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経営者が使える5種類のストーリー

あなた会社の経営者はストーリーを語ってくれますか?売上を伸ばす、経費を削減するということだけに言及していませんか?企業の組織が大きくなるほど、経営者の声は届きづらくなります。経営者が発信した情報は、現場で異なった解釈で伝わっていると考えた方が良いかもしれません。経営者は組織のリーダーであるべきです。従業員を率いていくために、経営者が語るストーリーは一体感を持たせ有効です。そこで今回、Harvard business reviewの記事、”5 Types of Stories Leaders Need to Tell”で、リーダーが語るべき5つのストーリーについて紹介します。どんなストーリーを語るのがいいのか迷う人もいると思います。どのタイプのストーリーが、自分の経験から、思いを伝えられるか考えてみるきっかけになればと思います。

1. Trust Story(信頼を得るストーリー)


信頼できるストーリーは、自分の個人的な経験を入れることで信頼感が高まります。人間的な部分を見せることでメンバーは、リーダーに人間らしさを感じ、絆のようなものを感じ結束が高まります。

2. Teaching Story(教育的なストーリー)


従業員に教育的なメッセージを出したいと思う場合もあるでしょう。その場合、複雑なストーリーではなくシンプルに分かりやすく話すことで、メンバーに考え方や心構えなどを教えることができます。自分の経験でストーリーを作れない場合は、他人のストーリーや、伝えたいメッセージが入っている例え話等も使うことができます。

3. Action Story(行動を促すストーリー)


経営者の最も重要な仕事は、メンバーの行動を促すことです。ストーリーを通して、この行動が、このような結果を産むと伝えられればメンバーは動きやすくなります。CanvaのCEO Melanie Perkinsは、“デザインに抵抗を持っていて、自分自身が創造的でないと思っています。もし、簡単なデザインで成功体験を積み重ねれば人々の行動は変わっていく。”というストーリーを語りました。このストーリにより、Canvaが持つべき機能が明確になり、結果も想像しやすいです。

4. Values Story (価値あるストーリー)

あなたが、組織にある価値観を植え付けたいならば、価値観をモデル化し、実践している人の話をすることです。例えば、Zoom CEOのEric Yanは、家族第一主義の価値観をモデル化し、自分自身がクリスマスパーティーに遅れた理由は、子供のバスケットボールの遠征に付き合ったからと話しています。これにより、家族第一主義の価値観が組織に浸透します。

5. Vision Story(ビジョンを語る)


歴史の中で、リーダーがストーリーを語った例はたくさんあります。リーダーがビジョンをシェアすることで、聞き手は進むべき道が明確になっていき、前に進むことができます。Martin Luther King, Jr.の” I Have a Dram”.は有名なリーダーが語るストーリーですね。

考察


ストーリーの影響力は大きいと皆さん感じていると思います。経営者はストーリーを語るべきとは、様々なビジネス書で語られています。ただストーリーを語るのではなく、5つの種類のストーリーを使い分けることでより大きな影響を与えられると思います。特に、日本人はストーリーを語ることが得意な人は少ないです。有名なストーリーテラーというと、スティーブジョブズをリーダーとして思い浮かべる方も多いのでは。ただ、いきなりジョブズにはなれないですし、あれはカリスマのような超越した部分もあります。我々ができることとして、まず組織がどうなってほしいか、そのために5つの中のどの種類のストーリーを使い、従業員に語るのが良いかと意識し始めることが第一歩になると思います。

参考


5 Types of Stories Leaders Need to Tell
https://hbr.org/2023/09/5-types-of-stories-leaders-need-to-tell

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