象とプシケ

✏️『音楽百景』という音楽に関する日記なのかエッセイなのか詩なのか、、、よくわからない散…

象とプシケ

✏️『音楽百景』という音楽に関する日記なのかエッセイなのか詩なのか、、、よくわからない散文を撒き散らしています。🎧 Single『追葬』out now.

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  • 音楽百景

    音楽に関する、日記なのか詩なのかエッセイなのか 日々の生活を彩ってくれる音楽に感謝を込めて

最近の記事

プライオリティと傀儡使い

世界が遠くなっていく、暗闇坂を下って眼下に広がるのは、黒く濁った小さな小川。 よっこらせ、時空を超えた先にいるのは三つ編みと、汚い赤ニキビ、四つ上の姉。 騒がしい夏の気流に乗って運ばれてきた思い出。今はない、何の変哲もない駄菓子屋。 ようこそ、ようこそ、改めてありがとう。 さよなら、さよなら、失敬失敬、気高い魂。  通り雨の匂いで、心象が霧散した。

    • 音楽百景 #5 工藤祐次郎 最高の別れ!

      新宿、冷め切ったコーヒーを啜りながら時間を潰す。お店の出入り口から正面の席を陣取って、頬杖をつきながら、人の往来をボケっと眺める。 1時間もすれば、人間観察にも飽きて、この曲に癒されたくなった。ひっそり、イヤホンから音を流す、優しさを胸に仕舞い込むように聴き入る。 暫くすると、酔っ払いに声をかけられる。 背の高い、丸眼鏡がよく似合う、真面目そうな見た目の人。 素敵なコートですね! モバイルオーダーってどうやるんですか? 最近こっちに仕事を移ったんですよ! そういえば、

      • 音楽百景 #4 ステラドネリー Flood

        ハンバーガーショップ。 酸味が効いたソースのハンバーガーを食べながら、ふと流れたこの曲に耳を傾けてる。 懐かしい会話が瞬時に浮かんだ。 『私、ステラドネリーになりたくて』 そう言いながら彼女は、口いっぱいに鍋を頬張ってる写真を見せてくれた。 『ほら、これ似てない?』 ジャケットに写るステラドネリーは口からスパゲティ溢し、こっちを見てる。 僕は無邪気なところが少し似てるなと思った。愛犬とハンバーガーを愛する素敵な人だった。

        • 音楽百景 #3 LOW-PASS Landscape

          真っ黒の塗装が剥がれ落ちた、型落ちの軽自動車。冷気を感じながら県道を走り続ける。 交番の前では、だらしない格好で派手な髪色の二人の女性。ピースをし、肩を組んで写真を撮ってた。 歩道橋の下では、三つ編みの小学生が、真っ赤なランドセルを背負いくるくると、スケート選手みたいに回ってた。 小さな川が流れる小さな街、それが今日の、僕のランドスケープ。

        プライオリティと傀儡使い

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        • 音楽百景
          3本

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          音楽百景 #2 羊文学Flower

          バスの後部座席、老夫婦の会話に聞き耳を立ててた。 "来世はどんな仕事しようかしら" "なんでも、好きなことやったらいいよ" "ホテルマンも飲食業も大変よねぇ" "お前には向いてないと思うな" "来世はもう出逢わないでよね、本当苦労の連続で大変だったんだから" "あぁわかったよ" 会話から、愛してるが聞こえきた、そう書くと怒られるかな。 お二人の信頼とか歴史を、ほんの少しだけ感じ取れた気がして、これも書くと怒られるかな。 車窓から曇り空の田園地帯を眺め、この曲を聴いてた。

          音楽百景 #2 羊文学Flower

          音楽百景 #1 RADIOHEAD Black Star

          ラインを開くたび、大切な友人からの連絡に返答をしていないことをずっと責めてた。 本当に申し訳なくて情けなくて、今思えばなんてことない人間不信とか対人関係の悩みに殺されかけてた。 ベットが常に友達で、無気力にずっと天井を眺めて、なんでこんなに甲斐性がないんだろうか、そう思って自分を否定してた。 春だったと思う、なんだか気分が良いから少し電車に乗って、公園を散歩した。蓮の葉で埋め尽くされた池のほとりでRADIOHEADの『black star』を聴きながら。 美し過ぎて、

          音楽百景 #1 RADIOHEAD Black Star