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Comment je peux sortir de ma vie?

「今何してる?いつものスタバにいるから遊びに来てよ」

モンゴル人の男の子と再会してから2週間、気づけばほぼ毎日こんなメッセージが届く。

一度身体を求められて、しばらく距離を置いていたはずなのに

やることなすことうまくいかず、自分のやりたいことがわからず

一人で考え込むのが苦しくて、誰かと話したいと思ったとき

この街でひとりぼっちの私は、彼に助けを求めてしまった。

あの子と再会するってことは、自ら悩みの種を増やすようなものだって

わかっていた。はず。

彼のことは好きだけど、もちろんそれは愛じゃない。

無視をするほど嫌いじゃないし、ブロックするほど恨んでもない。

ただただつらい。

「どうしたの?何かあった?」

スマホを見て気が遠くなっている間、カフェで会計を済ませ戻ってきたフランス人ムスリムの男友達。

大丈夫?と私の肩を抱く。

一瞬、まるで除夜の鐘みたいに、頭をガーンと打たれたような感覚になった。

とうとう「あなたのことは好きになれない」とはっきり言えない相手に、肩を抱かれてしまった。

自分の臆病が心底嫌になる。

彼の腕の中で、どうすれば私は私の人生から抜け出せるのだろうか、と考えた。

その日の夜、遅れていた生理がやってきた。

心はボロボロだけど、身体は異常なし。少し安心した。

おいしい味噌汁を飲みにいきます。