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みうらじゅん著(2015)『「ない仕事」の作り方』文芸春秋

目の付け所の妙がある

積読していた本の一部を取り出し読んでみた。

そもそも多くの人がアイデアとしても思い浮かばないようなところに拘りをもって注力し、それを自分で命名し、やがて仕事に昇華していく、その仕組みが本書では語られている。

いずれも著者がそれにほれ込み没頭した結果が、何故か世間に認知され、ブームとなって、それが仕事になっていく。「一人電通」と呼ぶ筆者の行動はまさしく電通並みなのかも知れない。

通常多くの人が「つまらない」とするものを「そこがいいんじゃない」と思うこと自体、その物事に対して別の視点からアプローチしていることになるのだろう。

「ゆるキャラ」や「地獄表」「いやげ物」、ネーミングだけで人々の食いつき方も違うというもの。

本書は「ない仕事」について語られるけど、全体を通じて、アイデアをひらめく方法、ないしアイデアを実現に向かわせる方法として認識すると、それはそれで考えるためのヒントを与えてくれる。

内容が面白いだけに、あっという間に読み終えてしまった。


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