平成最後の恋はあの2人だったのかもしれない(おっさんずラブ)

うわああああああああああ!!!!!
(放送から14時間ほど経ってようやく人間語を使えるようになった時の叫び)

えー、頭から取り乱してしまってすみません。
「おっさんずラブ」の話です。素敵な考察がたくさんあったから書くのはやめようかと思ったけど無理でした。
こういう考察とかって、はてブロで書くものだと思うんだけどアカウントないんでnoteで書きます。

で、本題。
皆さん昨日の夜は眠れましたか…?
私は普通のドラマの最終回でも余韻で眠れなくなるんだけどそこからさらにプラス2時間ぐらい奪われました。いや、奪っていただきました。

いやあ、すごかった。
「おっさんずラブ」の主題は「愛するとはどういうことか」だと思っていましたが、まさにそのど真ん中をいっていた。

あんなに「ダメ…ダメ…!それ絶対ダメ…!」と言いながら首を振り続けた1時間弱はないです。
しかもどの「ダメ…!」も全部意味が違うっていう。

「春田ぁ〜!それはダメだ!」「ダメ…ダメそれ…牧くん死んじゃうからああ」「ダメ…私が死んじゃう…」etc.

この作品は恥ずかしながら放送前から知っていたわけではなく、Twitterで知りました。
毎回トレンド上位にいるこの面白そうな番組はなんだろう…?と思って調べたのが始まりです。

最初は、最近流行りのBLを演技派にやらせたらどうなるのか、といった実験的なドラマなんだと思っていました。
3次元でもBLは楽しめるのか?といったものなんだろうと。

違った。ぜんっぜん違った。

紛れもなくこれは純愛ドラマだった。
「まっすぐに愛する」とは、「相手の幸せを願う」とは、「自分の好きな人を想う」とはどういうことか。
それらが痛々しいぐらい直球で、時に微笑ましく、時にぞくっとするくらいリアルに描かれている。

おっさんずラブは、恋愛ドラマである。

彼らが同性であることを忘れるくらい、このドラマは恋愛ドラマの王道を行くのだ。
同棲、告白、三角関係、元カレ、フラッシュモブ、結婚式…

1つ書き加えるとすれば、同性であるがゆえに「あなたと一緒に居て幸せ」と「あなたに恋をしている」の違いがより浮き彫りになっているところ。

そもそもノーマルだったはるたんにとって、男性は友達でしかなかったし、「好き」って一緒に居て楽しいってことかなあ、くらいにしか思っていなかったはずだ。

はるたんは牧と暮らしていて不自由なく毎日楽しかったと思うし、部長との暮らしでもそれは同じだった。
2人とも春田の暮らしを幸せにしてくれていた点では同じだ。

ただ一つ、「恋をしているか」ということを除いて。

結婚式場で部長にキスを迫られた時ようやくそのことに気づき、(このタイミングもすごいよね、部長の本気の愛とはるたんに本当の愛を見つけてほしいと願える優しさと経済力を感じるわ)春田は牧を見つけてこう叫ぶ。

「俺は、ずっとおまえと一緒にいたい!!!」

そうなのだ。
最終話の脚本が光っていたのはまさにここだと思う。
「今、一緒にいて楽」が信頼・友情だとしたら、恋は「ずっとずっと一緒にいてほしい」と思うことだから。

ああああ、書いていてまたよみがえる…泣ける…

そしてその言葉の後の「げっごんじでぐだざい!!!」対する牧の返答が

「ただいま」

ああああああああああああ!!!!!!!!
よかったね牧… おめでとううう〜(;ω;)

いやでもこれってすごい。
牧は前から「ずっと一緒にいたい」って思っていたのを
「春田さんが幸せになるために一緒にいたくない」って自分の気持ちに蓋をして一年過ごし、
「やっぱりずっと一緒にいたい」という思いに従って生きることを示した、

「ただいま」

な訳で。

はあもう…。何があっても末永く幸せであれよ!!!


このドラマのもう一つの特徴として「ヒロインの再定義」が挙げられるだろう。

だってヒロインは部長だぞ!?
男の上に見た目が女の子っぽいわけでもなくれっきとしたおじさま。
演じてくださったのは吉田鋼太郎。
訳がわからない。

でも、このドラマにおいて部長は明らかに、確実にヒロインだった。
それが象徴的だったのが最終話の春田のケータイに牧からの着信が来たのを見るシーン。

ここで部長は電話をとらない。
恋敵なのに、結婚直前に連絡を取ってほしくない相手第1位だろうに、電話に出て牧を牽制するようなことはしない。

今までの恋愛ドラマだったらこの立ち位置にいた人は必ず勝手に主人公の電話に出て、「今は私と付き合ってるんだからもう電話しないでくれる!?!?」と怒鳴っていたはず。
しかし部長はそれをしない。ただ何かを悟ったような寂しそうな目をするだけ。

なぜか。それは部長が「ヒロイン」だからである。「冷やかし」や「恋敵」ではない。
どこまでも善良で優しくて、秘密は守れて逆境でも幸せを願い続け、ちょっとお人好しで策に頼らない「ヒロインど真ん中」だからなのだ。

このドラマは私たちに「誰だってヒロインになれる」ことを教えてくれた。あなたの周りにいるあの人も、もしかしたらヒロインかもしれない。

さらにいうと、このドラマは“ヒロインとお姫様を別の人がやる”計画の成功例でもある。
部長はヒロインであって姫ではなかったように思う。

部長がヒロインだったように、ヒーローはちずちゃんだったかもしれないし、武川さんがナイトではるたんは王子、牧はお姫様だったのかもしれない。

そこらへんの評価は分かれそうだけど、でもヒロインじゃない姫がいたっていいじゃない、ということを囁いてくれたドラマであったことに間違いはない。

これで部長が少しひとりよがりでちょっとワガママなお姫様でもあったなら、ここまで愛されるキャラクターにはならなかっただろう。
包容力のあるヒロイン、いいじゃないか。

最後に。ラスト1分について。
制作様ありがとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
足向けて寝られません…

ようやく春田と牧の家に日が昇ったね…
いつも夜のシーンだったもんね。
お幸せに!!!!

はるたんが押し倒してキスしようとしてもなお目も口も開けて待っている牧くんには完敗です。最高です。

これからもはるたんを是非ともよろしくお願いします(これ割と多くの視聴者が思ったんじゃないか)

もみ合いからのはるたんの戸惑い顔についてはは、Twitterでたくさんの考察を読んでによによしてました。
ここには書きませんが、良かったら探してみてください。

もし、もしもどんな形であれ続きがあるのなら、またどこかで彼らが暮らす様子を見ることができるのなら、
マジでもう恋敵とか修羅場とかいらないから!
毎日イチャイチャふわふわしているところを見せてください。切なる願いです。
幸せそうなところを拝ませてください。

もう一番ピンチだったところ洗濯機が壊れたとかでいいから。ほんとに。

素敵なドラマをありがとうございました。
ちょっと前に「平成最後の夏の恋」みたいなフレーズがバズってたけど、私ははるたんと牧にこの言葉を捧げたい。
君らは間違いなく、「平成最後の」という枕詞がつく中で最高の恋をしたよ。

おっさんずラブに関わった人、おっさんずラブを観た人のすべての明日がちょっといいものになりますように。

みんなに幸あれ!!!!

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