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生まれたての愛。

生まれたての愛は、まだ目も開かないような、ただ”好き”という単純な感情なのだと思う。やがてその生まれたての愛は、美しい風景や、やさしい言葉を覚えてゆき、そして恋に変わってゆく。いつしか愛に育ってゆく。

人も心もそれぞれが、大きく成長してゆくように。

その形も色も愛は、人それぞれに違っている。みんな同じ愛にはならない。だから人はどうしても、この世でたったひとつしかない、同じ愛を探すのかもしれない。(いや、求めたがると言ったほうが近いのかも。)

でも、どうしてもその愛は、いくつも違うところがあって、その違いがどうしても許せなくて、だから、愛はとても難しく、泣いたり、悔やんだりをくり返すばかりで。

そうして二人はその違うところを、苦しみながら泣きながら、やがて互いに許しあい、そして、それでも認め合ってゆく。

きっと許したその瞬間に、愛は次のまだ名前さえない、人が気づいてないようなものに、変わってゆくのだと思う。

確かなものは何もないから
誰にも誓える自信はないけど
今の私は信じている。

それがきっと「幸せ」なのだと。

最後まで読んで下さってありがとうございます。大切なあなたの時間を使って共有できたこのひとときを、心から感謝いたします。 青木詠一