見出し画像

デザイン系体育会部員の苦悩と魅力

体育会部活には2種類ある。

体育推薦で入る部活やる気だけで入る部活

体育推薦で入る部活は、学校の寮生活で早朝から練習があったり、海外遠征で授業を公欠したりする。そして推薦で入っていない人は入部できない。スポーツエリートのみが許される環境。

やる気だけで入る部活は、推薦がない。全く経験がない人でも入部できる。部活より授業を優先し、練習は授業が終わってから行う。それでも学校から部費が出るし、全国大会を目指すことも十分できる。

デザイン学部になってしまったスポーツマン

スポーツ推薦で大学に入るということは、高校でもスポーツばかりやっていて受験勉強もしていない。言ってしまえば、頭が良くない。ことが多い。

そしてスポーツ推薦の大半が法学部を狙うらしい。なぜかと言うと、警察官志望が多いから。法学部がダメなら経済学部、それもダメなら文学部…と言ったように、推薦にしても学力によって希望の学部には入れないことがあるらしい。基本的に文系が人気で、一番人気のないのがデザイン学部らしい。

私の学科にもスポーツ推薦の友人がいるが、とても大変そうだ。絵を描いたこともなければ、デザインに興味もない。そんな人が課題に追われる生活に耐えながら練習もするのだから、本当にかわいそうになってくる。

スポーツマンになってしまったデザイン学部生

実は、私はその友人の反対である。小さい頃からものづくりが大好きで、デザインをしたくてこの学科を志望したし、高校では国公立のデザイン学部を目指して国数英理社5教科7科目+デッサンを勉強していた。

そして縁あって今の大学に合格し、デザインを軸とした大学ライフを思い描いて入学した。そこそこしっかりできるサークルに入って、大学ライフに華を添えてリア充したいと思っていたのだが、結果としてたどり着いたのが体育会部活だった。

そこからは怒涛の毎日だった。課題に追われ、練習はきつく、先輩も厳しい。学科も部活も、同期がいいやつなのが救いだった。学科では成績上位15%に入ったり、部活でも女子で唯一全国大会に出場したりとトントン拍子に進んでいたのでこれが普通だと思っていた。


スポーツマンシップを思い知る

ある授業で4人組のグループでフィールドワークをしたときのこと。私以外の3人が推薦の体育会部活生だった。当然話は部活のことで盛り上がった。

推薦で入る部活の方が断然きつくて大変だと思っていたのだが、私のことを話すと親身になって聞いてくれて、それ私より大変だよ〜などと言ってくれる。「自分が一番大変」ではなく、全員が「みんな私より大変だね。頑張んなきゃ!」というスタンスなのだ。さすがストイックの集まりだと感心した。

単位の話になると、楽単(簡単に取れる単位)を教えてくれたり、授業ノートやテストの過去問を持っている授業を教えてくれる。「困ったときはお互い様!協力しよう!」といったスポーツマンシップなのか、優しすぎるほどに優しくて驚いた。(でもごめん。単位足りてるんだ。)と心の中でそっと思いながら、深く感謝した。


体育会と聞いて、デザイン学部だと聞いて、色々な先入観を持って見られることが多い。しかし私は両方全力でやっていることで、どちらでもないし、どちらとも言えないと思う。それぞれにいいところは絶対にあるし、両方やるメリットも絶対にある。

体育会でデザインも頑張ってる人にも色々なパターンがある事と、体育会はいいやつってことを知ってもらいたい回でした。


記録:観察スケッチ#10〜14


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
「スキ」していただけると励みになります!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?