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アナロジー思考を通じて新たなアイデアを発見する【本「アナロジー思考」を読んだ感想】

今回は、細谷功ほそや いさおさんの本「アナロジー思考」という本を読んだので、その感想を書き残します。


アナロジー思考とは、新しいアイデアを生み出すための有用な考え方。
アナロジーは「類推」という意味であり、異なるジャンルの中で同じ構造を見つけ出し、それを応用することで、情報の欠けている部分を補完することができます。

本書では、「普通のカバン」と「小分けポケット付きカバン」の構造を、会社の予算管理に当てはめる例が登場します。
これがなかなか面白いです。いろんな事例を出して、アナロジー思考を解説してくれるので、理解が深まりやすいです。

本書に登場する「カバン」と「予算管理」のアナロジー思考の図解

アナロジー思考を実践するためには、抽象化が重要です。
具体的なレベルで考えるのではなく、枝葉をそぎ落とし、より一般的な視点で物事を考えることが必要があります。
この点において、細谷功氏の著書「具体と抽象」との内容が重なっていると感じましたが、むしろ、抽象化の重要度を再確認する良い機会となりました。

アナロジー思考を用いることで、図解の能力が向上することも期待できます。
図解は、アナロジー思考の代表的な手法であり、複雑な情報をアイコン化し、図示することで、伝えたいメッセージを明確にすることができます。

僕自身は、歴史本を読むときは、物事の「構造」などを解説してくれる本がとても好きなので、そのような読書を通じてアナロジー思考を鍛えていきたいと感じました。

アナロジー思考を磨くためには、様々なジャンルの本を読んだり、多様な経験を積むことが重要です。
しかし、「雑学博士」と「アイデアマン」の違いは、「知識」に「+アナロジー思考」ができるかどうかにあります。
知識一辺倒になるのではなく、アナロジー思考をついでに鍛えるととても柔軟に物事を考えられる人間になれそうです。

本書は図解が多く登場するので、ときおり図だけでもパラパラと再読して内容を思い出すこともおすすめです。


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