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クリティカルシンキングとはユーモアセンス ークリティカル進化(シンカー)論を読んで

ユーモアの本質は、物事を真正面からでなく、上から下から斜めから裏から見ること。ユーモアとはノンクリティカルシンキングのウォッチングであることが多い

著者によれば、ユーモアセンスというのはクリティカルシンキングによるノンクリティカルシンキングのウォッチングであり、著者が言う通り、本来的に「クリティカルシンカーはユーモラス」とのこと。

得えてしてクリティカル思考とは決して「斜に構える」と思われるが、実はそうでなく「斜めからも見ようとすること」だと思う。つまり人間性やスタンスなのではなく、より物事の本質をとらえようとする力である。

本書はこの「斜めから見る」とはどういうことなのか、を非常にわかりやすく解説してくれている。やや全体の構造がわかりにくいという欠点はあるにしても、個々の議論や会話のレベルを一段階上げる重要な思考法を簡潔に把握することができる。何よりOL進化論を使うという非常に意欲的な作品であり、やはりとてもユーモラスである。


▼以下面白かった箇所

・クリティカル思考とは、「批判的思考」。何事も無批判に信じ込んでしまうのではなく、問題点を探し出し批評し、判断すること

・①根拠→結論の推論の仕方は正しいか、②根拠となっている「事実」は正しいか、がポイント

・前後論法は必ずしも真ならず

・藁人形論法、相手の言葉を巧妙に、あるいは極端に言い換えることで、議論の中で弱そうな部分にだっけに焦点を当てて、そこを集中的に責める論法

・体験談広告の問題点はそこに述べられていない事実があること

・情報の歪み方の3パターン。①誇張、②単純化、③つじつま合わせ・補強

・一般に人は「~である場合には目が向きやすく、~でない場合には目が向きにくい」→家事とはきちんとやっていれば誰も気に止めない作業である

・クリティカルシンカーの条件、①好き嫌いでなく客観性を重視すること、②自分が間違っている場合に認めること、③相手が間違っていると思っても、相手の人格に感情的な評価をしないこと

以上

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