見出し画像

futon flies away

今日は前期の授業が最後の日で、午後からは都心の方に出かけていた。


昨日の授業中にふと、先生に何か最後にあげたいと思いついて、急いでノートをちぎり、「何かあげたいんだけど時間がないからお花🌼を買ってきて、後でお金集めてもいい?agree or the other ideas?」とだけ書いて、こっそりとみんなに回してもらった。


LINEグループもなく、インスタのアカウントを知らない人ばかりで授業の時しか会えないから、ノートをちぎるしかなかった。


小学生の時、こーゆー紙を回すの禁止されてたから、なんだか少し悪いことをしているような気もした。


授業後に自分の元に返ってきたノートでは無くなった物には、たくさんの「agree」と名前が増えていた。


学校の帰りにお花屋さんに寄って、オレンジとか、赤が入っている明るめの花束になるようにお願いした。


昨日の授業中に、誰かの発表スライドに使われていた赤い花を好きだと言っていたから、気に入ってくれるかなと思って。


夏らしくひまわりや、つるっとした小柄な実が可愛らしいヒペリカムなど、するすると選んでくれた花で作り上げられていくのを見ながら、1つ大きくて目立つ花を入れたいと思った。



目についたのはランブータンのような赤くて丸い、でも少しいかつい植物。名前がわからなかったのでランブータンを載せておく。

数年前マレーシアでもらったランブータン


朝の10時に受け取りに行く約束をして、帰路に着く。


今日の朝は花束に合わせて起床して、午後のお出かけに合わせて服を選ぶ。


受け取った花束は紙袋から顔を出していて、これでは教室に隠して置けないぞ、とどうするか頭を悩ませながら学校に向かう。


電車を降りるとパラパラと雨が降り出していて、絶対に花を濡らしたくなかった私は、花を死守するべく折りたたみ傘を急いで取り出す。


でも、花がなかったらささないくらいの雨で、途中から自分にさすのが面倒になり、花束だけに傘が被るように持って歩いた。


流石に変な人すぎたから学校に着く直前でたたんでしまったけど。


教室に入る前にクラスメイトと花をどこに隠すか小会議を開く。


結局、教室のすぐ横にちょうどいい窪みがあったから、かぶっていた帽子をそっと乗せて顔を隠し、「落とし物じゃないです!」というメモを残すことにした。もちろん先生が読めないように日本語で。


最後の授業では、いろんな項目での表彰式や様々なゲームをしたり、お菓子を食べたり、しゃべったり。いろいろと楽しいことを準備していてくれて、時間が過ぎるのがあっという間だった。


表彰式では、best presentation と most respected student というなんともありがたい賞を2つもらい、先生は本当に生徒のことをよくみていて、私たちのことをたくさん考えてくれていたんだなと、改めてありがたく思う。


ネームカードも最後の最後にキャラクターに色を塗ってくれていて、最後まで私たちを楽しませてくれようとする気持ちが伝わってきて、宝物にするしかないなと、大切にしたいと思う気持ちが溢れた。

ネームカードは先生が1人1人に合わせて
キャラクターを作ってくれる。
私のは冷蔵庫を持ったライオン。



お菓子を食べていた時に、日本のジョークを教えて欲しいというので、「布団が吹っ飛んだ」を教えた。英語で「futon flies away」と訳してみんなで教えたら、英語の方が面白いと言って爆笑していた。


絶対うけるから、留学行ったらそっちの人に言ってみてとまで言われた。


授業も残り5分になった時、締めに入り出したので急いで花束を取りに行く。


友達に表彰式の音楽を流してくれとお願いしていたので、タイミングを見て流してもらって、急な音楽に反応している先生に花束を贈呈。


好きな色だ!と言って、喜んでくれた。


妻もお花が好きだからと、家で飾るねと、いろんな所でパートナーの話をしてくれる愛妻家の彼はにこにこしながら言ってくれた。


私は1年生の後期もこの先生で、学校のモチベーションが無くなってしまったことや休学することを相談して、後押ししてもらった思い出がある。


英語の授業が終わるのは少し嬉しいけど、学校に行って毎日先生に会えなくなると思うと結構寂しかった。


私が休学して、いなかった昨年の半年も、私は彼のクラスに割り当てられていて、来ないと分かっていても毎日名前を呼んでくれていたらしい。


申し訳ない気持ち

決めたことを頑張ろうという気持ち

与えてくれるものを正面から受け取ろうという気持ち

ただただ楽しいと思う気持ち



生徒のことを1番に考えてくれている私の先生 


絵がちょっぴり下手で、でもそれがかわいくて、いろんな歌を歌ってくれて、コンピューターに振り回される、素敵な先生


子供の頃、妹のバービー人形の頭を溶かしてしまった話は絶対に忘れない。


英語は得意ではないけど、授業のときは、誰よりもその授業を楽しもうと思って挑んでいた。


1つ歳が違い、友達が誰もいないところからスタートした私を、個性豊かなクラスメイトが受け入れてくれて、すごく心地のいい半年間だった。


いつもは授業が終わったらすぐに解散するみんなだけど、今日は少し名残惜しく、写真を撮ったりお菓子を食べたり、インスタを交換したりしてそれぞれの時間を少し残していった。


来年は何年生を受け持つかまだわからないみたいで、次会えるのはいつかわからない。


一緒に授業を受けていたクラスメイトのみんなは少ししたら留学に行くし、後期はなかなか会うことができないと思う。


でも、この半年、同じ教室で、英語に縛られて、楽しさに踊りながら、時間を共有した思い出が、私たちをまた繋げてくれるんだと、私は信じている。


出会いを大切にしたい。


なんだか本当に、あたたかくて、ありがたい半年だった。


24日になると、英語の先生と連絡を取れる手段が閉鎖されてしまうみたいだから、メールになってしまうけど、改めて感謝の気持ちを伝えておきたい。


いろんなことがどんどん終わっていく。


でも、終わったものを振り返って、私に残る物はどんどん増えていく。


忘れないように、この気持ちがどこかで誰かに伝わっていくように。


大好きな英語の先生

この記事が参加している募集

#振り返りnote

84,063件

#今こんな気分

74,132件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?