「指定校推薦」を悪用する面々

「あの先生にはゴマ擦っておいたほうがいいよ」
「三年の夏休みにはボランティアやろうね。書かれるから」
「奉仕委員会の役員になっておこう。指定校有利だよ」

そんなことを言う輩がいる。彼にはアドミッションポリシーなど頭にないのだろう。これが進学塾の副教室長というから、呆れてものが言えない。彼は大学を中退。やりたいことが見つからずパチンコやの店員を勤めて今の職業にありついたらしい。

そんな狡い彼の生き方に魅了された高校生もいる。うわべだけ取り繕って、あとは適当に聞き流す。学校での彼らの態度だ。内申書や調査書という言葉には敏感に反応する。

「大学の学部とかにこだわりないんで、どこか推薦で入れればいいんですよねぇ」
ニタニタ笑う10代のその顔に憐れみと悲劇を感じ得ない。

大学の職員に是非聞かせてやりたいものだ。

ここで一番の悲劇と罪深いものはどれか考えてみた。

1.その副教室長

2.その副教室長に魅了されて狡猾に立ち回る生徒

3.将来、その生徒が教員免許をとり、講師や教諭となったとき、その生き方を学ぶまだ見ぬ生徒たち

最大の悲劇は3だろう。その意味でもっとも罪深いのは1である。そんなこともあり、私はその副教室長を許せない。
もっとも悪いのはその罪深さに気がつかない考えの浅はかさだろう。


今回身の回りに起きたこと。みなさんはどう思いますか。コメントください。

福島県のどこかに住んでいます。 震災後、幾多の出会いと別れを繰り返しながら何とか生きています。最近、震災直後のことを文字として残しておこうと考えました。あのとき決して報道されることのなかった真実の出来事を。 愛読書《about a boy》