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「愛情不足で育った大人~子供の世代間連鎖を断ち切るには?」社会変革家・久本和明さんインタビュー#6

社会変革家・久本和明さんへの突撃インタビュー記事シリーズ、第6弾!
久本さんの著書「僕たちはみんなで会社を経営することにした。 」を読んで、「もっと詳しく話を聞きたい!」と思った私が、久本さんのイベントに参加したときにご本人を見つけて突撃インタビューさせていただきました!

突然のインタビューにも関わらず真摯に質問に答えてくれた久本さんに感謝!まさに本の「特別補習」でした!かなり貴重なお話だったので独り占めするのはもったいない!と思ったので、テーマごとにシェアしています!

今回は、ついにインタビュー最終回です!!
(記事の最後に全回のバックナンバー載せておきます)

▼前回のテーマはこちら▼

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今回のテーマ【愛情不足で育った大人~子供の世代間連鎖を断ち切るには?】


詠美衣(以下「詠」):(前回の続きから)相続問題って、土地とお金の問題だけじゃなくて、もっと深く見ていくと、親子間や、兄弟間の「感情のもつれ」が問題なんだなっていうのがよく見えてきて…

本当なら、もっとそういう部分を当事者同士が本音で腹割って話し合いながら紐解けたらいいんですけど…もう何十年も積み重なってきた確執を紐解いていくのは、なかなか難しく。

当事者たちが亡くなっていて「真実」が分からないから、余計に憶測だけのなじり合いになったりして、かなりこじれているんです。だから結局、弁護士さんを通して、「お金」の交渉で解決せざるをえない形になってしまって。「本当にこれでいいのかな~?」って、正直もどかしいです。

久:そうですね、弁護士って、法律がすべてだから。法律に基づいて解決するから、本当に話し合わなきゃいけない感情や本音の部分は、バッサリと切り捨て、切り捨て・・・・でしょ?

詠:はい。もう事務的!合理的に!淡々と…!弁護士さんって、そういう感情的なもつれをファシリテートして、心のわだかまりを紐解いてくれるようにしながら打開策を見つけていくお手伝いをしてくれる人たちなんだと、ずっと小さいころから勘違いしてました^^;でも、そうじゃないんですね。(弁護士の職業の方を悪く言うつもりではございませんので、どうか悪しからずm(__)m 進め方は、弁護士の方にも寄りますよね。)

久:弁護士がしてくれるのは、ファシリテートじゃなくて、ネゴシエートなんですよね。だから、表面的にお金とか、条件付けで解決できたとしても、根本解決にはならない。結局、遺恨(カルマ)は残ってしまうんですよ。

詠:そうですよね。表面的にはお金の問題として処理できても、内面的には"親の愛情を平等にもらいたがっている、小さいころの兄弟げんか"と同じで、それがしこりになって残っちゃっているんですよね。

久:そう、親からの愛情不足から、承認欲求が強くなっていくんです。これは人間の生存戦略で、「私はここにいる!私を見て!」と親に強く主張しなければ生き残れないくらい、人間が生物的に弱い動物だったからなんですけどね。

ちなみに僕の妹は、36歳という若さで癌で亡くなったんですけど、、、
この癌は、健康が原因ではなく、愛情不足が一番の大きな原因だったんじゃないかと、僕は思っているんですよ。感情をため込み、自分を追い込むタイプだったので、苦しくて苦しくて……細胞レベルの影響が出て、それが癌化したのだと。

でも、そういう人たちをどうすれば救えたのか、まだ僕はその答えを見つけられていないんですよ。。。

詠:書籍にも、その妹さんのお話、書かれてましたよね。愛情不足で育った大人がどうやってその苦しみや承認欲求から抜け出すか、その世代間連鎖を止めるか、なかなか難しいですよね。私的には、「ゆとり」がすべてなんだろうなと思います。

だから、久本さんがつくった「ぐるり」の物々交換グループみたいに、人が損得勘定なしに助け合える場所が、もっとあちこちにたくさんできたらいいですよね。大人にゆとりができれば、子どもにもその愛を向けられるだろうし、子どもも親からだけでなく、地域の人からも愛を受けられるかもしれないし。

久:そうですね。そう言ってもらえると嬉しいです^^そういう「愛の生態系」がつくられる場所をもっと増やすべく、社会OSごと改革していかなくてはいけませんね!僕はそれを、ますますやっていこうと思っています!

詠:今年、地元兵庫県の加古川市長選に立候補されると聞きました!ますます志が高く、活動の幅が広がっていきますね。頑張って下さい!

改めて久本さん、突然のインタビューにも関わらず、長い時間、質問責めにしてしまい、すみませんでした!そして本当にありがとうございました!!

~インタビュー完~

●エミーのつぶやき

親の親の代から続く愛情不足の連鎖。いわゆる"アダルトチルドレン"や"機能不全家庭""インナーチャイルド"といったキーワードをもとに、これだけ研究の書籍やカウンセリング、セラピーなどが増えているのも、きっと愛情不足で育った人たちが連鎖的に増えているからなのだろう。では、この連鎖を断ち切るには??

このインタビューの最後で私と久本さんが合致したように、「子育ても含め皆で助け合えるコミュニティ」が必要なのはひとつ、確かだ。

でも、愛情不足で育った大人の大半は、「人間不信」がベースになってしまっているので、そもそも人と関わるのが苦手だったり、常に人と一緒にいると気疲れてしまったりすることがあるのではないだろうか。(私もどちらかといえば、そっち側の人間w)

だから皆で助け合えるコミュニティが存在していたとしても、そういう人たちにとって、人がたくさん集まるコミュニティに参加することはハードルが高すぎると感じて、敬遠してしまう可能性も十分にある。それでは、コミュニティの力を最も必要としている状態の人ほど、恩恵から遠ざかってしまうことになってしまう。

私なりに考えたことは、コミュニティに参加する前の段階として、「自分で自分を愛すること、育て直すこと」をある程度のところまで自分でやっておくことが必要なのではないか、ということだ。そのやり方を教えてくれる場所や人、そしてその取り組みができる「安全で小さな環境」が、まずは必要なのだと思う。今は、昔に比べてそういうことに取り組みやすい環境や情報が整っているので、大いに活用してほしいなと思う。(もちろん信頼できる情報、人、機関を見定めて。)

愛情たっぷりで育った人たちと比べてしまえば、ハンディキャップはあって苦しいけれど、そんな「アダルトチルドレン」は、"負の連鎖"を断ち切るために地球に挑戦しにやってきた戦士なのだろう。。。自分と向き合う覚悟が出来た人から、少しずつ取り組んでいってほしいなと思う。私もまだまだ、取り組んでいる途中です。同志の戦士の皆さん、一緒に、頑張っていきましょうね^^

というわけで、私は「自分を愛する、育て直す」に関連する記事を、これからもnoteで発信していきたいなと思いますので、今後もよろしくお願いしします!(言葉で補えなさそうな部分は、音楽の力を借りて、歌で伝えていきますよ^^♪)


今回の話は久本さん著書の「p.179~」あたりにも詳しく書かれています!ぜひ買って読んでみてくださいね!

▼久本さんの著書はこちら!▼


社会変革家・久本和明さんインタビューシリーズバックナンバー

#1「価値観の異なる大人数をまとめるファシリテーションのコツ」

#2「人を巻き込んでコミュニティ/イベントを盛り上げるコツ」

#3 「”HSP的な性格"でも人を巻き込むコツ&"熱量"の保ち方」

#4「チームビルディングで一番大切なことは、すでに●●の中にあった!」

#5「"縄文時代"には戦争がなく、平和が1万年も続いた一番の理由

#6「愛情不足で育った大人~子供の世代間連鎖を断ち切るには?」

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