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困難を抱える子どもたちにこそ必要な体験とは? 発起人が語る、子どもの体験格差解消プロジェクトの展望

子どもの体験格差解消プロジェクトは1月26日(木)、その発足に関する記者会見を行いました。

発起人一覧(五十音順)
安部 敏樹(一般社団法人リディラバ代表理事)
高濱 正伸(花まる学習会代表)
中室 牧子(慶應義塾大学総合政策学部教授)
山野 智久(アソビュー株式会社 代表執行役員CEO)

このプロジェクトは何を目指すものなのか。困難を抱える子どもたちに届けたい「体験」とはなにか。その先に、どんな社会を描くのか。

発起人4人によるクロストークを是非ご覧ください。

配信中の様子

この記事は、記者会見後に配信したtwitterスペース「あべラジオ特別編 子どもの体験格差解消プロジェクト記者会見直後の発起人たちと語る今後の展望」の書き起こしです。音声アーカイブはこちらからご視聴ください。

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教育経済学からみる「体験格差」

[安部]
まず発起人の皆さんから見た「子どもの体験格差解消プロジェクト」ってこういうものっていうことを踏まえた上で自己紹介してもらってから、この後の話に移れたなと思ってますけれども、まずは中室さんから。

[中室]
中室牧子です。どうぞよろしくお願いします。私は教育経済学者でありまして、この子どもの体験格差っていうことに研究上とても関心を持ってきました。

皆さん、偏差値とかも学力みたいなことにすごく関心があって、教育格差っていう言葉は比較的広く知られるようになってきたのかなっていうふうに思うんですけれど、「体験格差」は聞いたことないっていう人も結構多いんじゃないかなっていうふうに思うんですよね。

でも最近の経済学の研究だと、子供の時間投資っていう研究の中で、体験に使われた時間が子供の認知能力や非認知能力を高めるっていう研究成果が出てきていて。やっぱり体験で格差が生じないようにすることってとても大事じゃないかなっていうふうにずっと思ってきました。それがこのプロジェクトに参画する動機になったことです。

[安部]
なるほど、具体的に言えば今、どんなデータがあるんですか?

[中室]
そうですね、実はタイムユースサーベイといって、自分の時間をどう使ったかっていうのを家計簿みたいにつけたデータを使った研究がすごく多いんですよね。

例えば、お母さんに料理を教えてもらったとか、お父さんと一緒にキャッチボールしたみたいな体験って、お金が掛からないんですけど、時間はかかります。なので、こういう体験をしたっていうことが後々どういう子供の認知能力・非認知能力に影響をもたらしましたかという、そういう研究が16カ国ぐらいで行われています。

[安部]
国の文化に限らず何か共通項があるということですか?

[中室]
おっしゃる通りですね。なので親の時間投資っていうのは、かなり経済力や学歴によって格差があるっていうことがわかっているし、みんな勉強への投資っていうのは一生懸命なんだけど、体験への投資っていうのは遊びだろうっていうふうに思っちゃうっていうこともあって、格差が開きやすいっていうこともまた指摘されてるんですよね。

[安部]
なるほど、これはまさに我々のプロジェクトでメインにしたいところだと思います。この流れで山野さん。自己紹介と、このプロジェクトってのは山野さんあるいはアソビューにとってどんな意味があるのか教えてもらえますか?

様々な体験が「サービス化」する時代

[山野]
そうですね。アソビューは字のごとく、遊び体験の機会を提供する会社で、消費者向けのアソビュー!という遊びの予約サイトと、その遊びを提供する観光・レジャー・文化施設様向けのSaaSという2つのサービスを提供している会社です。

やっぱり主な対象のお客様は、有料で遊びに行かれる方々なんですよね。我々のビジネスに期待されてることは、日常ではできないことをお金を支払って体験をするっていうことなんですけど、だんだん、例えばサーフィンの体験でも美味しい料理の教室でもいいし、もしかしたら、人と人の繋がりが結びつきが強い自治体あるいは地域だったら、それで教えてもらっていたかも知れないと思ってきて。

[安部]
今商品になってる、体験サービスの話って、実は昔おじいちゃんおばあちゃんが、あるいはお父さんお母さんが、地域の兄ちゃん姉ちゃんがやってくれていた、という。

[山野]
例えば着付けの体験も、もしかしたらおばあちゃんが教えてくれちゃうかもしれないし、サーフィンだって近所の兄ちゃんが教えてくれたかもしれないし、みたいなことを有料で体験する時代になっていて。これはこれでもちろん悪い話では全くないんだけれども、そうなってくると今度は有料で体験できない人がいるっていう、こういう構造になってるわけですよね。

企業ってやはり経済活動を通じて社会を豊かにするってことやんなきゃいけないんだけれども、それが既存の仕組みだと有料でも体験したいという方しか対応できないっていう状況があるのであれば、少し仕組みを変えたときに、そうじゃない人たちにもその機会を提供するってことがミッションの実現、あるいは社会のリーダーとして価値があるんじゃないかっていうふうに思って。遊び体験を提供しているからこそ、有料の方だけじゃなくて、できるだけ広くそういう機会を提供するということを、会社として取り組むことに意義があるんじゃないかと。それで、子どもの体験格差解消プロジェクトというのを推進していこうと思ったというところですね。

[安部]
今日の記者会見のスライド中で、実は色んな体験ってのは地域の兄ちゃんお姉ちゃんとかね、家族や親戚のおじさんおばさんとかがやってくれたっていう話もぐっと来たんだけど。もう1個なるほどと思っていたのが、アソビュー!を使ってる方々の、年間平均の体験回数のデータ。まさに、体験の格差がそこにあるんじゃないか、というふうに思って見ていましたが。

[山野]
はい。ちょっと説明すると、今アソビュー!でいうと、1000万人近くの会員の方がいて、その方々にアンケートをとらせていただくと、休日に有料でお出かけしに行く機会が年間23回で、その平均単価が1万3000円ちょっと。週末って年間52週とか54週とかあるので、その内の1回、例えば土日の1回を有料で家族で遊びに行くってのは確かにありえない数字じゃないと思って。これを家族で1万円ぐらいの単価をかけてやっているという。当然それって、25万円ぐらい超えるぐらいの金額になるので、これができない家庭っていうのは確かにあるよねっていう。

[安部]
まず、体験にそれだけ使ってるって素晴らしいことですよね。かつそれは、親御さんが時間も投資するということですよね、一緒に連れていくから。時間も投資してるしお金を投じていて、年間それを23回とか24回とかやる。その金額面でも時間面でも大きな投資を、理解がある親御さんはされている。

[山野]
そうですね。一方で中室さんの会見資料の数字にもあったんですけど、例えば、もしかしたらそれが親の最終学歴みたいなところで、その機会・理解・リテラシーみたいなものが違うんだとしたら、それは社会の中でサポートする仕組みを、大人として作っていかなきゃいけないんじゃないかなというところも繋げて考えていけるといいかなと。

親の学歴が、子の体験機会に影響を及ぼす?

[安部]
中室さんの話に戻しますけど、今日の記者会見で出してくれた、厚労省のデータでしたっけ。親の学歴と体験のデータ。あれも少し解説してもらっていいですか?

[中室]
そうですね。あれは厚労省の21世紀出生時縦断調査って言って、2000年に生まれた子供をずっと追跡してきてるっていう調査なんです。あれを見ると七、八歳ぐらいの時に、どういう体験をしてるかが分かる。

厚労省の調査などでは体験って3つにわかれていて。まずは社会体験ですよね、例えば博物館に行くとか。それから自然体験ですね。キャンプとか釣りに行くみたいな。あとは文化的な体験ですよね。この3つに分けたときに、その3つに行く1年間の合計回数みたいなものが、親の学歴や所得によって差があるのかっていうのが出てます。そうするとやっぱりお父さんやお母さんが大卒だと、そういう社会体験・文化体験・自然体験の回数というのが、高卒の親に比べると圧倒的に多いっていう。統計的に有意な差がある。

[安部]
なるほど。いわゆる親の学歴ってのは、子に相続というか、そのまま連鎖してしまうという。

[中室]
その子どもたちの体験格差が生まれてるっていうのは、事実として観察されてるっていうことじゃないですかね。

[安部]
そういったものがデータも含めて可視化できるようになってきた。ちょうど今、教育経済学の分野からのデータと、それから遊びのプラットフォームからのデータでそれぞれ出てきてるけれども、そういったものが出てこない頃から30年以上体験が大事だと言ってきた高濱さん。ちょっと自己紹介してもらってもいいでしょうか。

花まる学習会が、野外体験に注力するワケ

[高濱]
花まる学習会の高濱といいましてですね、野外体験が一番のメイン・売り物みたいな形でやってるんですが。30年前になんでそれをやりだしたかっていうと、社会的なひきこもりなんです、僕の一番の問題意識は。

ものすごい数の人たちが働けなくなってる。これは家庭・育ちだなっていうことが最初だし、考える力がどっかで潰えてるっていうことと、やっぱり自己肯定感が潰れていて、「どうせできないです僕は」「本当すごい苦手なんで」とか。もう前に進まない状態になっちゃって。それの原因はちっちゃい頃だなっていうのがあって。

でも頭の良さのことだけ考えても、例えば数学で補助線を浮かべる空間認識力とかは全部「外」から学ぶことだし、つまり親としてもお金出すべき部分でもあるよ、ちゃんと算数も伸びるよっていう。計算の速さなんて、進学校に行ったらみんな同じじゃん。作業だから。でも空間認識力とか補助線っていうのはもう圧倒的に差がつくし、そっちでしょっていうのが一点。

あとは人間関係の力みたいなのは何なのかっていうと、やっぱり何かあっても「いや、俺は明日はできそうな気がする」みたいな感じ。自己肯定感、ああいうものがどう培われるかっていうと、やっぱりもう体験。一緒に遊びをやって、しかもうちのプログラムは友達との申し込みなしだから、異学年で全員知らないところからスタートして、二泊三日でもう大親友になって抱き合って帰るみたいなことをやるわけ。遊びが一番良くって、もうみんな子どもたちが自分で決めていくから、あれやろうこれやろうみたいな。決めてやり込む、決めてやり込むみたいなときに、スッゴイ目がらんらんとして輝いて。私はデータは出せないから、リトマス紙は目の輝き。これは子供にいい体験だ、これやめとこうとかいっぱいあって、それをやりながら今の形になったんだけど。

本当に、中室先生の「体験は認知も非認知も伸ばす」という言葉のありがたさ。だって、言ってきたから、僕は思い持って。そこに決まってるじゃないですか、だってもう見えてるんですよって。でもそれはやっぱり思い込みって言われちゃうし、「いや過去問練習ですよ、入試は」みたいな話になっちゃうわけ。エンジンそのもの伸ばすのは、集中した体験とやりきりと友達との助け合いみたいな、全部があるんだけどなっていう。

[安部]
じゃあ元々30年前に始めたとき、もちろん今僕らが言っているような非認知能力も大事だってのもあったけど、もう1個あるのが、算数と数学とかっていうものを、実際の自然とか社会の中で使ってみるっていう、ある種の学問の社会実装みたいな、そういう体験によって育まれるんじゃ無いかと。

[高濱]
体験が何がいいかって山ほど言えるんだけど、例えばね。夕日って言って夕日見たことないやつはわかんないわけ。落ち葉って落ち葉を経験したこと無いやつはわかんないわけ。秋になったら色が変わるみたいなのも、認識してないと。そこはやっぱり外で遊び込むと、多様な中で、四季も動物の匂いも危険も山ほどあって、その中で最高に感度が上がるっていうか。言葉がどんどん染み込むし、結局そういうのもいっぱいさせてあげるっていうのが、まず国語とかね、言葉の面ですぐ上がるし、さっきの数学の面でも上がるってのは僕が独自の理論なんだけど。そういう形で認知能力も間違いなく上がりますよ、というのは言ってきたんですよ。

[安部]
実際今では野外体験を年間で1万人に提供されてるわけですから、サンプル数は相当な数を見てきていて、一つの根拠になってますよね。

いまや、Chat GPTみたいなの出てきたりして、この10年以上でマシンラーニングやディープラーニング、そういったものが非常に発達し、文章書くのもAIで代替可能、絵も描ける。だけど例えば、夕日の絵をAIは描けるけど、夕日を見て心が動くその実感値を学べるっていうのが人間だから、それができなかった子が抱える格差は結構開いてしまっているという話なのかなと思います。

良い体験、とはなにか?

[安部]
ここで私も自己紹介させていただきますと、これはまず驚きなのは我々4人で自己紹介15分以上使ってる(笑) 本当に驚きなんですけど。私は株式会社Ridiloverの安部と申します。社会課題をみんなのものにっていうことに取り組んでいて、今回はこの体験格差という社会課題を扱ってるということで、この体験格差を解消して、子供の生きる力を育む「子どもの体験格差解消プロジェクト」というのを、今日発足して、その記者会見が終わったばかりの発起人の4人で雑談形式で話しているのがこのスペースですね。

このプロジェクトは、経済的困難や不登校などの困難を理由に、様々な体験機会に乏しい状況にある子供たちが、自然体験・文化体験・社会的体験などから自分らしく生きる力を得ることを、今できてない。その格差が開いてるところに対して何とか格差を解消していこうということを目指したプロジェクトでして。その発起人でこの後議論していきましょうという場所でございます。ちょっと時間がね、限られてる中ですができるだけもう好きにやってください、お互いどんどんかぶりながらやっていきましょう(笑)

会見では、我々がこのプロジェクトをどうして始めたのか、背景にはどんな社会構造があるんだ、こういった話をしていたじゃないですか。せっかくその話があった上なので、次のこのスペースの時間では「皆さんが思う良い体験」ってどんなものがあり得るんですか、これ仮説も含めていろんなものがあるだろうし。皆さんが思う良い体験というのを聞いてみたいなと思います。

そして今75人の方にこのスペース聞いてもらってるんであれば、ぜひ皆さんもツイートしてもらいたいんですね。良い体験ってこういう定義じゃないか、こういうのがあるんじゃないかって、これは事務局が確認してますので、あとから拾っていけたらいいなと思ってますけれども。どうですか、良い体験は私はこう思うって言うのは。なんか言いたそうな顔をしている高濱さん。

[高濱]
僕は専門ですよ。講演会になっちゃう(笑) やっちゃいけない体験はなにかっていうと、「やらされてやる」っていう。野外体験だっていって、とにかく野外いけよ、お前ダム作れよ、ダムで伸びるんだからって言われてもね。これ核心だよね。

[山野]
主体性ってのは大事ですね。

[高濱]
自分で選ぶっていうことはすごく重要で、それができれば、外のものは大体全部面白いと思う。秘密基地作ろうが、ダム造ろうが、川に飛び込もうが、魚捕まえようが、石集めようが。それを決めてやり切るときにすごい主体性の芽があるし、「楽しかった」ってなる。

[安部]
これ主体性のトリガーはどこにあるんですかね?

[高濱]
そこはもう、子どもはほっとけばやりたいことやるのよ。

[安部]
なるほど、じゃあとにかくほっておけばいい、何かの環境において。かつ、そのリスク管理だけはしてあげて。

[高濱]
実は(大人の側が)この線は守ってるんだけど、子供なりに命がけで渡った、みたいな。

[安部]
なるほどね。本当の最悪のパターンだけはカバーしておくんだけど。

[高濱]
子供なりに、必死でやったとか、あれやりきった、作ったぜ、とか。

[安部]
「どやっ」ってするときね、子どもたちいい顔してるよね。どうですか、山野さん。

誰かと共有・共感することで生まれるモノ

[山野]
僕はもう1個、よりよい体験という観点でいくと、「誰かと共通の体験」っていうのは結構大事かなと。1人でもちろん遊びに行ったりとか体験するのは大事なんだけども、何か違う視点から見て、同じ空間にいるっていうことは、かなり良質な体験機会じゃないかなと。

[高濱]
本当にその通りで、なぜ花まるの野外体験を班でやってるか。会見で流したVTRでも子どもたち同士助け合ってたけど、「ねー」っていうときに子供ってすごいいろいろ上がるんだよね。なんかやって「楽しかった『ねー』」って、「これすごい『ねー』」みたいな。このときに一番いいものがあるっていう。共感はもう重要なテーマ。

[山野]
その「ねー」ってすごく一番簡単な存在の承認であって、心理的安全性の基盤になる話だと思うんですよ。あとは共通の体験って語れるんですよね、後で。1人でやると、あのときのシチュエーションって自分にしか依存しないんだけども、誰かとやると、あのときああだったよねっていうとこう増幅するじゃないですか。

[高濱]
現場にいると、作るの失敗したって嫌な体験でしょ。でも誰かとやるとネタになるっていう。あのとき先生に怒られて大失敗だったよねっていうのを共有できる。

[山野]
共有することで、増幅する、質が上がる。

[安部]
俺もちょっと被せると、やっぱ体験で有意義なポイントって、振り返りがちゃんとあるっていう。その体験はなんだったのかっていうのを言語化したりとか、形象化されて、自分の中にちゃんとリフレクトされたものは、賞味期限が長い。単に「やりました」だと半年後には忘れてるんだけど、それがちゃんとリフレクトされてると10年後でも覚えてるじゃないですか。そのときに他者との共有みたいなのも入ってくるんだろうけど、体験自体がしっかりと言語化されてリフレクションされてる状態を作れるかっていうのが、結構大きいなっていろいろやって思いますけどね。

[山野]
我々って忙しくなると1日ってフローで流れていっちゃうじゃないですか。だけど実は一言でもいいから日記つけるとなんかストックになってる感じがして。

[高濱]
僕つけてますよ、中1から。忙しいときはメモベースになるよ、パッパッパッと単語だけ。でもね、書いていくと、それで残ったモノはたくさんある。本当に振り返りができるってのは何か資質をね、上げていきますよねこれは。

[安部]
僕スポーツチームの監督やってますけど、小学生に最初にやらせたのはKPT管理ですからね。keep・problem・tryで、自分が良かったこと、悪かったことはこれで、次のチャレンジはこれだ、っていうのをみんなで議論するっていうのを終わりの時間にとるんだけど。やっぱそうすると覚えてるから、次もちゃんと練習に一貫性が出たりする。

[高濱]
言語化すると覚えるよね。あとは人に言うとね、今日こういうことあったんだよって。

[中室]
今完全にエピソードに押されてて、エビデンスの出番がない(笑) ちょっとね、聞きたいなと思ったのは、その「体験」って、非日常である必要はあるんですか。

[高濱]
子供の世界でいうと、例えばもう20分休みが非日常の状態だから。遊びっていうのは基本的に、本当に遊んでるときは 子供の世界ではもう非日常状態。授業を受けて、歯を磨いてみたいなみんながやらなきゃいけないことシリーズと、もう今が楽しくてしょうがないっていう時間とは全然違う。だから遊びイコール非日常みたいなことじゃないかな。

ポジティブなセルフコンセプトを生み出す、評価軸のない体験・遊び

[中室]
なるほど。あと継続っていうのはどうなんですか、1回こっきりでも結構持続性の高いものになりうるのか、賞味期限があるのか。

[高濱]
これは「自信とコンプレックス」みたいな話で考えると面白いんだけど。なぜこの人はこうなったんだろうみたいなことをやっていくとね、やっぱりコンプレックスがあってそれを乗り越えた、みたいなのがある。あるときあるエピソードで「あ、俺パズル得意」と思うと、そのまま90歳までいきますみたいな。逆にあるときみんなに笑われて「俺パズル苦手なんだよね」ってコンプレックス状態になると、もう死ぬときまで「おじいちゃんはそういうの苦手だからやめて」みたいになっちゃう。つまりさ、全く事実と異なるのに、もう思い込んじゃうみたいな状態になって、人間のそういう心の傾向というのも、ほぼほぼエピソードの集積で、体験の中で行き着いたものを反芻したりして、自分を作っていくっていうものなのよ。そういう意味で言うと、短くても強烈なインパクトのあるやつは一発でもすっごい覚えてる。あとはやっぱり繰り返されることによって強化されるのは間違いないけどね。

[安部]
面白いですね今の話って。自分とはどのように形成されてるのかって話ですよね。自分っていうものが、良く考えると僕だって意識って一貫性があるように感じるけど、本当に一貫性があるかって証明されてないわけですね。5分後の私と今の私が同一人物ですっていうのは証明されてない。だけどそれを自分の中でセルフイメージを作っていく中で、実は成功体験があったとか、受け入れられたみたいな肯定感があったかみたいのが、そのセルフイメージを作っていき、それがその次のチャレンジを促す形になるってのは何か理論的にありそうな気がします。

[中室]
ようやくエビデンスの話をしますと(笑) 高濱さんのおっしゃる通りで、セルフコンセプトっていう概念が教育心理学の分野とかにあって、自己認識なんですよね。例えば自分は勉強ができないっていうのも、学校の中での相対評価によって決まってくっていうような研究もあるんです。例えばだけど、御三家って言われてるようなね、麻布開成武蔵みたいなところで仮に最下位だったとしても、これ日本全体で見ればトップじゃない。だけどその超エリート集団の中で最下位になっちゃうと、その子たちは自分は勉強ができないっていう風なセルフコンセプトを持っちゃう。

[高濱]
あなたは三角形のここ(上部)にいるんだよって言っても、毎日ね横に天才みたいなのがいたらもう俺アホかなって思っちゃうんですよ。

[山野]
逆の話で、高濱さんとの対談のときにお伝えしたんですけど、僕は全然勉強が優秀じゃない地域だったんだけど、ずっと一番だった。自分頭いいんだと思って、自己肯定感がめちゃくちゃ高い。全然本当に何の地域でもないんだけども、その小さな学校の中でサッカーが上手いから、俺スポーツ万能じゃんみたいな(笑)

[高濱]
山野君のね、危機があったじゃんコロナ入り口での。あれを乗り越えられたのは絶対に自己肯定感だと思う。「とはいえなんとかなるっしょ」みたいなのがどこからか湧いてくる感じ。

[中室]
そう考えると、やっぱり自分のネガティブなセルフコンセプトを、長く持ち続けないようにする努力って必要なんじゃないかと思うんですね。そう簡単に同じ学校の中で最下位から最上位にはなれないから、他の評価軸もちゃんと用意しとかなきゃいけない。勉強はできないんだけど部活ではキャプテンですとか。部活ではあんまり活躍できてないんだけど、他のところで、ボランティア行くとリーダーやってますとか。

[山野]
アイスクリームのバイトめちゃくちゃ上手いみたいな。

[中室]
そうそう、バイトではすごく頼りにされてますみたいな。自分の評価軸みたいなものが、何か一つに偏らない方がいいんじゃないかなって。だからやっぱり体験ってすごい大事で、いろんなことを体験して自分はこういうのに向いてて、こういうの得意で、を理解していく。

[山野]
そういう意味では体験・遊びって評価軸がないんだと思うんですよ。スポーツと違って勝ち負けがない。楽しいっていうのは主観じゃないすか。それって評価じゃないから、もしかしてその体験の機会ってある種セルフコンセプトを増長して、ポジティブに変えていくみたいな機会になるかもしれないですね。

非日常の体験は、日常に活きるのか?

[安部]
うち教育旅行の仕事してるじゃない。例えば東京とか関西とか沖縄行ったときに、その地域の社会課題っていうのに半日1日行きますと。学校さんとしては自分達の地域で探究活動十分にやってる、なのにわざわざ修学旅行中に、うちを通して別の地域に行く必要ないんじゃないですかという話を僕からする。学校さんはどういうリアクションするかっていうと、実は学校生活の中でやってる地域探究活動って、自分たちの生活の延長線上だと。そうすると何を課題とするかって切り出すことができない。住んでる地域とは違う地域で課題を見つけると相対化されてるから課題として切り出せる。切り出せた課題は1回地元に戻った後も、あれ、自分の地元でも問題なんじゃないかって気付けるようになるんだけれども。実はその課題というものってのは、比較をしなきゃいけなくて、相対化するための機会が必要で、これが多分非日常的な体験の価値なんですよね。

この面でいうと、非日常の体験に行くことにより、いろんなものを比較することができるようになり、比較ができるから何かを課題とかトピック・テーマとして切り出せるようになるっていうのはある気がするんですよね。それこそ貧困のエリアって、自分たちが貧困の状態にあることに気付けないんですよ。なぜなら周りも皆貧困で、それが日常であると。それが初めて別のところに触れたときに、あれ私もしかして貧困だった、と気付く。

[高濱]
海外留学とかそうだよね。普通じゃなかったんだという。

[安部]
結構ね、その辺の非日常性みたいなものが日常にどれぐらい影響を及ぼすかって、研究としては非常に難しいじゃないですか。難しいけど、ここにポイントがある気がしますよね。それこそ、僕は社会課題をテーマにしてるので、社会への関心がどう上がるかっていう研究いっぱいやってるんですよ。いろんなデータ取ったりとかして、いくつか出てる仮説の一つに、その社会課題関心が高い人っていうのは、こういう特徴がある。「越境体験によるマイノリティの獲得」をしてるっていう。1日2日の体験では、それはその他の360日には勝てませんみたいな議論あるかもしれないんだけど、ちゃんと正しい評価軸を設定すると、実はこういうとこに価値があったかもしれないみたいな感じがあるんじゃないかと思っている。

[中室]
やっぱり、体験って覚えてるよね、今この歳になっても覚えてるじゃん。さっき山ちゃんが記者会見で言ってた、おばあちゃんに着付けを習うって、これやっぱり私も親からやってもらってたよね。それが記者会見の最中に思い出されて、「ああ、行ったよね志賀高原にスキーに」みたいな。でも今、高校の時に数学1の授業で何習ったかって言われたら一文字も思い出せない。やっぱりそこは違うなって。

[安部]
これは脳とか神経科学・認知科学系の研究分野で非常によく言われてまして、体験を伴うと記憶力が普通にやるよりも9倍高いという話もあるので。普通の学習においても体験ってのは非常に価値が高いのは間違いないですよね。

事務局の方、今どんな感じですか。なにか質問とか来たりしてるんですかね。

家庭における、体験の意味

[事務局]
今ですね、なんと93人にご参加いただいている。

[安部]
あと7人で100人行くじゃない。皆さんちょっと広げて、結構いい話してるから(笑)

[事務局]
ちょっと時間的には7時34分ってことでちょっと予定の時間を過ぎていますが。

[安部]
皆さんから都度質問とか拾いながら、45分くらいに終わらせましょうかね。

[事務局]
ご質問というよりも、「いい体験って何ですか」っていうので回答していただいてまして。一つは「机上だけじゃなくて身体感覚を伴う」体験。

[安部]
これ大事だね、結構話したいな。

[事務局]
続けていきますね。さっき、誰かと一緒の体験って話がありましたが、「親と一緒の体験」って何か意味があるんじゃないか。子どもが親になったときにも連鎖していくんじゃないか。これは結構私も気になりますね。体験格差って観点でみると、親との体験がなかなかできない。それをどう乗り越えていくか。

[安部]
たしかにね。今後ね、そういう風な親との体験も我々として組成していくのか。

[事務局]
そうですね。それが必要なのかどうなのかみたいな話をちょっと考えたいなという。そして最後は、地域であった餅つき大会と鏡餅作り。それもやっぱり子どもの五感の記憶に残る体験だったということですね。身体感覚に近い話かな。今いただいてるのはそんな感じですね。

[安部]
気になったのを僕の方でピックアップすると、どうですか、親との体験。

[高濱]
うちは親子での体験をシリーズでやってるから。例えばあんまりお父さんが遊んでくれないみたいな家とかでも、今日はお父さんと子供だけでっていう。やっぱり一緒に1回行くだけでもね、遊びのときにね、まさに共感みたいな、思い出ができるだけで、あの人は仲間とか、身内とかね、それが心の中にできると思うんだよね。

[山野]
僕が思うのは、親との体験は絶対に重要でインパクトが大きいという前提で、それは幼少期の社会が家族だからだと。逆に言うと生育していったときにもし家族での体験がなくても、友人とかとの体験もそれを埋め得るんだと思うんですよ。そういう意味では親との体験もすごく大事だし、幼少期の社会は家族だから絶対大事なんだが、それがもしなかったとしても諦めないでいいっていう。

[高濱]
俺の問題意識は、なんで昔から親子での体験やってるかっていうと、家族として一緒にいるのに奥さんも「こいつってさー」って旦那のことを思ってる状態みたいな、愛せない異物がそこにいるような家族状態はとても良くない。だから、それを溶かすには親子の体験が一番いいっていう。親子で共有する体験をしていた方が家族っていうものがすごく安定するよっていう。

[安部]
今山野さんが言ったのは、親子関係の話も、別に血縁関係があることが大事なわけじゃ無くて、小さい頃における本人を受容して肯定する社会というものが家庭であって、それが養子縁組とか里親・養親であっても全く問題無い。さらには、高濱さんが言ってる話っていうのは、家庭ごとに色んな課題がある、そのときに、その家庭の環境を安定化するツールとしても体験が効くんじゃないかという話ですよね。確かに面白いなと思って、それこそ離婚手前の夫婦セラピーをやってる人たちに聞くと、一緒にどこか行って、そこでセラピーするとうまくいくらしい。

[高濱]
俺が30年の中で思ってるのは、夫婦ってなかなかうまくいかないことが多い、3割は離婚するくらいだしね。だけど商社マンの人って、結構お母さん・奥さん安定してる。専業でもあったりするんだけど、お金持ってるかどうかが問題ではなくて。赴任するじゃん。その時にもうめちゃくちゃアウェー感を2人で共有する。越境体験。周りに日本人もいるんだけど、あの人って微妙と思ってもお付き合いしなきゃいけないとか、その中で夫婦二人だけが頼りなんだって。もう戦友みたいな。

[安部]
それはそうですよね。共通のタスクをこなしてるとやっぱ仲間になってるんじゃないか、それも体験。それこそね、経営合宿とかでね、やっぱりどっかで一緒に行って、これが正しいかどうかをディスカッションすると対立するけど、一緒に身体性を伴う何かをやると、仲良くなりません? 体験価値としては、実は最初の山野さんの話に近いかもしれないけど、チームビルディングしていくっていう。だからその家族とか親子とか、あるいは親子じゃない関係であってもチームにしていく価値があるかもしれないですね。中室さんどうですか。

困難な家庭にも、セーフティネットがあるという安心感を

[中室]
そうね、もちろん親子でそれができればいいと思うんだけれども、親がそれを十分に果たせる状況にないっていうケースはやっぱりかなりあるんだろうから。

[安部]
実際そうですね、特に我々のプロジェクトとして課題意識を持っているご家庭はそうですよね。

[中室]
さっきの記者会見でもちょっと話した、ドイツの例ってやっぱりすごく面白いと思って。これは1人親家庭だったりとか、あるいは経済的に非常に困窮している家庭の子供たちに、いろんな体験をさせようっていう有名な大きなNPOがあるんですけど。そこのちょっと年上のお兄さんお姉さんみたいな人たちが、子供に9ヶ月間かけていろんな体験をさせるんですよね。博物館に一緒に行くとか、料理をするとか、そういうのから始まって、さっきの安部ちゃんが言ってたリフレクションっていうのを込みにして。高濱さんが言ってた日記みたいなのを書かせたりして、それを使ってリフレクションしていくっていうのをやると、子供たちの向社会性・利他性・信頼性も高まるっていうね、そういう研究があるの。貧困家庭の子供って、利他心が低くて、かつ信頼も低いっていう研究がある。でもこんなの当たり前で、自分が困難な状況にある人が、人のことを思いやったり、誰かを信頼したりするってやっぱり難しいから。だからそういうその体験の機会を得て、善意の大人と共に過ごしながら、今までやらなかった体験を重ねていくことで、その非認知能力を高めることができるっていうのがその研究のすごい大きな部分。

[高濱]
9ヶ月ってのがいいと思ったね。継続的にやってあげるのが、特に課題が大きい子にとっては。

[山野]
僕がさっき言ったのはまさにそれで、家庭で実現できたら一番いいんだが、それが難しい場合に、第三者機関としての受け皿に我々の活動がなれるとすごくいいなと。

[中室]
何かその1人親になるとか、あるいは経済的に困窮するって、自己責任でそういうことが起こっているっていうわけではないから。

[安部]
特に子どもの場合は絶対そうだよね。

[中室]
何かあったときに必ず救ってもらえるんだっていう安心感、セーフティネットがあるっていうことは、これから子供を持とうと思ってる人にとってみればとても大事なことだと思うんだよね。誰か助けてくれるよっていう社会じゃないと、もし何かあったら自分だけじゃなくて子供にも累が及ぶかもしれないっていうのは、今の人にとっては恐怖だと思うよ。

青少年期の子どもたちの困難にも目を向けること

[安部]
例えば虐待家庭で育った子が、自分で子供を持ちたくない、それが大きいというのはどこにいっても良く聞く話ですね。

これまでパイロットケース(大地の芸術祭での宿泊型体験プログラム)をやってるじゃないですか、30人くらいの中高生と。すごい印象深いなと思うのは、対人関係を作っていくところっていうのをずっとやらずに中高生になってきたりしてるんだとすると、そこを突破する大人の側の力量がより求められる。ドイツの例ではそれを9ヶ月という時間で確保しているんだろうけど、それが3ヶ月でいいかとか、1ヶ月でいいのか、という論点があって。まさに入ってくる大人の対人関係構築能力で、必要な期間が決まるんじゃないかという風には思いました。

[高濱]
ドイツのは何歳くらいを対象にしてるの?

[中室]
これは6歳から10何歳だったかな、結構大きくなった子供を対象にしたんですよね。これも実はこの研究のすごいところで、今までね、やっぱり幼少期の子供に介入するとうまくいくってのは経済学の研究では多いわけ。なんだけど、大人になってからね、高校中退しちゃったとか、そういうのって問題は深刻なんだけど、ある程度青少年期みたいなってしまった子供たちに介入してうまくいったケースってすごい少ないんですよ。

[安部]
いや、これ大事だよね。私がこういう活動やるようになったのはカタリバでの活動が一番最初なんですよね。定時制高校で、一番大変な状況な子どもたちをサポートするみたいな。その仕組みが、さっきの期間で担保するのか、介入の仕方みたいなところも含めて洗練させていくことでプロフェッションを作って、9ヶ月じゃなくてそれを3ヶ月や1か月でできるような大人を増やしていくという出口もありそうな気がしますよね、

[中室]
日本の場合高校に入学するのはほぼ100%だけど、うち5%ぐらいは何らかの理由でやっぱり留年したり退学したりするんですよね。その後どうなってるかってのはオフィシャルの統計の中でもわからないし、そこはやっぱりリスクすごい高いと思うんです。高校中退したら中卒ですからね、学歴としてはね。

[高濱]
高校ぐらいの年齢で支える1つの枠組みがあると違ってくるかもしれないね。

[中室]
そこは私もかなり関心あります。

[安部]
だから我々のプロジェクトでは、小学生向けの体験を高濱さんのところで。

[高濱]
そこは効くんだよ。

[中室]
変化も早いですよね。

[中室]
中高年向けのところはリディラバで、と。

[中室]
いいですよね。はい安部ちゃん、お時間です。

[安部]
あ〜もう時間を守れないっていうね(笑) 本当は身体性の話なんかいろいろ話したかったんですけど、この後のスケジュールが詰まっているということでここで一度切ろうと思います。ちなみに事務局の方、今何人ですか。

[事務局]
100人突破しました! やっぱり時間を過ぎてしまったので、今は102人の方いらっしゃいますが、MAXだともう少しいらっしゃいましたね。

[安部]
本当にありがとうございます。これアーカイブも残ると思いますから、ぜひ皆さんも後からでも広めてもらえればっていうのと。最後にお願いしたいのは、山野さん。

[山野]
これ大事なところで、アソビューでこのプロジェクトを応援できる仕組みを設けていて、自ら寄付できるんですけど、アソビュー会員の方は、ポイントってのは実は当社から付与させていただいていて、そのポイントを1ポイントから寄付できます。これは皆さんのお財布を痛めるということでもないので、もし共感していただければぜひ応援していただけたらなと思っています。

[安部]
このプロジェクトはまだ足長くて、お金があればあるだけ子供たちに体験を贈れると。逆に言うとお金がないと、あの我々もね、それぞれ持ち出してやっていくんでしょうけど、継続性も危うくなってくる。ぜひ多くの方々に応援していただければなということを、最後にして、このスペースを閉じれたなと思っております。ということで皆さん、本当にありがとうございました。

困難を抱える子どもたちへ自然・文化・社会と触れ合う豊かな体験機会を届けていくため、ご支援のほど何卒よろしくお願いいたします!
■2023年3月、中高生100人を招いた宿泊型体験プログラム実施に向けたクラウドファンディングに挑戦中です(〜2023年1月31日まで)。
■遊び体験のプラットフォーム「アソビュー!」をご利用いただいたことがある方は、こちらからアソビュー!ポイントを活用した寄付をいただくことが可能です。

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