業務日誌@11月7日

こんにちは、Eleutheriaのかなえです。
少しずつ秋が深まってきましたね。
私は、落ち葉を踏みながら歩くのが、この時期の楽しみの1つです。
サクサクと乾いた音と、葉の輪郭が足の裏に伝わる感じが好きです。

さて、本日は今月2回目のmikke!出店でした。
からっ風が吹く駅前は、心なしか人が少なくなってきたような印象です。

本日は、施術ブースのご利用はありませんでした。外は身震いする寒さでしたが、mikke!の店内にはハンドメイド作家さんが集まり、賑やかで温かな空間でした。

さて、今回はミニコラムを。

前回のコラムの続きです。

妊娠中・産後は、ママの心身の状態は激しく変化します。体の面で言うと、産後のママが妊娠前の状態と比べて大きく異なる点は、以下の3点です。

  1. 全身の関節が不安定

  2. 体力が低下している

  3. 育児姿勢が身体に負担をかけている

このうち、今日は「体力の低下」についてお伝えします。

出産育児は「体力勝負」!

出産も、産後の育児も「体力勝負」だと、多くのママが口にします。
なんとなく「体力があったら良さそう」とは分かっていても、具体的なメリットが分からないと、体力つけようとはならないですよね。

実体験も踏まえて、出産・育児に「体力」があることのメリットは

  • 出産時のいきみやすさ〔腹圧〕

  • 長時間の分娩に耐える〔持久力〕

  • 長時間の抱っこ〔筋力・持久力〕

  • 育児+家事をこなす〔持久力〕

  • これらを行っても体が傷まない〔筋力・持久力〕

  • 疲れにくい〔持久力〕

  • 外出のハードルが下がる(”疲れるから嫌”がない)〔持久力〕

などが挙げられます。

個人的には、産後に運動を始めるときのハードルの低さが大きなポイントだと思います。
どうあがいても、産後は一時的に体力が落ちます。赤ちゃんとの生活に慣れてきて、「体力つけたいな」「体重落としたいな」と思ったとき、妊娠中に運動をしていたかどうかで、運動を始めるハードルがかなり変わって来るのではないでしょうか。

ママの体力が低下する原因とは

妊娠中から体力をつけておきたい、という理想と裏腹に、妊娠中から産後にかけて、ママの体力は低下しがちです。
その理由は、ホルモンの作用と、体型や体重の変化により運動量が低下することの大きく2つに分かれます。

ホルモンの作用

産前・産後を通し、女性の体はホルモンの影響を受けます。
特に、妊娠初期は胎盤の形成などのために代謝作用が活性化し、血圧の低下や血液量の増加などの変化が起こります。つまり、多くのエネルギーを消費します。また、つわりや不眠、気分が浮き沈みやすい時期でもあります。
これらはホルモンの作用によるもので、特に妊娠初期は心身が疲れやすい状態にあります。つまり「運動しよう!」という心身のゆとりが持てず、体力が落ちてしまう状況に陥りがちです。

運動量の低下

妊娠すると「運動したら流産してしまうのでは…」と心配になり運動を控え、できるだけ動かずに過ごす方もいるようです。また、妊娠後期は体重が増えお腹が大きくなるため、動きにくくなります
出産直後は、出産のダメージ(交通事故で例えると全治3ヶ月相当とも言われる)からの回復のため、安静に過ごすことが多いです。身体の回復のためにはとても大切なことですが、安静で体力が落ちてしまうのは避けられません。さらに、小さな赤ちゃんとの生活は、家の中で過ごす時間がほとんど。家の中での生活では、歩くことも大きく体を動かすこともありません。出産直後の生活は、体力アップはおろか、体力維持すら厳しいのが現実です。

”体力低下”への対策

どの妊婦さんにとっても、妊娠〜産後早期にかけ体力が落ちてしまうのは、避けられない事実です。かと言って、何も対策ができないわけではありません。
産後赤ちゃんとの生活が落ち着くまでにできること、妊娠や産褥期を過ぎた後にできること、それぞれについて私が考える対策を挙げてみます。

1.健康的な食事を心掛ける

妊娠中や産後(母乳育児の場合)は、自分の体+赤ちゃんの分の栄養を摂っていることを意識しましょう。
体重』を増やしたくないからと言って食事量を減らしてしまうと、赤ちゃんや自分に必要な栄養を摂りそこなってしまいます。妊娠中は、妊娠前の体重別に適切な体重増加量があります。体重増加を過度に恐れず、まずは十分に食事を摂ることをが大切です。

”健康的な食事”の秘訣は主に①タンパク質②鉄の2点がポイントです。
タンパク質は肉・魚・卵・乳製品・大豆製品に含まれています。『タンパク質不足してるかも』と気になる方にオススメなのは、普段の食事に豆腐(冷奴)や納豆、ヨーグルトを一品プラスすること。これらは調理不要で、簡単に食卓に並べられます。
は、貧血と関連する栄養素です。妊娠中は体内の血液量が増えるため、相対的に鉄が不足しやすくなります。貧血が原因で、疲れやすさやだるさの症状が出て、体力低下に繋がることもあります。
たんぱく質と鉄分がたっぷり入った食事を心掛けましょう。両者が揃って摂取できるオススメ食材は牛肉やレバーです(妊娠中は十分に加熱を!)。

意外に注意したいのが、産後早期の栄養不足です。産後はママの体の回復が不十分なうちに新しい生活が始まります。そのため、ママは育児で手一杯で、自分の食事が疎かになりがちです。産後に体が回復できるための栄養が摂れていないと、体が十分に動かせず(動かす気力も持てず)体力も一層落ちてしまいます。
オススメの対策法は、妊娠中から『時短レシピ』『包丁不要』『レンチンレシピ』『簡単レシピ』などを実践してみることです。妊娠中の体調がしんどい日だけでなく、産後生活にも役立ちます。

2.水分補給を心掛ける

妊娠後期は、妊娠前と比べて体内の血液量は1.5倍にもなると言われています。十分な血液量を確保するために、水分補給は欠かせません。
ちなみに、水分をたくさん採ったからと言って、むくむことはありません。むしろ、体内の水分が足りない時こそ、体が水分を手放すのを嫌がり、むくみが出たりします。定期的に水分を摂って「体の水分が枯渇することはないんだよ」ということを体に分かってもらうことが大切です。
摂取した水分を、運動で体の隅々まで行き渡らせ、汗や尿で体外に出す、この一連のリズムがしっかりできていると良いでしょう。

3.運動をする

基本は、やはりこれに尽きます。自分の生活に必要な分の体力しか、体は残
してくれません
。人生を長い目で見たら、産前産後の生活はわずかなもの。「産後すぐは体力は必要ない」と思っていても、いずれ親子でスポーツをしたり、旅行をしたり…と体力がモノをときが必ず来ます。本当に、体力はあるに越したことはありません。

妊娠中は、医師から運動を禁止されない限り、何かしらの運動を続けることをオススメします。(前置胎盤など、早産のリスクが高い場合に、運動が禁止されることがあります。必ず、主治医に運動の可否を確認するようにしましょう)
控えるべき運動もあります。転ぶリスクが高いもの(例:登山、ボルダリング)、気圧変化が激しいもの(例:スカイダイビング、ダイビング)などです。
自転車やハイキング、スキーなども禁止スポーツの中に含まれることがありますが、ここは個人差があると思っています。妊娠前にすでに慣れ親しんだスポーツ種目であれば、負荷を落とすなどの工夫で楽しむこともできます。リスクは0ではありませんが、それはどのスポーツでも同じ。リスクとベネフィット(利益)を天秤にかけて、安全に楽しめるスポーツを一人ひとりが選ぶと良いと思います。ちなみに私(妊娠トラブルなし、主治医同意あり)は、妊娠前からやっていたジムでの筋トレを妊娠9ヶ月まで&ロードバイクは出産前日までやっていました。それぞれ負荷は落として、自分が楽しむこと・汗をかいてスッキリするために運動しました。
※妊娠前の妊娠してから新たなスポーツを始めるのはオススメしません。

体力維持・向上のため、誰もが取り組めるスポーツとして、オススメなのはウォーキングです。たかが散歩、されど散歩です!
私の場合、妊娠前は通勤+仕事で1日10,000歩程度は歩いていましたが、産後の自宅生活では、せいぜい1日2,000〜3,000歩程度でした。この生活に体が慣れてしまったら、仕事復帰後の毎日10,000歩生活は苦行になっていたでしょう…

散歩は、他にも

  1. 着替えずにできる(意外と大事)

  2. 生活に取り入れやすい(『コンビニに歩いて行く』など)

  3. 負荷量(時間・距離)の調整がしやすい

  4. 赤ちゃんと一緒にできる(抱っこ紐やベビーカーの活用)

などのメリットもあります。ちなみに、20分程度の屋外散歩は、セロトニン(幸せホルモン)の分泌を促し、産後うつに効果があるという報告もあります。

1回の運動時間の目安は、20〜30分です。体調や用事に合わせて調整してみましょう。大切なことは①楽しんでできているか ②(妊娠中は)お腹が張らないか の2点です。

繰り返しになりますが、妊娠中の運動については主治医と相談の上行いましょう。どんな運動をどの程度したらよいか分からないときは、一度私にご相談ください。

体力は、少しずつ、確実にアップする

ここまで読んできて「私体力ない!」「今体力ないとやばいんじゃないか」と心配になった方もいるでしょう。でも大丈夫。体力は、少しずつですが自分の生活に必要な分だけ作ることができます。”自分に必要なだけ”は個人差があります(デスクワークなのか力仕事なのかアスリートなのか、で必要量が変わります)。自分の必要量に合わせて、トレーニングすれば良いのです。何をしたら良いの?という方は、一度私にご相談ください。

産後ママの悩みの1つ「体型・体重が戻らない」の原因は「体力低下」「栄養不足」「不適切な育児姿勢」に原因があると私は考えています。「栄養不足」「不適切な育児姿勢」は産後すぐに気をつけることができますし、「体力」は少しずつつけていくものです。妊娠中、赤ちゃんを少しずつお腹の中で育ててきたように、産後のママの体も、トツキトオカかけて、少しずつ回復していくのが理想と考えています。

まとめると、妊娠中は、医師や助産師・専門家と相談のもと、できるだけ体を動かし、体力を維持しましょう。妊娠中の運動は、産後の運動のハードルが低くなるのでオススメです。
出産直後は安静が第一ですが、近所の散歩から少しずつ運動量を増やしてみることをお勧めします。

-- Information--

mikke!出店日
11月:18日(金)
12月:1日(木)・8日(木)・15日(木)
各日10:00〜14:00

予約はmikke!のホームページからお願いいたします。
https://select-type.com/rsv/?id=pp-H4paH6uQ&c_id=246552

----------------

Eleutheriaでは、主にプレママ・ママ世代の体のお悩みに対して、整体・運動指導・栄養アドバイスを始めとしたコンディショニングを行っております。

次回のmikke!への出店は、11月18日(金)10:00〜14:00です!
予約枠が埋まってきていますので、お早めのご予約をおすすめします。

また、11月はmikke!のイベントとして、予約なしでの体験コースもございます。
おおたかの森での買い物のついでに、お立ち寄りいただけたら嬉しいです。

お会いできることを、楽しみにしています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?