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127 進路


はじめに

受験勉強もいよいよ最後の仕上げの時期になってきました。中学受験は、山梨県内は12月から1月に国立私立共に山場を迎えます。次いで高校入試が2月の上旬となります。
東京都内は、中学受験は2月1日から順次実施されていきます。中高一貫校が多くなってきましたので、中学受験で希望の学校に入れないと高校からの入学は狭き門ということになります。
今日の教育コラムは、中高一貫校の受験について少しお話ししたいと思います。

中高一貫校の強み

中高一貫校を選択する人の多くは、高校受験がないことを意識しているのではないでしょうか。高校受験に向けた準備の時間を大学受験に向けた一貫した指導に充てることができるため、一貫校のカリキュラムは先を見越したものとなっています。
つまり、中学生から高校生まで6年間を通した教育を受けられるのが最大の強みと言えるのです。 授業カリキュラムだけでなく、部活動や課外活動などの熱中できることを、高校受験によって中断せずに続けられるわけですから、中学入試に相当の時間を割いたとしてもその後の学校生活に期待するものは大きいわけです。

考えておきたいこと

高校受験がない分、中高一貫校の生徒は中だるみしやすいと言います。しかし、各学校そうしたことを考慮して対策をしています。例えば、「学力によるクラス分け」「補習」「再テスト」など、一貫校以外でもしているようなものもありますが、これらの頻度を上げるなどして、競争心や向上心を高めています。このような教育上の施策は、高校受験が無い一貫校の生徒にとっては重要な評価の機会にもなっているのです。
しかし、高校までの内容を前倒して中学でも実施するようなカリキュラムの場合、ハイスピードでハイレベルな授業が展開されます。これはメリットでもありますが、ついていけなければデメリットとなります。
結果として中学から接続する際にコースが少なければ同系列の高校に上がれない生徒や、高校で留年する生徒が出てしまうのです。そのような状況になると一貫校に通っていることは大きなデメリットになります。
もしも外部の高校入試を考えた場合、中学の内容だけに特化して授業を受け、入試対策している生徒と高校の内容にまで範囲を伸ばしていることで中学の内容が手薄になっている生徒では、それなりの対応が必要になります。一貫校に通っているということは、同系列の高校への進学を当たり前に考えているわけですから、他校の入試に際して学校の協力も得にくいでしょう。

学校選び

学校選びは様々な観点で行うものですが、一貫校か否かはかなり大きな選択要素であるということがわかると思います。いずれにしても将来を決める大切な要素の一つに学校選びがあるとすれば、慎重に考えることが重要になるわけです。
学力を測る方法はたくさんあります。様々な模擬試験も行われています。一方で自分の学びのスタイルや友人との関わり方を測る方法をなかなかないのです。いくつかの要素をしっかり見定めて学校選びをしてほしいと思います。今日のコラムは、一貫校に進学するか否かで悩んでいる方からの質問に答える形で少しお話してみました。参考になれば幸いです。

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