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二つの文化のはざまから

石本(加藤)シヅエ 『二つの文化のはざまから』 初版 1935年 ニューヨーク刊

Ishimoto, Baroness Shizue, Facing Two Ways. The Story of my Life. New York, Farrar & Reinhart, [1935] <R10-397>

在庫あり;お問い合わせはこちらまでhttps://www.kyokuto-bk.co.jp/

First Edition. 8vo, 373pp, [12] leaves of plates, original paper-labelled cloth


第二次世界大戦後に女性として初めて衆議院議員となった加藤シヅエ(1897-2001)の英文自叙伝です。

1930年代当時、夫である石本男爵の事業の失敗により家財の差し押さえの憂き目にあっていたシズエは、自力で息子たちの学費を調達するため、1932年
アメリカを「日本における産児制限と人口問題」、「日本における婦人運動」、「日本人の美的感覚」といった演題で講演しながら巡っていました。

その際に、アメリカにおいて日本がいまだ『サムライ』や『ハラキリ』程度でしか認識されていないことを痛感します。

近代日本と日本人を、正しい姿でアメリカ人に理解してもらうためにはどうしたらよいか?

「単なる風俗習慣を描くのではなく、一人の女性が具体的にどう生きてきたのか」、自叙伝の形でまとめることで、近代的な日本女性と真の日本文化、その理解を広めようと出版されたのがこの書籍です。


石本男爵一家

この自叙伝 Facing Two Waysはその後ロンドンとストックホルムでも出版され、欧米で反響をよび、石本シズエの名前は世界でも広く知られることとなりました。

足尾の演芸場で炭鉱夫らに演説 
「メーデーに備えよ」や「働く女性に産児制限を」のスローガンが見える

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