私は匂いに敏感らしい。
北に指摘された。

料理して時に着た服はもうすぐに洗わないと嫌だし、匂いがこもるから、キッチン以外のとこで料理したくない。

鍋が嫌いなのだが、そう言う理由もある。
たとえ調理済みのものを部屋に持っていっても、蒸気で匂いがつく。

料理した後、髪に匂いがつくのも嫌。すぐ洗う。

タバコを吸って、コーヒーを常飲してる人の体臭がダメ。

食べ物屋に行って、その残り香がつくのが嫌いだから、丸洗いできる服で、バッグも持たずに入る。

犬猫を飼ってたくせに、動物匂いをさせてる人も苦手。

こんな私だが、歴代の彼氏(うち、彼氏ではないが北含む)、一人除いて、タバコを吸い、コーヒー常飲してる人ばかりなんだよなー。

これは不思議なもので、私の付き合った人は、体臭が薄い。

コロンや香水を使うような人もいなかったので、その家で使ってる洗剤や柔軟剤の匂いがする。

その人の匂いを悪臭と感じなかったら、遺伝子的に相性がいいそうだが、そうなるとわたしの遺伝子的に相性の良い人は4人いるし、1人のことは殺したいくらい嫌いだから、そこは勘弁してほしい。

別に、そんな話をしたかったわけじゃなく、読んだ本の話がしたかったのだ。

毎月一冊、角田光代の散歩シリーズ買うと決めてたのに、先月買うの忘れてたから、仕方ないから今月2冊買う。安売りしてたのも理由ではある。

相変わらず楽しいシリーズだが、その中の、『蒸し流行』で、はたと思い出した。

流行ったなー、シリコンスチーマー。

名前忘れたけど、シリコンスチーマーの元祖みたいな、観音開きの奴、貰った。

使ってみたけれど、なんか嫌って思った。

何が嫌なのかその時はわからなかった。

だいたいが、私があたためとオーブン機能以外電子レンジを使わないってのもあったと思う。

蒸し器は二つ持っていて、大きいのと、小さいの、どちらもステンレス製ので、例えばもやしとら豚肉の重ね蒸とか、夏野菜の蒸したのとか、蒸しパンとかはこれで作る。

電子レンジだと、多分私のやり方が悪いのだろうけど、歯触りが気に食わないのだ。

肉まん温めるのもやっぱり蒸し器の方が好きだし、電子レンジで温めて美味しいと思ったのは、ザ・シューマイだったかな？あれは美味しかった。もう何年も食べてないけど。

春に買い替えた電子レンジは、冷凍食品温めモードなんてついてるので、試したいがなかなか機会がない。

でも、やはり洗い物の手間とか時短とか考えたら、シリコンスチーマーは便利だろうなあと、自分でもいくつか買ったし、流行り物だから貰い物もよくした。

何度か北にもそれで作った料理を出して、北は普通に美味しいよ？と言ってくれるが、私は気に入らない。

ある時、中華風茶碗蒸しを大きめのシリコンスチーマーで作った時、わかった。

シリコン臭いのだ。

それまでは比較的味や匂いの強いものを作っていたからわからなかったが、薄味の茶碗蒸し作ってわかった。

違和感はこれかー、と思った。

北には、全く気にならないと言われたけど、その後、これなら大丈夫かな？とジャムを作ったり色々したけど、ダメで、諦めて全部捨てた。

そういえば、子供の頃家にあった、竹製の蒸籠、あれもダメだった。

笹の葉で包んである饅頭とかは食べれるけど、その蒸篭で蒸かすと、何もかも竹の独特の匂いがして、私は食べれなかった。

香水は頭が痛くなるし、嫌いな香りのボディクリームなど、すぐに洗い直すしか手がないし、使いかけのボディクリームなどもらってくれる人はいないので、ひたすらサンプルがあるものか、無香料を選ぶ。

これだけ神経質なだけあって、とりあえず人から、いつもほのかな良い匂いをさせてますね、なんてお世辞でも言われる。

まあ、ありがとうございます、なんてにっこり笑ってますが、シーブリーズのせっけんの匂いのやつです。

我が家のベストセラーNo.1なんだよな、地味に。

冬でも切らさない。

冬使うと寒いけど。

ま、やはり私はガスコンロで、コトコト煮込んだり、蒸したり、焼いたりして、匂いにつられて後ろをうろうろする可愛いやつのことを感じたいね。