ファシアとは(23) ---proprioceptionについての神話(誤解)---

今までのブログで「ファシアは私達の体の中で一番大きな感覚器である(the largest sensory organ)」と書いてきたかもしれませんし、ファシア(筋膜・fascia)を日本で紹介するにあたって、未だにネットとか本でそう書いている人も多いかと思います。そこで数年前にEyal Ledermanのオンライン講座を受けたときの忘備録というかその時のノートを新たにまとめ直してブログ読者の方々とシェアし果たしてそれが本当かどうかを考えたいと思います。(というか「ファシア」に関して治療家が知っておくべき情報は今の所ネタ切れなのですが・・・)。

ところで今思い出したのですが、10年以上前にロンドンの日系鍼灸院で働いていたとき、元女子プロテニスプレーヤーがロンドン・マラソンに参加するとのことで、その方のエージェントからその日系治療院にケアをしてあげてくれと依頼がありました。私はそのとき2人のサッカー選手を専属でケアしていたのでそれは辞退しましたが、あとでケアに関わった治療師に聞いたところ、その元女子プロテニスプレーヤーは日本でケアしてもらっている鍼灸師に

「もうバランスは整ったから下手にマッサージや鍼や整体を受けないように!」

と言われたそうです。実はその先生が誰なのかは私は知っているのですが(スポーツトレーナーとして超有名な鍼灸師です)、このProprioceptionに関する神話を改めて勉強すると、その先生が言ったことはデタラメだとわかります(笑。

また怪我のあとのリハビリとしてよく行われるバランストレーニングの類は果たして的を得ているのかどうかの真意もわかります。(前知識としてproprioceptive exercise(固有受容エクササイズ)=いわゆるバランスエクササイズです)

ブログネタ・アイデア帳-368

まあそれらが本当に役に立つんだったらわざわざブログで取り上げないよね(笑。

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