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95 何から学ぶ?

はじめに

皆さんは、学ぶという行為を何から学びますか?私は、様々なものから学ぶことを大切にしています。例えば、手塚治虫の漫画からは「何かを始めて何かを終わらせる」およそ、全ての行為に生じるこの2つの事柄の意味を学びました。その経験は、指導にもいかされています。
子どもたちが学習に向かう際には、この「自分で始めて終わらせる」ということがどんなに難しいことかをじっくり感じてもらいたいと願って指導しています。それは、「終わらせる」と「終わる」では大きな違いがあるからです。
また、現実を見るということの大切さをNHKのある番組から学びました。これは、幼いころから何気なく見てきたドキュメンタリー番組を通して学んだことです。今日の教育コラムは、そんな何からでも何かを学べることについて少しお話ししたいと思います。

手塚治虫

今から30年前の1989年(平成元年)は、消費税3%が始まり、任天堂からは「ゲームボーイ」が発売された年は、私にとって衝撃の年でした。
あの国民的漫画家であった手塚治虫が死去した年でもあるのです。先生の作品が大好きで毎日毎日、作品を読んでいました。
手塚先生の作品はどの作品も終わり方が素晴らしいのです。だからいつまでも心に残るのだと思います。私の家の本棚には、手塚先生の作品が全て揃っています。終わりが始まりであり、始めたら、終わりが来ることを大切にしていくことを手塚先生の作品から学んだような気がします。

ドキュメンタリー

1993年にNHKで放送が始まったニュース・報道番組に、「クローズアップ現代」という番組があります。
私事ではありますが、この番組がとても好きで中学生の頃からよく見ていました。他にも、プロフェッショナルの流儀、ドキュメント72時間などは、欠かさず見ていた番組の一つです。
これらの番組に共通していることは、ドキュメンタリー番組だということです。ドキュメンタリーとは、実際にあった事件などの記録を中心に虚構を加えずに構成された映画や放送番組、文学作品などを指します。こうした番組を通して垣間見ることができるのは、悩みながらも現実の中で真剣に生きている人々の営みです。

学ぶ姿

クローズアップしたくなるような頑張る姿は、子どもたちの中にたくさんあふれています。子どもたちの取り組みを毎日の様に間近にみていると、様々な瞬間に出会います。独創的な蜘蛛の研究を意欲的に進める君、日々の合唱活動に渾身の力で向き合うあなた、わかるまで何度でも質問しながら数理を追究する君、資格検定の試験に向けて必死に学ぶ君、あの子もその子も全ての子どもに、ドキュメンタリーがあります。
子どもたちの学ぶ姿には、嘘のない現実がいつも付いて回ります。それは、時に厳しくもありますが、直面する結果や事実に真剣に向き合うことでしか現実の未来は、切り開けないのです。そこから、始まりそして終わりと同時にまた、次の学びが始まるのです。

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