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丁寧な暮らしに憧れて

毎朝、コーヒーを豆から入れることを習慣としている。

もともと、コーヒーが好きではなかった。
それがあるとき、コーヒー屋と友達になり、コーヒーの淹れ方、飲み方を教えてもらい、コーヒーのおいしさを知るに至った。今ではほぼ毎日、コーヒーを飲まずにはいられない立派なコーヒーアディクトだ。

コーヒーを豆から挽いて飲む生活に憧れた。
転職する際の目標は「丁寧な暮らしができる環境を整える」ことにした。
運よくそれなりの転職先が見つかり、毎朝コーヒーを豆から入れる生活を手に入れた。

コーヒー豆を挽く時間はほんの3分。ドリップするのに約10分。合計15分ほどをかける計算だ。
朝のバタバタの中で作り上げたルーティンに盛り込まれたコーヒー挽きタイムを死守するため、何とか寝坊せずに毎日過ごせている。
勤務時間がまちまちで不規則な生活だったころは、毎日の洗濯はおろか、コーヒーを入れる時間も取れなかった、というよりそんな心の余裕がなかった。今は毎朝大体同じ時間に起き、カーテンを開け、朝日を浴びながら出勤の支度をし、朝ご飯を食べ、洗濯ものを干し、身支度をしてコーヒーを入れる。
多くの人が当たりまえに行っているかもしれないこんな毎日が、すっと欲しかったのだ。

コーヒー豆からコーヒーを入れると、豆の種類にもよるが少し値が張る。コーヒーパウダーひと瓶約1,000円で60杯分。対してコーヒーブランドの豆200g約1,900円で20杯分。500グラムのボトルにコーヒーを入れて持参するので、実質10日で豆200gを消費する。粉コーヒーは30日で消費するとして、1日あたり34円、豆の場合は190円。
贅沢だ。だが、出せない金額でもない。コンビニだってコーヒー1杯200円ちょっとするのだから。

時間の余裕と心の余裕。私にとって、そんなささやかな贅沢を象徴するのが「豆から入れたコーヒー」なのだ。朝入れたコーヒーを午後に職場で飲むたびにそんな毎日に感謝をする。この生活を得られたなら、新しい職場でのネガティブなインパクトもそれほどダメージを受けずにやり過ごせる。

そんなわけで、コーヒーは私の世界を救ってくれているのだ。

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