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伊東潤「首獲り」

引き続き伊東潤。
ちなみに前回の「城を噛ませた男」の拙い感想も、Twitterで著者本人から反応がありました。

「本の感想を書く3つの意味」にも書きましたが、そういう関係も出来るので、皆さんも読書とともに感想の発信もしていきましょう。



戦における、敵を討ち倒した動かぬ証拠として、切り取られる人間の首、にまつわる様々なエピソード。関東に君臨した北条家の法度の厳しさを物語る話が多い。死んだ後は物として扱われる首も、かつては生きていた、命そのものだった。混乱する戦場では討ち取った相手の首を持ち続けられないこともある。それゆえの悲劇が数多く発生する。小説ではあるが、実際に起こり得た話ばかりである。

一兵卒の話が多いため、戦場の日常、出世への想い、戦国時代の空気、というのが伝わってくる。

とりあえず、まだまだ伊東潤作品を掘り進めていこう。




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