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5年ぶりのフィンランド現地で感じる移ろい

先週末から約5年ぶりにフィンランドに来ています。
先日ブログでも書いたように、90 day Finlandという世界中の起業家や専門家がプチ移住するプログラムに参加するためです(実際には、仕事の関係で40日ほどで帰国します)。

プログラム自体の開始は来週からですが、今週から子供たちの保育園留学が始まったり、5年ぶりに大学の友人や、子育てで知り合った仲間たちとも、コミュニケーションをとることができて、懐かしみながら楽しんでいます。

まだ一週間と経っていませんが、こちらに来て体感したり、話を聞いて思うこの5年間での変化について、書きたいと思います。

人にはライフステージがあるように、会社や組織にも移り変わり、そして、国自体にも変化があると思います。フィンランドでは、隣国ロシアの戦争があったり、首相が変わったり、地下鉄が延長されたり、小国だからこそ少なからず変化があるように感じています。

いつもそこにある自然と余白

まずは、変わっていないことから。
現地に住んでいる人からすると、地下鉄が延伸されたり、新しくトラム線ができたりと、自然的な環境から、より都会的な効率重視の社会への進んでいるという声も耳にします。

一方で、東京に住んでいる身からすると、子供と親にとってのオアシスのような環境が変わらずに広がっています。

家から歩いてすぐの友人と外でお昼ご飯を食べたり、子供を遊ばせたり。

おそらく、多くの親にとって子供に対して「ダメ」という言う回数を減らすことが快適な暮らしに直結すると思います。
例えば、電車に乗っていて手すりを舐めたり、人混みで大きな声を出したり狭い道をベビーカーで通ろうとして動きを静止したり。

こうした制限をかけなければならない状況が極端に少ないのがフィンランドでの生活の良いところです。それは、空間的な「余白」であったり、流れる時間のゆっくりさからくることだと思っています。

公共交通機関にのっていても、気づくのは「情報量が少ない」こと。大量の広告や、さまざまな言語に翻訳された文字というのがとても少なく、頭の中が簡単に整理されるような気がしています。

ゆっくりリラックスこそが唯一の幸せではない

ただここに来て、5年前と感じ方が変わったこともあります。
感じ方という表現をするのは、フィンランドが変わったのか、あるいは、私が変わったのか、その両方なのかがまだよく分からないからです。

1番大きな違いとしては、5年前は留学という形で来ていましたが、現在は会社に属してリモートワークをしながら、起業家、イノベーション領域の人向けのプログラムに参加しているということです。

現地で働いている友人たちとお話するなかで、もちろん転職は一般的ですし同じ会社や組織、あるいは独立している人も「着実」に歩みを進めている人が多い印象です。

それ自体は本当に素晴らしいことで、停滞も全くしていませんし、ゆるやかに広がったり、深めたりしている姿が素敵で、キャリア展開を支える様々な仕組みや文化があるから成り立っている素晴らしい環境だと感じます。

一方で、そのキャリア展開の速度であったり、仕事に打ち込んで成功させるという思いが強い人たちからは、物足りなさを感じる人もいるようです。

例えば、朝8時から16時まで働き、あとは家族や趣味、スポーツの時間にするという一般的なフィンランド人の仕事習慣が、必ずしも、スタートアップで急成長を目指したり、世界で闘える研究成果を生み出す方法としては、適切ではないかもしれません。

また、夏休みとして7月から8月初旬にかけて休みをとるのが一般的な労働者の権利としてありますが、この期間に仕事がストップすることに対して、不満を持つステイクホルダもいるかもしれません。

どうやら、年がら年中、全力で仕事に没頭して成果をあげたいという人には他に最適な環境があるのかもしれません。

フィンランドを取り巻く大きな環境の変化

ここまで、私の体感や経験、身の回りの人から聞いた話から書きましたが、より大きな視点からも大きな変化が動いています。

フィンランドといえば、とてもオープンで親日で知られる国ですが、最近の政治の方向性としては、移民に対して、厳しくする方向に進んでいると言われています。

実際に空港での入国審査のときも、以前とは比べ物にならないくらい色んな質問をされました(私のタイミングで周りにいた人だけかも?)。

その背景には、フィンランドに移民として入ってくる外国人にかけている税金が納税額よりも高いのでは?という試算であったり、戦争をしているロシアなどの国からの移民がこれまで増えてきたとなどの話が出ています(ニュースレベルですので本当のところは分かりませんが)。

以前は34歳の女性首相が誕生ということで世界的に話題となっていましたが今は中道右派の国民連合や、欧州連合(EU)懐疑派で移民に厳格な政策を掲げるポピュリスト政党のフィン人党など4党による連立政権が発足したとのことです。

サンナ・マリーン前首相ら

また、私が滞在していた2017年には、独立100周年記念として国全体が非常に盛り上がっていた時期でもありました。

ノキアの停滞から研究開発やイノベーション、教育、デザインに力を入れ、復活してきたフィンランドであり、世界的なスタートアップの祭典Slushであったり、世界一幸福な国に連続で選ばれたりと、様々な領域で成果となっているという印象でした。

その記念すべき100周年を経て、これからどんな方向に進んでいくのか、自国の経済や周囲の状況を踏まえて、新たな帰路にきているといった印象なのでしょうか。

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いずれにしても、一個人としては、フィンランドに到着して、とてもアットホーム感があって、落ち着きます。どこにいけば、ほしいものが手に入り、子供達が遊べるのか、どれぐらいの気温で日照時間があるのか、慣れ親しんだ環境がある喜びを感じています。

1ヶ月と短い時間ですが、来週から始まる90 day Finlandであったり、リモートワーク、保育園留学など、ここでしか得られない体験を共有していきたいと思います。

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