見出し画像

ほんとかな? 1月6日 Practice of Abandonment 廃棄が正しい選択

#1月6日 土曜日のランチタイムです。
今日の #ドラッカー365の金言 テーマは、
#Practice_of_Abandonment 廃棄の実践 
#廃棄が正しい選択

今日のテキストは、1999年3月に出版された『 #明日を支配するもの 』第3章 #明日を変えるのは誰か  1 #チェンジ・リーダーの条件ー仕組みと手法 #体系的廃棄 (83~84ページ)より

昨日同様、 #体系的廃棄  がテーマ。

今日のような乱気流の時代にあっては、変化は常態である。変化はリスクに満ち、楽ではない。悪戦苦闘を強いられる。だが、この変化の先頭に立たない限り、企業、大学、病院のいずれにせよ、生き残ることはできない。急激な構造変化の時代にあっては、生き残れるのは、自ら変革の担い手、チェンジ・リーダーとなる者だけである。

『 明日を支配するもの 』82ページより

#ドラッカー は、変化を可能にするための仕組みを社内に持つべきである、それが、「体系的廃棄」というものである、と記しています。

製品・サービス、プロセス、市場、流通チャンネル、顧客といったあらゆる要素において、ある一定の条件に至れば、自動的に廃棄する、ということを決めておけよ、という助言です。

例えば、去年の大失敗キャンペーンとして業界で有名になったものが「バド・ライト」ビールです。

ライトビールの市場でシェア1位だった「バド・ライト」ですが、主な消費者は、50代以上の保守的な男性でした。

 ところが、23年3月、同社のマーケティングVPは、20代の意識高い系男女向けにトランスジェンダーのインフルエンサーを起用、

  多くの大学生だけでなくあらゆる年代の人々が、バスケットボールの大学ナンバーワンを決める全米大学体育協会(NCAA)1部所属チームのプレーオフトーナメントが行われる「マーチ・マッドネス(3月の熱狂)」の最高潮のタイミング(23年4月上旬)で、トランスジェンダー・キャンペーンを発表しました。

ところが、フットボールファンの多くは、保守的な男性層。同社は、これを読み違えたのでしょう。SNSを通じて、多くの人達から怒りを買ったバド・ライトに対して不買運動が起こり、市場シェアも株価も急落、流通もパニックモードに。バド・ライトの2023年第2四半期は悲惨な結果に陥りました。

 担当VPは、「バド・ライトの支持層は高齢化しており、若者を取り込まないと、ブランドの未来はないから」と、トランスジェンダーのインフルエンサーを起用した新しいキャンペーン導入理由を説明しましたが、既存客からは総スカン。4月下旬に経営陣は、この担当VPとマネージャーに無期限の休暇を言い渡し、客離れを防ぐ新しいキャンペーンを構築することとなりました。

 たとえ長期的には、「変化が不可避」といっても、シェアNo1製品を愛する既存客を切り捨てるような変化を起こせば、ブランドを愛していた客は抵抗するどころか、怒りに火をつけ、まさに「炎上」し、ブランドを自ら毀損する結果となりました。

同社は、新しい客層を取りに行こう、とブランドの変化を目指したわけですが、切り捨てられた、と感情的に反応した既存客から手痛いしっぺ返しを喰らったわけです。

 このバド・ライト炎上騒動から学ぶべきことは、「変化が不可避」だから「体系的廃棄」を、と言っても、保守的な既存客から愛されているシェアNo1製品の場合は、顧客の心理的、感情的な嗜好を考慮しなければならない、ということと思われます。

 自民党も支持層を広げよう、と岸田政権下のもと、LGBT法案や移民受け入れ、マイナンバーカード義務化など、いわゆる新しい政策やリベラル寄りの法案を通したことで、保守層から反発・離反が起こりました。

自民党支持層の11%と言われる「岩盤保守層」の支持が離れ、作家・百田尚樹氏が新たな保守政党「日本保守党」を生み出すこととなりました。9月にx上で活動を開始しただけですが、日本保守党のxフォロワー数は33万人超、党員数も6万弱、立候補希望者が200名以上も急速に集まり、東京、大阪、名古屋で行われた街頭演説会は数千名が集まるという人気ぶりです。

バド・ライトも自民党も「体系的廃棄」をしたつもりでしょうが、既存支持者からの支持を失う、という諸刃の剣にぶつかり、路線変更を余儀なくされています。「体系的廃棄」を行う際には、それが既存支持層に対して、どのような影響があるのか、を十分調査した上で行わないと、自分で自分を毀損する、という教訓になりそうです。

#まだ行なっていなかったとして今これを始めるかを問わなければならない
#実際にこの質問を行い
#答えがノーであったならば
#いかに愛着があろうとも廃棄の決断をしてください

今日も頑張りましょう!それではまた!

サポートもお願いします。取材費やテストマーケなどに活用させていただき、より良い内容にしていきます。ご協力感謝!