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詩|何はなくとも

何はなくとも
今が幸せ
ふとそんな気持ちで 心が満たされる時がある。

あたたかい家に住み
清潔な服を着て
毎日ご飯を食べ
日々少しずつ大きくなる 可愛い子供たち
話を聞いてくれる夫
元気な両親
そして何年かに一回でも、家族で旅行に出かけられる

両の目で見て色を知り
話や音楽を聞ける耳を持ち
想いを表現できる手と口があり
どこへでも歩いて行ける足がある
毎日の出来事に
考えを巡らせる脳を持ち
喜怒哀楽 
感じられる心がある

私は十分持っている
これ以上何を望むことがある

誰かと比べる世の中に
豊かさや幸せを見出すことは難しい
欲を追えば限りなく
苦しみが尽きないけれど
今この瞬間
ここにあるものに目を向けて
満たされることを知る時
心の中にさっと 幸福の光が射す

私は私の毎日を
ただ地に足をつけて歩んでいく
何はなくとも
健康な体を持ち
問いかければ答えが返ってくる 
人との繋がりの中
自分にできることで 誰かの役に立ち
同時に
たくさんの人に助けてもらいながら

そんな毎日の積み重ねの先
終わりが来た時、初めて振り返る

そうして見る景色がどんなものか
その時初めて知る。
それでいい。

私はそうやって生きていきたい。


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