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マンションの大規模修繕 ~基礎編~

こんにちは。FANTAS technology CSチームです。
マンション投資に関連する様々な情報をお届けする
【FANTAS Owner’s Channel】
 
今回のテーマは、「マンションの大規模修繕 ~基礎編~」です。
 

大規模修繕


マンションの資産価値や居住環境の維持・向上を図るため、適切な時期に適切な修繕工事を行うことが必要になります。工事により美しく甦ったマンションを維持保全することは、マンションの長寿命化につながり、資産価値を保つ上で非常に有効といえます。

大規模修繕を実施する周期は、一般的には12年~15年が目安となっています。
では、どのような流れでどういった工事が行われるのか、具体的に見てみましょう。

・外壁補修工事…ひび割れなどを確認し、補修や塗装を行う。
・防水工事…屋上やバルコニー、共用廊下などに防水シートなどの防水工事を行う。
・シーリング工事…窓枠などの隙間に充填されているシーリング材のうち替えを行う。
・配管工事…配管が比較的新しいうちは洗浄で足りるが、古くなると補修や交換が必要。
・洗浄…外壁の洗浄。目立たない劣化箇所を露出させる。
・給水ポンプ更新…老朽化した衛生設備のポンプおよび水槽を更新する工事。
・その他…築年数が古くなってくると、インターホン設備やエレベーターの交換も。
工事内容は、原状回復を目的とするものだけでなく、外観やエントランスのデザインや材質を変える・防犯面を向上させるなど、マンションの資産価値向上を目的とした工事も行われます。

長期修繕計画と修繕積立金


大規模修繕工事にはまとまった費用が必要となるため、将来見込まれる修繕費用の目安を立て、費用を確保する長期修繕計画の立案が重要です。
 
適切な内容の長期修繕計画の作成等を促し、大規模修繕工事の円滑な実施を図ることを目的として、国土交通省がガイドラインを策定しました。
(2008年6月策定、2021年9月改訂)
 
長期修繕計画は上記のガイドラインに沿って新築時に組まれますが、次に掲げる不確定な要素を含んでいますので、5年程度ごとに調査・診断を行い、その結果に基づいて見直しをします。
 
・建物及び設備の劣化状況
・社会的環境及び生活様式の変化
・新たな材料、工法等の開発及びそれによる修繕周期、単価等の変動
・物価、工事費価格、消費税率等の変動

また、定期的な修繕計画の見直しと併せて、修繕積立金の金額を値上げして不足がないように計画していきます。修繕積立金の見直しは、管理組合の総会で話し合い決まります。
不足が発生してしまうと、工事費用を管理組合が借り入れし実施するケースがあります。
そうなった場合、物件を売却しにくくなる可能性があるので要注意です(管理組合に借り入れがあると、銀行の融資が活用できない事があります。)。
 

まとめ


今日は「マンションの大規模修繕 ~基礎編~」についてお伝えしました。
マンションの価値を維持することは、入居の維持にもつながります。
入居者に快適に住んでいただけるよう、またご自身の資産を守るため、修繕積立金の値上げや資産価値向上の提案には柔軟に対応できるようにしていきたいですね。
 
大規模修繕や積立金の金額見直しを含め、管理組合の総会では様々な事項が決せられます。
オーナー様の資産に関わることなので、年に一度送られてくる総会のお知らせや議事録をぜひ確認してみてください。
※お引越しをされた場合、住所変更の手続きをしないと総会のお知らせが届かなくなってしまいますので、必ず行いましょう。個人情報保護の観点により、FANTASが手続きを行うことはできませんので、オーナー様ご自身で行っていただく必要がございます。
 
2022年4月には、改正された「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」が施行されるなど、マンションの管理水準を高める取組みが進められています。
基本的には管理会社にお任せしているオーナー様が多いかと思いますが、分かりにくい部分は直接管理会社に確認するなど、ぜひ資産維持のための知見を深めていただければと思います。

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