『したたかな魚たち』松浦啓一著 (角川新書)

完全にジャケ買いした本。本屋さんの新書コーナーでこちら向きに立ててあり、パラパラと中身を確認することも無くレジに持っていってしまった。

幸い、衝動買いを後悔せずに済むような本だった。とはいえ、表紙が永遠にこれである限り、きっと内容がイマイチでも大きな後悔はしなかっただろう、と思うくらいこの表紙が好き(笑)

この本では色々な魚の面白い生態を浅く広く紹介されている。テレビで見たことがあるものもあれば、そもそもその魚の名前自体初めて聞くぞ、なんてものも。この本で存在を知り、気になって仕方がない存在になったのがフエカワムキ。見た目が変すぎる！変すぎて可愛い！

フエカワムキ以外にも珍しい魚は取り上げられているし、馴染みのある魚の不思議な行動もたくさん紹介されていて、変わった動物特集みたいな番組を活字で読んでいるようで楽しい。白黒ながら魚の姿形が分かりやすい写真が多く掲載されているので、「文字で読んでも想像がつかん・・・」なんて事も無い。

個人的に衝撃的だったのは、ウスバハギのクラゲの食べ方。どんな食べ方なのかをここに書いてしまうと、これから読む方の楽しみが無くなってしまうので書かないでおくが、是非いつかその食べる様子を生で・・・なんて贅沢は言わない。映像で良いから見てみたい！

1つ1つの話題がとても短いので、ちょっとした隙間時間や乗り物での短い移動中なんかに読むのに最適。それぞれの内容はさほど濃くないけれど、物足りないというほど薄くもなく、楽しく暇つぶしするのに程よい一冊。