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幸福のブラックコーヒーとシュガードーナツ

スタバに行くと、必ず同じセットを頼む。

ブラックコーヒーのショートサイズと、シュガードーナツ。

ある程度、長居して原稿を書くので、コーヒーはお代わりを想定。

スイーツもドリンクもいろいろ試した結果、これに落ち着いた。

とはいえ、一ヶ月のなかで一回か二回は、新しいドリンクやスイーツを試してみる。

レジのお兄さんやお姉さんは、どの店舗もそこそこ顔見知りになっているので、いつものセットではないとわかると、結構、素直に驚いてくれる。

そして、ああ、月イチのあれですね、みたいな感じで思い出し、表に出してしまった驚きをさらっと流して、テキパキと用意してくれる。

スタバの店員さんの、どのお店にも一定に保たれている、そういう空気を読む品格が好ましい。

まず、原稿を書く前に、ドーナツを無心に食べる。

チョコ入りクッキーやクリーム入りのスイーツは後になって胃に重たいし、スコーンはボソボソしていて、無心に食べるにはちょっと食べにくい。

コーヒーはいろいろ入っているものや、カスタマイズしすぎたものは、甘みが思考の邪魔をし始め、仕事時には向かないことに気がついた。

ドーナツを食べ終えたら、コーヒーをちびちび飲む。

私は、いろいろな食べ物をバランスよく同時に食べるのが苦手だ。いわゆる、ばっかり食べの方が性に合っている。

やがて、だんだん仕事しようかなという気分になってきて、おもむろにPCを開けて原稿に取り掛かる。

……2時間経って、原稿が仕上がる。

推敲前に、あたらしいコーヒーのお代わりをもらいに行く。

ホカホカのコーヒーを改めてちびちび飲みながら、納品。

別の簡単な事務作業をして、スタバを後にする。

ルーティンって恐ろしい。

この手順であれば、いくらでも書けるけれど、すっかり他の場所では書けなくなってしまった。

そして、コーヒーとドーナツが与えてくれる、一定の幸せ感。

この世にブラックコーヒーがあって、よかった。

シンプルなシュガードーナツがあって、よかった。

そう思ったので、敬意を込めてこのnoteを書いている、いつもの窓際の席。


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