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展示会で毎日作品のスイッチを起動したり消したりする事

裏方の仕事をしていて思う事

現代アートには、スイッチがついていたりする。展覧会では作家から「起動指示書」をもらい、その順番に作品を立ち上げていく。中にはエラーが出たり、想定外の動きをしたりもする

膨大な指示書に囲まれて、非専門家が作った電子工作のトラブルシューティングをする事は、その作業で開幕する場やインスタレーションと同じくらい、美的経験を持っているかもしれない、とふと思った

ビデオアート、レディメイドな作品が生まれ、認知された頃から、アート作品に起動スイッチがあるのが当たり前になった

もちろん、0から作り出すアーティストのような完全な美的経験では無いにしろ、行為を通じて何かが成される、と言うことは、突き詰めていくと何かがあるような気がする。まだよくわからないけど

改めて考えると不思議だ。人の手が入らないと起動しない作品は、毎日作品が「完成」と「未完成」を行ったり来たりしている。そう言う意味では、裏方の人たちが作品を毎日完成させてるとも言える。参加型の作品?と言えるかもしれない

機会があれば、「複雑な「起動指示書」を参加者が読み解く事で起動する作品」とかやってみたい。リアル脱出ゲームみたいな感じで。参加者が限られるのでパフォーマンス的な感じになるかな?

とりあえず、これから自分が作品を作る時は、起動指示書はシンプルに、構造はシンプルにしようと思った

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