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黄色くて、まるくて、ふわふわの。


今日もみんな、真冬の格好。
マフラーをきゅっとまいて、冷たい風からまもって。
明日の天気予報に現れた雪だるまには、斜めから雪が吹き付けているし。


働いているときは桜色だけど、家のキッチンに立つ私の目の前は、黄色だ。

先日もらった花束は、黄色の花だけでできていた。
黄色のチューリップ、黄色のバラ、黄色のガーベラ、黄色のスイートピー、そしてミモザ。
(春、きた…!)
ミモザだけ分けて、ふたつのガラスのピッチャーに生ける。

ミモザのふわっふわの黄色のまんまるは、本当にかわいい。
明るいレモンイエローで、まんまるに気が遠くなるほどの細い切れ込みを入れたような、あのかたち。
去年もドライにしてしばらく楽しませてもらったけれど、やっぱりこのみずみずしいふわふわは、格別の幸福感だなぁ、とうっとり。


…なのに。
2日後には、山吹色の小さな毛玉の集まりみたいになってしまった…。
調べてみると、ミモザはもともと木なので、切ってしまうと必要量の水を吸い上げるのが難しくなり、ふわふわは短命、らしい。

枝の先の処理をしてみたけれど、残念ながら復活せず……潔くあきらめ、最初から吊るしていた半分に合わせて、全部ドライにすることにした。

それでも、目に入るたびに、やっぱりうれしい。


まだふわふわのころ。


昨日、江國香織さんの本を買ったことについて書いたけれど、江國さんの本(エッセイのような)に影響されて、読みたい本はどんどん増えていく。

図書館で借りて昨日読み終わったのが、庄野潤三さんの「ワシントンのうた」。

私は庄野潤三の本はいつも何度も読む。だからこれも何度も読むはずだ。小さな出来事の静かな描写、その積み重ね。これは読む甘露で、次第にホリックになる。

「物語のなかとそと」最近読んだ本 より


正直、読み始めは、そんなかなぁ…と半信半疑でページをめくっていた、のに。
出会った人や家族を軸に、ただ半生を静かに描いているだけなのだけど、不思議と味わい深くじわりと優しくて。
読み進めると、江國さんの言う意味が私にも少しわかった気がして、うれしくなる。


見て!この表紙。

ここにも、黄色のふわふわ。



明日は仕事で、国際女性デーにまつわるボードも描く予定。
私も、黄色のふわふわをたくさん背景に描こう。

みんなが明るい気持ちになるような。




今日も読んでいただいて、ありがとうございます。




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