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なぜ戦争が続くのか?      イスラエルの教育から考える

トップ写真はエルサレム神殿の外。右側がパレスチナ自治区。


イスラエル訪問の目的

世界に少し遅れながらも、イスラエルとハマスの戦争の様子が日本でも大きく取り上げられるようになりました。一方で、ウクライナとロシアに関する報道は減っているように思えます。極端すぎんか!(笑)


以前のブログにも書いたように、私は2019年9月にイスラエルを訪問しています。頻繁に戦闘状態やテロがあるので、いつでも行ける国ではない。そう思っていたので、少し落ち着いていたタイミングで行けたのかな。今になってそう思います。

私、初登場 
イスタンブールからテルアビブへ とにかくセキュリティチェックが厳しい

ご存じのように、2020年の年が明けてから長く続いたコロナ禍。ようやくコロナ騒動が落ち着いたと思ったら、こんなことが起きてしまいました。

2019年、私がイスラエルを訪れた最大の理由は、教育について知りたかったから。1948年に建国した新しい国ながら、世界でも群を抜いてスタートアップ企業が誕生している。テクノロジー技術の高さ。その秘密を知りたかった。

ユダヤの教育意識

イスラエルの中でも最高峰。テクニオン(イスラエル工科大学)へアポを取って訪問させていただきました。テクニオンは1912年創立。国家の建国よりも早く、大学は創られていました。

テクニオンキャンパス 町のように広大な敷地に道路

ユダヤ人の教育に対する重要度がわかるでしょ。アインシュタイン博士もテクニオンで講義をした歴史があります。キャンパスにはユダヤ教徒の他、アラブ系の学生。他に多く在籍していたのがロシア系の学生。

キャンパスを案内してくれたのはアラブ系の女子学生。「案内は英語かヘブライ語かどちらがいい?」と聞かれ、どっちもできないけど、英語なら少しは分かるか?そう思い、「English!」と答えるも、ほぼ理解できず。同行していた当時大学生の長男に通訳してもらいました。
長男と現地女子学生は意気投合。英語は話せた方がいいですね。(笑)

発明品の説明を受ける長男
ノーベル賞のメダルありました

イスラエルと日本 圧倒的違い

立派なキャンパスに優秀な学生。確かに素晴らしい。しかし、日本の大学生が能力的に劣っているようにも思えない。そう思いながらキャンパスを歩いていると、子連れの学生さん、少し老けた学生さんが多いことに気づく。その点について質問すると、なるほど!そこか!という返答が返ってきた。

徴兵制度である。
イスラエル国民は、18歳で徴兵で招集される。確か男子3年間、女子2年間だったかな。建国の背景もあり、おそらくこの期間で徹底的に国防に必要な思想的教育を受ける。厳しい訓練や実践配置。おそらく味方の死というものを現実で経験もするだろう。
(徴兵制があるので、親は子へ厳しくしないそうです)

女性の兵士も多いです

徴兵が終わっても、そこから1年2年と世界を旅する者が多く、大学受験を経験して大学生となるのはそれから。日本なら大学卒業している年齢となってからの大学生なのです。

スタートの時点で学ぶことが明確。学びへの視座が高く、自分は何をしたい。どのような人生を送りたい。そこが明確であり、その軸となる国家への忠誠心が確立されているので、自分は何をして国へ貢献するか。研究テーマが明確。スタート時点で。(こら勝てないですよ)

誰もが知っている企業とのパートナーシップ 日本の会社探してみて

また年齢的に、親のすねをかじるには歳を重ねているので、自分で稼ぐ必要が生じる。大学で学んでいる学問を活かした起業が普通。だからスタートアップが多い。腑に落ちました。学生結婚も多く、キャンパスにはベビーカーで赤ちゃん寝かせた横で読書する女子学生の姿もあり。仲間たちは自然とそれをサポートする。ごく自然な光景です。

ロシアがウクライナへ侵攻。ロシアでは徴兵を逃れるための国外脱出が報道されていました。一方、イスラエル。昨日の報道では予備役招集されたイスラエル人が、テルアビブ空港へ帰国する様子がありました。これも教育の違いなのか。

約束の地カナン

旧約聖書にあるように、古代、約束の地カナンを求め探してイスラエル人は現パレスチナの地へたどりつきました。ユダヤ教徒にとって絶対的神であるヤハウェとの約束の地へ。

約2000年前、ローマ帝国によって滅ぼされ、世界各地へ散ります。そして約2000年後が今現在。ほんと、難しい問題です。教育というものは、とても難しく、正解というものがないのか。考えさせられます。


最後に『日本からあわストーリーが始まります 香川宣子著』より抜粋。

この本、面白いです ほんまかな?思うことばかり

「古代の日本は豊葦原の瑞穂の国(とよあしはらのみずほのくに)とも言われていました。古代ヘブライ語で東方の日出る国のことを『ミズホラ』と言い、約束の地カナンのことを『アシハラ』と言います。だから、日本は『東方の日出る国、約束の地カナン』ということになるのです。」

私には古代ヘブライ語は分かりませんので、事実かどうかは分かりません。
でもこの本。痛快に言い切っておられますので、気持ちよく読めますよ。古代イスラエルと日本の関係。興味ある方には(ない人も)超おすすめの一冊です。

今日も最後までお読みいただきありがとうございます。何よりも罪のない人たちの命を大切にしていただきたいですね。人道支援緊急です。



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