「資本主義を一言で言うと『金利』ですか?」
と訊くと
「いや、所有だよ」
と即座に返答された。
私が質問した相手は大西つねき氏である。
大西つねき氏は資本主義に変わる思想を持っている偉大な人だ。
資本主義とは
である。
よく「資本主義は終わる」というと
「共産主義がいいの?」となる。いや違う。
共産主義は
であり、「限りない拡大と成長を目指す」という点に置いては同じ類のものだ。
世界の中でも先進国の成長率は低下した。
限りない拡大と成長という点では先がもう見えている。
そんな中でアメリカの覇権国家としての役割が終えようとしている。
次は中国か?インドか?
いやそんなことはない。
「次の覇権国家は新しいシステムを構築した国」と水野和夫氏は言う。
大西つねき氏著書「希望」で「資本主義」をシステムと言わずに「思想」と言った。
大西つねきさんの本を読んで思ったこと。
資本主義の思想を一言で言うと「所有」
資本主義のシステムを一言で言うと「効率化」
になるのではないか?と想像した。
ケインズは100年前、「100年後、仕事は1日3時間になっていると言った。」
しかしそうなっていない。
そうなっていないのは資本が労働者をしばりつけているからである。
大西つねき氏もケインズと同じことを言ってますね。
効率化により生まれた時間は個人に返すべきだと。
しかし、実際は資本に1日8時間、通勤時間等考慮すれば毎日10時間ほど取られているのが実情ではないでしょうか。
さらに大西つねき氏は続けます。
山口周さんも「役に立つ」時代は終わった。これからは「意味がある」が大事。今の若者は「意味のない」ことはできない。と言ってます。
私は常々、若者に夢を持って欲しいと思ってきました。
ただ、それは私の勝手な希望であったのかもしれないとも思いました。
夢を持ちたくなるような社会を作ってあげなくてはいけないのであり、
ねそべり族などに代表される今の若者の行動というのは、資本主義における脱落者なのかもしれませんが、最強のアンチテーゼ(資本家に搾取されない)なのかもしれません。