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仕事人生。

3月は別れの季節。
3月はもうすぐそこまで来ている4月の新しい生活へ向けての準備期間、というのが4月から新年度がスタートする日本では一般的だ。

ここ数日、送別会ラッシュだった。

職場の、違う部署の方が定年を迎えられた。

その方とは仕事上で関わることはなく、職場内でも「おはようございます」「お疲れ様です」の挨拶を交わすぐらいの関係の方だった。

異動者と退職者の送別会の最後に、定年を迎えるその方の挨拶があった。

「自分は高卒で仕事を始めて、でも職場のご厚意で夜学に通わせてもらって、大卒の認定を受けることが出来た」
「始めは関東で仕事をしていたけれど、実家の両親の体調が悪くなって、地元で働かせてもらうようになった」

私はその方がどんな方なのか知らないし、語られるエピソードは初めて耳にすることばかりだったのだけれど、42年という長い間、いろいろな場所で仕事をして、学んで、生きてきた一人の人の話として、なんだか心に迫ってくるものがあった。
42年というのは、今の私からすると途方もない時間のような気がする。
そもそもまだ30年ちょっとしか生きていないし、そのうち仕事をしていた期間なんて10年そこらくらい。
まだまだぜんぜんひよっこだ。

これから先、42年の仕事人生に一旦区切りをつけたその方もまた違う生活が続いていくし、職場に残る私ももちろん私なりの生活が続いていく。

人の人生の一部分を垣間見て、その一部分にほんのちょっとだけ関わらせてもらって。
そうやってたくさんの人がまたその他のたくさんの人の人生にほんのちょっとずつ関わっていって、人は生きていっているのだなぁ、と感慨深くなってしまった。

まだまだ続く予定の私の仕事人生。
これから先、どんな決断をして何をしてごはんを食べて行くのか。
わくわくしながら考えていきたい。

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