2023年も大変お世話になりました。

みなさま、こんにちは。ソトのガクエンの小林です。本日は大晦日ということで、やること山積のまま、とはいえ今から何をしてもどうしようもないので、ぽっかり空いた時間で今年の振り返りをしておこうと思います。


哲学入門講座(古代・近代、現代哲学編)+Udemy提供

2021年より実施しております、3か月で古代・近代・現代哲学の流れを辿る哲学入門講座(古代・近代・現代哲学編)、今年は4シリーズ実施、延べ329名の方にご参加いただきました。こちらの講座は、オンラインで実施していますので、受講者の方々と一緒に、分からないことや疑問に思ったことを話し合いながら、より深い問題やひろい視点に到達することがあり、僕自身もとても勉強になっています。

哲学入門講座については、ご自身のペースでも哲学を勉強していただくべく、今年から、古代哲学編と近代哲学編をオンデマンドでもご利用いただけるようにUdemyでも提供を始めました(詳細はこちらのプロフィールページをご覧ください)。

2024年の哲学入門講座は、1月10日(水)の古代哲学編からスタートします。興味・ご関心お持ちの方はぜひご参加ご検討ください。(詳細・お申し込みは、HPPeatixストアカをご利用ください。)


哲学思考ゼミ

哲学のテキストをゼミや読書会形式で読む哲学思考ゼミには、現在、14名の方にご参加いただいております。今年読んだテキストとしては、2023年2月からは、古典ゼミではウィトゲンシュタイン『青色本』を、基礎ゼミでは新田義弘「現象学の方法的展開」を読みました(今思うと、後者はなかなか渋い選択ですね)。哲学思考ゼミのテキストは、基本的に3か月ほどで切り替えることにしており(とはいえ、『青色本』は4か月、去年のドゥルーズ『カントの批判哲学』は8ヶ月ほど読んでました…)、6月からの古典ゼミはウィトゲンシュタイン『哲学探究』、基礎ゼミはエティエンヌ・ド・ラ・ボエシ『自発的隷従論』、9月に入ると、古典ゼミはウィリアム・ジェイムズ『純粋経験の哲学』、基礎ゼミは『公共哲学入門』(NHK出版)にテキストを変更しました。ジェイムズと『公共哲学入門』は現在も継続して読んでいます。

ラ・ボエシを読んでから、政治哲学や実践的哲学への関心がゼミの中に生まれ、共有されたことが『公共哲学入門』をテキストに選ぶきっかけとなりましたし、これによって、純粋な哲学の古典を読むゼミと政治的・実践的テキストを読むゼミとして区別することができるようになりました。

2024年は2月にテキストを切り替える予定をしています。古典ゼミはルソー『社会契約論/ジュネーヴ草稿』(光文社古典新訳文庫)、基礎ゼミは野矢茂樹『言語哲学がはじまる』(岩波新書)を読みます。哲学思考ゼミは、いつでも参加者を募集しておりますので、ぜひお気軽にご参加ください。(哲学思考ゼミについては、ホームページをご覧ください。)


明け方のエコールと「これさえ分かればスピノザが読める」

哲学入門講座・哲学思考ゼミ以外の活動としては、2023年1月より、夜燈さんとのポッドキャスト「明け方のエコール」をはじめました。いわゆる学問としての「哲学」の中に閉じこもるのではなく、自分自身の内側から思考を生み出すことを試みるべく、日常の風景の中に哲学的な問いを見つけるセンスに優れた夜燈さんという素晴らしいパートナーと、様々な話題について考え、議論してきました。ちなみに、今年最も聴かれたエピソードは、#5「無駄な時間ってそもそもあるんですか?」(2月23日配信)だったそうです。

現在、スケジュールの都合上休止していますが、いずれぜひ再開したいと思います。それまで、過去の配信をお聞きいただけますと幸いです。(明け方のエコールはこちらからお聞きいただけます。)

今年は、ポッドキャストというメディアの力や可能性を改めて実感した年でもありました。来年は更なる番組の発足も企画しておりますので、ぜひご期待ください。

また、5月には、ソトのガクエンで初の外部講師をお迎えしたイベント「これさえ分かればスピノザが読める」を実施いたしました。スピノザとドゥルーズ研究者である佐々木晃也さんをお招きし、(こちらも初の試みでバタバタしましたが)YouTubeの同時配信にて多くの方にお聞きいただきました。当日のアーカイブはこちらで公開しておりますので、ぜひご覧ください。

「これさえ分かれば」シリーズは、他の哲学者・思想家でも継続していきたいと考えておりますので、こちらも乞うご期待。



2024年は、哲学入門講座・哲学思考ゼミをこれまで以上に充実させることはもちろん、より一層活動の幅を広げたいと考えています。現在、様々なイベントや新講座などを計画中です。今度とも、ソトのガクエンを何卒、よろしくお願いいたします。

それでは、みなさま、良いお年をお迎えください。

ソトのガクエン代表 小林卓也


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