです。

なぜコンピュータが世界を変えたのか?

では最後に、これらを踏まえて、なぜコンピュータが世界を変えたのかを考察します。
社会とは人間の集合体に過ぎません。
人間は元来、狩りや採集の時代に小さな集団を作って生活しており、そこにはコミュニケーションの場がありました。
これが人間社会の基礎です。
つまり、社会とは、コミュニケーションが基礎になって成り立っており、社会の発展は、コミュニケーションの発展と同じです。
人類は自らの社会を作るとき、いかにして情報を制御してコミュニケーションを円滑に行うかを意識的にも無意識的にも重視しており、これが社会の体制を決めていきました。
なぜ宗教が生まれのか。
テクノロジーの立場から考察すると、国などの大きな集団を効率よく制御し人々がコミュニケーションを最も円滑に行う方法が、当時の技術では宗教しか方法がなかったためです。
なぜ資本主義なのか。
当時の技術で情報の伝達を効率よく行い、かつ社会を成長させる方法が、資本主義体制しかありえなかったためです。
またこの考えのもと、社会主義を考えていくと、当時のコミュニケーション技術として、まだインターネットやデジタル技術が発展していなかったため、結果として国が計画経済に頼らざるを得なかったことが、旧ソ連崩壊の原因であると分析することができます。
決して、社会主義の考え自体が間違っていたわけではなく、技術的に不可能だったと考察することができるのです。
どちらの思想がいいという議論はここではしませんが、私たちの社会は、「情報の流通性」という人間の社会形成の基礎部分に縛られて発展してきました。
なぜコンピュータが世界を変えたのかというと、コンピュータが、情報の流通性を担当する技術だったからです。
コンピュータ以前の技術は、車や製造機など、あくまでも物理的空間上で動くものでした。
しかし、コンピュータは人間のコミュニケーションに直接影響を与える機械です。
よってコンピュータが世界を変えており、またそれをベースにしたソフトウェアなどが、大きく世界を変えることになるのです。
全ては、「情報の流通性」が起因しており、これが人間社会の基礎であると考えることができます。

さいごに

この記事では、人間社会の歴史を大まかに振り返り、なぜコンピュータが世界を変えたのかを考察しました。
テクノロジーという立場から社会を眺めたとき、人間社会は「情報の流通性」によって歴史が大きく変わっていることが分かります。
コンピュータをはじめ、デジタル技術が騒がれている理由も、「情報を制御するマシンであるから」の一言に尽きます。
これからの社会を考察するとき、コミュニケーションや情報の流通性を基準にして考えると、上手い考察ができるかもしれません。
もちろん、間違っている部分も多いと思います。
そのときは是非、フィードバックをしてくれるとありがたいです。

私の記事は、主に技術の進化や産業革命、AIの進化、人類の未来など、IT系の人間が暇つぶしに考えていそうなことをまとめていきます。
極力、エビデンスをもとに話しますが、一方で、完全に空想の世界を書くことがあるかもしれません。
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